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紙の本
「駄犬」というのは、謙遜でした。
2007/03/27 22:20
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後、いかにも鳩村衣杏氏の作品らしい良さの溢れるお話だなあと感じました。他の作品でもそうですが、登場人物の人生に、細やかであたたかな視線を注いでいるような作風が気に入っています。
幼い頃に特撮ヒーローへの憧れを踏みにじられたために、すっかりヒーロー嫌いになってしまった主人公の巽が、時を経て現れた巽だけのヒーローである裕城によって心が解けていく……と説明してしまうと、なんだか子供向けのファンタジーのようですが、現実的なストーリーのなかに、どこかそんな印象も感じられるお話でした。
○○ライダーや○○マンを無邪気に信じる子供はたくさんいても、彼らが自分のために飛んできて守ってくれると思いこむ子供は、そう滅多にいないのではないかと思います。うちにも○○ライダーや○○マンのフィギュアは山ほどあって、ままごとの相方として、子供たちに長く愛されていますが、そうしたヒーローに同一化して自らも強いと思いこんだり、危ないときに助けてもらえると信じたりという様子はありませんでした。
巽少年の場合は、特撮ヒーローへの思いを幼なじみに否定された瞬間、純粋な憧れや信頼の気持など、幼い子供の人生にとって大切なものを、根こそぎ失ってしまいます。テレビで見るヒーローに、そこまで心情的に依存しなければならないというところに、子供時代の巽のさみしさのようなものが透けて見えるような気がします。精神的支柱になるような大人の家族、とくに強い力で守ってくれる父親のような存在に恵まれなかったのではないかと想像するのですが、作品ではそこまで深くは語られません。それでも巽の抱える切なさは、十分に伝わってきます。
幼少期の喪失の傷みを抱えたまま大人になった巽は、恋人が出来ても、相手を深く愛しすぎることを怖れ、気持を引きずらないクールな関係ばかり求めようとします。
そんな巽に一方的に惚れ込んで、忠犬のようにひたすら迫ってくる年下の裕城が、見た目のクールさを裏切って、子供時代の巽のヒーローへの思いをそのまま持った青年であるだけでなく、巽への思いをエネルギーに変えて、あっという間に大人の男へと成長し、巽を長年の屈託やさみしさから見事に解放していく様子が、それこそヒーローの活躍を見ているように心地よかったです。
蛇足ですが、作中に出てくるのは、「忠犬」や「レスキュー犬」、プライドが高くて神経質な血統証つき「純血犬」のような人たちばかりで、タイトルにあるような「駄犬」に相当する人物は、一人も出てきませんでした。
紙の本
かっこいいワンコでした
2016/01/12 16:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
駄犬と言っても優しさから。去勢を張っていた巽を包む裕城がとてもかっこよかった。これだけ好きだ好きだと言われたら、臆病さに腰が引けていた巽が惹かれていくのもわかる気がした。
紙の本
ハイスペック年下わんこ攻
2017/08/31 19:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画鑑賞の時、受への欲情に戸惑いつつ隠さずに甘える様子がかわいかったです。
しかしなんと物分かりが良い犬かw
勢いだけで求めてるわけじゃなくて、芯の強さと腹を括ってる潔さがイイ男でした。
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