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紙の本
果実のあの部分は花のあの部分なのか。
2018/04/02 19:57
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
花の構造から、どのように果実・種子が創られていくのかを説明していく。写真と断面、図式を並行に表示してたくさん載せてあるのが理解を助ける。
花の構造も、果実・種子のでき方もさまざまであるが、共通する部分に視点をおいて考えていくので関係性が良くわかる。どの植物の説明にも同じ図式を基にしてあるのもわかりやすい。
モモの実に一か所ある縦の凹みが「起源としては葉の折れ合わさったところ」というのも例がとても身近である。このような例を沢山みていくことで、種子を包んでできている構造(被子植物)が理解されていく。「果実のあの部分は花のあの部分なのか」。その「あ、そういうことか」とわかっていく楽しさを何度も感じさせてもらった。
使われている写真がとても綺麗で、眺めているだけでも楽しい。それに断面写真や図式を上手く使って説明がされていく。
前半の花の進化や構造の部分が私には面白かった。各論(それぞれの種子のでき方を花の構造から説明する部分)ではそれぞれは面白いがまとまりが少々繁雑になったかもしれない
表題の「種子散布」というまとめ方が入ってきたので「違う構造から同様の方式」になるものが結構あるからだろう。楽しんで読もう、とすると少し難しさが出てくるようだ。
それでも、基本の構造から花、実・種子を観察すると違う面白さが見えてくることが良くわかるよい書であることに間違いはない。
先行する著書に「身近な植物から花の進化を考える」(東海大学出版会)。こちらも同様な手法でまとめられた好著だと思う。
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