紙の本
全編が読者への発問
2009/03/01 12:19
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきはじめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時の流れは慌しく、読後感をまとめる前に早や数ヶ月、記憶はどんどん薄れてしまいました。まとめるならばもう一度と、読み直したくらい濃さを感じる本です。
公としても私としても、共感する部分あり反省する部分あり、全編が読者への発問だとも言えそうですが、敢えて齋藤さん風にポイントを3つに絞るとすれば、今の自分ならば「共に学び合う関係」、「積極的受動性を備えた、学ぶ構え」、「付かず離れず」を挙げます。
学校内、教育上というだけで教えられる側は圧迫感を持つものですが、教える側は学ぶことへの拒絶反応が起こらないように、頭も体も鍛え続けていてこそ力を発揮できるものだと意識して、知徳体を偏りなく育みたいものです。
教えるも教えられるも常に「学び」ですね。今度また読み直すのはいつになるでしょうか。
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「教師自身が輝かなくてはならない」
「教師自身生き生きとするために」
この根源が、やっと理解できたように思う。
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うん。良書。
教育について筆者の考え・熱意が伝わる。学ぶことの大切さ、指導の仕方など教育者以外でもよい視点が見いだせる。
示唆にあふれ、学ぶことについて本質が説かれている。
手元に置いておきたい一冊。
2007/02
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教師に求められること。教師とは何か、どうしなければいけないのか。そういう疑問に答える一冊。教師自身が常に向上心を持っていかないと、常に生徒のことを考えないとと、教師という職業に対して夢を持てるようになる一冊です。
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070227読了
これはいい本です!この1冊に教育というもの全てがこめられていると言っても過言ではないくらいです。学校の先生方がこの中に書いてあることを少しずつ取り入れていけば、よりよい教育、日本文化の伝承につながると思います。
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今の教育現場が求めている教員がどういうものなのか、とってもわかりやすく書いてあった。
教育現場をよく知っている斉藤さんだからこそ、机上の空論ではない現実的な意見に納得できた。
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アホみたいに齋藤孝さんの本ばっかり読んでいます。「教師は、教えることの専門家であると同時に、学ぶことの専門家であらねばならない(著書より)」―教師になるという視点はもちろん、集団や企業でリーダーシップをとるためには、ということに踏み込んで書いている。そもそも、「良い教員になれる人は、良い社会人にもなりうる」というのが、この先生の持論ですしね。
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教えることとはどのようなことか、その魅力について書かれている。ただ、とにかく何でも“〜力”という言葉にして説明するのが強引過ぎるきらいもある。
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教育力について様々な角度からアプローチしている。納得できることが多かった。教師もちろん、人の上に立っている人も見ると参考になることが多いと思う。
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教育者の資質、教育者とはどうあるべきだということを中心に、教師だけでなく、広い意味での教育者に向けられたメッセージである。 斎藤孝氏の理想、そして、実践がとても分かりやすく書かれているだけでなく、内容も幅広く深く、例も多岐にわたり、吉田松陰からゴッホ、イチロー、また小栗監督などなども取り上げられていて、興味深いことばかりです。 私にとって、バイブル的な存在になりましたので、今後も繰り返し読んで勉強したいと思っています。
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教職の難しさ・楽しさ・奥深さについて、とことん考えさせてくれる一冊。
新書にはなかなかない、話し言葉の読みやすい文体がとても新鮮でした。
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本書で言う「教育力」とは、人に教育する力ではなく、その前提としての自分自身がいかに学ぶかということ。
従って、教育者のみならず、親、上司などに普遍的にあてはまることが多く述べられている。
真似る力・段取り力・コメント力は「生きる力」として万人共通に必要である。
これからも謙虚にかつ積極的に先人の偉業を学んでいかなければと、思わせてくれる一冊。
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情報量が多く,濃い一冊だった。
特に,自分は教師なので,身にしみる言葉が多々見られた。
教師は研究者たれ。
やはり日々の努力が大切だと感じた。
教師なら一読すべきだ。
折を見て読み返し,自分の鼓舞したい。
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比較的新しい斎藤先生の本
教育の根底にあるものはあこがれの伝染である。
教師自身が教える内容に対して面白いという感情を持ち、それを伝えられるか。そこに教師の技量が試される。
『あこがれにあこがれされる』と言える。
教育方法を日夜研究している斎藤先生の教育のあり方がちりばめられている。
教育力のひとつに文化遺産を継承する力を挙げている。これは立花隆さんも主張していることだが、最近では生徒、学生にこのような意識がなくなりつつあるので教師に求められる大事な力である。
これは学ぶことがすべて役に立たせようという考えはいやらしいという著者の主張には耳を傾けなくてはならない。
最近の教科未修問題も本末転倒である。これは生徒の受験のためといいながら学ぶ権利の侵害ともいえる浅はかな考えである。
本書の中でも自分が特に気になる点をいくつか挙げたが、なかなか面白い。
教育というと教師になる人対象のように見えるが、人になんかを教えるというのはどんな社会集団の中にいても常にあることなので教育って何って思った人は手にとってみるといいと思います。
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教育にたずさわる人々、そして教育者を志す者に向けて書いているようだが、全ての学習者と、知的好奇心を持ち続ける人々にとっても、読むのに大変意義のある本だろう。筆者のこれまでの教育・教授法の研究とその実践がいかに密度の濃いものであったかを伝えるのに、分かりやすくも精度の高い日本語で書かれていると思う。ただ、あまりに内容が濃密で、研究と経験で得た知識や方法論が詰め込まれているので、章別の分類は不透明だし、順序だった感じがせず、一番の主張というものが打ち出されているわけでもないので、やや読みにくい。しかし、一つ一つを細かく見ていくと、大切なポイントが多々ある。特に、発問力や真似る力、うなずきの効果など。教師自身のあくなき研究・勉強の必要性、生徒から憧れられる魅力と専門性と段取り力など、実際全てを身に付けるのは難しいが、その一つ一つの実際や重要性の訴えには説得力があった。それは、筆者に、一貫して「先生」対「生徒」の絶対的上下関係を崩さない姿勢が背景にあるからこそである。また、その絶対的関係への懐疑や批判を打倒するには、教師自身に前述の力と向上心がなければならないともいえる。この本のなかでは、その論理構造が成立していたが、実際実践するのはとても難しい問題だと思う。