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このパターンの本は結構好きなんだが、自分の分野の書き方がすごいんで、全体がマユツバになってしまった。女性学はこの人によれば、学会全体がつるんでうそをついていることになる。ふむむ。でも、知らない他分野についての覗き趣味みたいなものは満足されるかも。みなさん自分の分野は避けて読みましょうね。
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世間では信頼される学者がいかにウソをついて害毒を撒き散らしているか、文系理系を問わず切りまくる。
ここまでは面白いのだが、いざ自説になるとそれは「企業の世襲は長期戦略が立てられるので良い」とか、それはちゃうやろ、と突っ込みどころのオンパレード。自説を立てずに、他人の批評だけだったらタメになる本だったのに。
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われわれは過去に存在したリスクを忘れ、今あるリスクに目を向けがちである。またリスク要因が減少すればするほど、残ったリスクに対する情報価が相対的に上昇する。
この世の中は非線形現象で満ちあふれている。ほんのわずかな違いが大きな結果を生むのが非線形の世界である。よって、事前に結果を予測することが誰にもできないこともある。それを無視して、すべての事故を単純な因果関係で捉えようとしても、少なくとも再発防止という観点からは全く意味をなさない。また、そのような因果論をもとに責任追及がなされても、責任をとわれる当事者は当然なっとくできないであろう。
マスコミは政治家や官僚企業医師などに厳しい倫理的追求を繰り返している。しかし、マスコミはマスコミ自身の不祥事にはあまい対応をとることが多い。そのため彼らの語る倫理にはまったく説得力がない。
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この本を読んで誰が喜ぶのだろうか?と思ったのが率直な印象。科学者と称している人の中でもいい加減な人がいるだろうことは誰でもわかるし、その程度にしか信頼されていないのではないかと思える。「あるある」のように似非科学に影響力があるのはたしかだが、「学者」や「知識人」と呼ばれる人への信頼は、かつての帝大卒のエリートへのそれとは比較にならないほど墜ちている。それをいまさら論証する必要があるかなぁと思えたし、槍玉に上がっているのが社会学、女性学だから拍子抜け。厳密科学として信じて疑わない人の方がむしろ問題では?構成として、著者の言論責任認証のNPO法人のことから語り始めた方が、著者の立場が明確で、誰のために何の目的で語ろうとしているのかわかりよかったのではないか。著者自身のエリートとしての言論への誠実さと矜持はよく伝わるのだけに残念。
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『本に書いてあることは、値段とページ以外はデタラメだ」
という考えを持って、本を読んでいるのですが。
この本はわりと楽しめました。
なかでも、自然科学、社会科学、人文科学の定義付けは体系的にも理解しやすく、すんなりと頭に入ってきました。
世の中はインセンティブでつながっていると感じました。
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2月9日開始
2月10日読了
学者というより学歴エリート批判。表面では社会のためといいながらも、自分たちの利益・既得権益を守るために活動している彼らを糾弾。
その主張は概ね理解できるが、あまりにも十把一絡げで批評しすぎ。特にフェミニスト批判。
終盤の解決策についてはちょっと実現性が無いと思うんだけど。
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20071226
学者・エリート・フェミニストのウソをたたく本
メディア・リテラシー本かな。
言論責任保証!をぶちあげて実践するなど、無責任な放言者ではない。
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タイトルからすると
単なる学者批判の書のようにも見えるが…
そもそもの学問のあり方と
マスメディアによる学問の取り扱われ方について
途中で説明がされており、
必ずしも学者を非難する内容にはなっていない。
(書いている人がそもそも学者なので…)
作者は理系の人間だが
政治・教育・男女共同参画・メディアなど
文型の関心領域についてもかなりカバーされている。
学者の在り方に就いて考えてみたい人のみならず
自分の専門外の学問について大まかに知りたい人、
学問と社会とのつながりに関心のある人に
この本はお勧めしたいと思う。
また、これらの諸問題を
「学者のウソ」という視点で見るのも面白いかもしれない。
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どこかで、この本が引用されていたので興味を持って購入。サヨク離れの理由は、サヨクが嘘つきだったから、という部分。他にもいろいろあるんですねぇ。
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学歴エリート社会の罠、筆者も学歴エリートの一人だから自己批判を踏まえて、というところでしょうか。女性専用車両に関する意見は過激ながらも爽快な感じ。目的と手段が混同している議論。確かになかなか見破りにくいけど、よく考えるとそういう論法は非常に横行している。
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○○のウソ 疑いを持たざるを得ない社会 姉歯
懐疑主義に基づいて生きていくことはできない 電車が危険だから乗らない
住基ネット 2002年8月試験的稼働 杉並区、国分寺市、矢祭町導入拒否☆今のマイナンバーは?
セキュリティ実験 ただ侵入できただけ→実際の手口ではありえない
教育論の専門バカ iPadは発想の転換であった・数的処理の学力低下は重要ではない→発想力は価値ある個性を考え、基礎学力は個性と認めていない
ダム論争 緑のダム構想→論理的におかしい ダムの役割は3割→日本は国土の7割森林なので、10割を森林にするのか? 自然と共生→洪水保険や2階建てに住め
未来技術予測 地震予知、電力問題、人工知能 ☆人工知能は進歩している
少子化論争 厚生省1996年からエンゼルプラン 大型プロジェクト 先進国の調査統計もねつ造 少子化と負の相関にあるものを無視→人口現象は要因が複雑すぎて原因を突き止めることはできない
女性学の特異性 女性活躍企業と業績に正の相関があるか分からない 委員は都合のいいデータを恣意的に取り出す意図あり
非線形性の罠 どうしても予測不可能なことはある
気象にも非線形性があることが分かってきた。
日本で文系 人文科学部 社会科学部 Humanities サイエンスではない→科学になる前は哲学、神学 Social science
心理学 フロイト エディプスコンプレックス→学説の正当性の評価が難しい
予測が与える社会的影響を言い訳に使う→社会の関心が喚起され予測結果が回避されたと主張
オイルショック以降の石油の枯渇予測→今でも大丈夫 警告は注意喚起であり予測ではなかった
2000年問題
物質主義的な批判 大量消費批判、精神的豊かさを重視しようとする現れ
フェミニストの主張「家族介護などしたい人はいない」→家族介護への現金給付はない制度設計がなされた
構築主義に価値 飛行機の安全性→100%でなくても十分、利用する価値あり
妻が癌で薬が必要だが買えない場合→メディアに訴えるとの回答が多い 一般人がいかにマスコミの正当性を疑っていないか
エリート、政治家も大学生までは同じ教育 エリート、政治家批判の理由は?
広告収入 市場5兆円 テレビ2兆、新聞1兆
脱税事件の報道 朝日はスポンサーへの配慮あり 読売は偏りなし
女性学の権威上野千鶴子 自閉症は母子密着が原因との主張→女性差別解消のために利用
昔と比べるとリスクは減少 出産時の死、ガス給湯器、交通事故死… ゼロではない残ったリスクに対する情報価値が相対的に上昇
弱者のふりをするエリート フェミニストは学歴エリート
一昔前、自分は学歴エリートだが実家の親兄弟は農業というケースもあった→現在、世帯全員がエリートであれば、視野に入らない
組織論として多様な人材の必要性→外国人であってもエリートなら大差なし☆貧乏人、おばちゃんの意見を活用した接客
管理職の女性比率を〇%→一部のエリートの関心事でしかない・いかに働きやすい職場であるかが重要
産業界の学歴エリートのイメージ→世の中の実情をみてきた人と好意的に見られる
靖国参拝反対→中国でビジネスの企業 移民受け入れ要望→外国人を使いたい企業
団塊世代が退職すると安全神話崩壊と主張→たぶん安全とは関係なし
医師の仕事が難しいとは限らない 数学は使わない・無免許で長年ばれなかった例(外科手術はしなかった)
医者、弁護士→コンピュータの助言で素人でもできる 介護職→コンピュータではできない
薬剤師、医師はコンピュータ化に反対→都合が悪いから
一時的なパフォーマンスに走りがちな社長 ソニーの出井 株の一時保有の投機筋の人間に喜ばれる
大学院主義 大学教員は彼らをただ働きできる・肩書のブランドが定年まで保たれればよい
他人を攻撃する道具と化した理論 三菱リコール隠し→運転手攻撃 明石砂浜→市役所起訴 裁判では予見不可能だが当時は「誰も責任をとらないのはおかしい」との論調
責任追及ばかりを優先し事件の本質をとらえようとしないマスコミ→マスコミも商売だから売れる情報発信せざるを得ない。
学歴エリートの利己主義→一見利己的に見えない 手段Aに反対する人に悪人のレッテル
目的と手段の混同を意図的に行う 女性専用車両→女権拡大イデオロギーの取り込みが目的
誰もが反対できない男女平等を理念として立てる
ジョー・オダネル 長崎で火葬場で荼毘に付される少年の写真 純粋に反戦→あまり話題にならず マスコミは反日や反米と結びつかない反戦は不都合
左翼のウソ 北朝鮮を楽園と説明 平和主義や弱者救済の看板だが実際は自らのイデオロギー拡大のため
可逆性テスト 100人の集団で99人が1人を差別することに賛成した時→逆の立場で考えてみること
言論責任保障→☆ネットの書き込みの容易さで難しいか?
先見力検定の試み
ネットの普及 マスコミがウソをつきとおせなくなった
テレビのインタビュー放送 100%正当化するつもりはない→つもりだとスーパー(TBS)
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[ 内容 ]
権威ある学者や学歴エリートたちによるウソは、メディアなどによって流通し、多くの問題を起こしている。
そのような詭弁や強弁を含む言説に対して、どのように向き合えばいいのだろうか?
本書は、ゆとり教育や少子化問題など多くの論点を通して文系・理系の学者やメディアのウソを暴き出し、本来の学問への道すじを示すことを試みたものである。
[ 目次 ]
第1章 学者のウソ(住基ネット論争のウソ ゆとり教育のウソ ダム論争のウソ 理系学者のウソ 文系学者のウソ ウソが生まれる背景)
第2章 本来の学問(自然科学の方法論 自然科学の困難 文系学問の困難 ポストモダンの学問)
第3章 学歴エリート社会の罠(マスコミエリートの倫理破綻 エリートによる「弱者ごっこ」論法 利己主義の暴走 既得権益としての学歴エリート 道具化する倫理)
第4章 ウソを見破る手立て(学歴エリートに騙されない方法 言論責任保証の試み 新たな技術が社会を変える)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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言論責任保証というのは初めて知った。有効な制度だが、認知度が低いうちはほぼ無力に等しいだろう。また、マスコミの既得権益による巨大なウソは看過できないものだが、いつの日か崩壊するのだろうか?やはり誰かがTV局を買収するしかないのかも。官僚の予算取得のみが目的化されたウソもどうしようもない。
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これも仕事の関係で再読。そしてこれも名著だと気づく。
いやまあ、ところどころちょっと論理が飛躍しているように感じたり、事実認識が危ういところもあるんだけど、全体的にとても知的に誠実であり、かなり納得度の高い記述。
相手を罵ったり冷笑したりする論戦の書もそれはそれで面白いのだけど(呉さんとか山形さんとか僕も好きなんだけど)、そういう本ってなんだか読者まで頭がよくなった気になって、一知半解の知識で冷笑的な態度を真似しちゃって恥かく、という副作用があると思うんだよね。
だから論争における王道はやっぱこういう態度であるべきだよね~、と改めて思う。いや、実に名著。
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自然科学においては基本的に予測する主体と予測される客体が干渉しないことを前提としている。
しかし社会科学において、むしろ問題となるのは、予測が与える社会的影響を言い訳に使うことである。つまり、ある種の予測をしておいて、それが外れた場合、自らの予測で社会の関心が歓喜され、その予測結果が回避されたと主張sるやり方である。