熱帯雨林の世界 みんなのレビュー

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投稿者：緑書房　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

地球上の生物の種の半分が生息している生命の宝庫“熱帯雨林”。その魅力的で謎に満ちた世界を16年にわたり撮影してきた著者が満を持して発表する熱帯雨林の写真集。

【本書の特徴】

１．見るものをひきつける圧倒的な写真の美しさ

500種以上の貴重な動植物の写真が、熱帯雨林に生息する動物・爬虫類・昆虫・植物
などの強烈な生命力と荘厳な美しさをありのままに伝える。

２．世界中の熱帯雨林の「音」を収録したCD付き

付録CD「Sounds of Rainforest」には動物たちの鳴き声や森のざわめきなど世界中の熱帯雨林の音声が収録されており、このCDを聴きながら本書をめくれば、非日常的な熱帯雨林の世界を体感できる。

３．圧倒的な生命の輝きが環境問題について考える機会を提供

地球温暖化をはじめとする様々な環境問題が取り上げられるようになった昨今、人類にとって、熱帯降雨林の存在そのものが貴重でかけがえのないものとなっている。
熱帯雨林に生息する動植物の生命の輝きが、人類に多大な恩恵をもたらしてきた自然の豊かさを見事に捉え、地球環境について考える機会を与えてくれる。

４．本書の購入が熱帯雨林保護に役立つ

本書の売上の一部が、イギリスに本部をもつ熱帯雨林保護団体に寄付されるため、本書の購入がそのまま世界的な自然保護活動を支援することにつながる。

【目次】

・写真家の情熱
「16歳のとき、私は初めて自分のカメラを手に入れた。それ以来ずっと、野生生物の撮影に情熱を注いでいる」

・パノラマ
「それぞれに個性がある熱帯降雨林だが、いずれも強烈な生命力と大自然の美しさで、人間を圧倒するパワーを秘めている」

・生命の多様性
「熱帯降雨林にはさまざまな生物が存在するため、一時間も歩けば多くの生物に出会うことができる」

・サバイバル
「熱帯降雨林が戦場だと気づくのに、時間はかからない。——遅かれ早かれすべての生物は、他の生物に襲撃されることになる」

—捕食者
「獲物の隠れ場所がいくつもあると、狩りはむずかしい。熱帯降雨林の捕食者が獲物を捕えるためには、密やかな行動と忍耐力を必要とする」

—武器と防御
「降雨林の生物の多くは、物理的、または化学的な防御方法を備えている。それらは、何百万年も続いてきた生存競争の所産である」

—擬態
「降雨林にすむ動物は、保護色や擬態によって視覚的なトリックを仕掛け、自身の体を周囲にとけ込ませて敵をあざむき、混乱させる」

・生命循環
「降雨林に生息する動植物は子孫を残すために、無限ともいえる創意工夫をしている。その事実にはいつも驚かされている」

—実をつける花
「降雨林の植物は、繁殖するために、動物を介して花から花へと花粉を運ばせたり、種子を分散させたりしている」

—生命の継続
「他の地域同様に降雨林においても、動物の生活は何よりも勝るひとつの力、つまり次世代へと子孫を残す本能に支配されている」

—還元される生命
「高温多湿の熱帯降雨林では死骸の分解が早く進み、有機物もすぐに土へと還元される」

・社会生活
「サルや類人猿のように社会生活を営む動物の最も興味深い点は、そこに生じる緊張と葛藤で、それらは人間社会とよく似ている」

・世界の降雨林
「降雨林は地球の全地表面積の6％を占めている。最も広大な降雨林は熱帯地域にあるが、北はカナダ、南はチリまで分布している」