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一挙に
2020/07/19 15:11
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投稿者:がんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
突き進んでいくラインハルトに試練が。後悔してもしきれない判断とキルヒアイスの死。
若くして濃密な時間を生きている。
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創元SF文庫で再刊されているのに気づき、十年ぶりくらいに手に取りました。懐かしい。大人になって気になるところはありますが(例えば帝国にいる有色人種はどこにいったのか、とか)、やはり面白い。世界すべてを構築し、複数の視点をすべて書き込むという神の視点において、この作者の本は面白かった。逆に『創竜伝』のような著者の日常の憤懣が織り込まれてしまうと、その卑小さが目について放り出してしまうのだけれど。久々に十冊揃えてみようかと思います。迷走するトリューニヒトのような人々をTVで見るにつけ。
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知らなかった・・・キルヒアイスがこんなに早く舞台から去るとは・・・。SF大河小説の金字塔と言われるのも頷ける内容です。
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正直、ここまでの作品が世の中にあるとは思っていなかった。
スペースオペラというジャンルは初めて見たが、世界観の広さは
もちろん、人物の人間模様が非常に細かく設定されている。
すらっと流れるよな文章はまさに圧巻される。
銀英伝名言などで検索すれば多数のヒットがある時点で、センスを感じるだろう。
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死んでも強烈に生き続ける、というものには二つある。
一つは人々の記憶の中に、客観的に映った思考や行動が残ること。あるいは後世の歴史家達にそれらを研究してもらうこと。
もう一つは自分の思想や理念が受け継がれ、それが他人の手によってでも実行されること。また他人に影響を及ぼすこと。
ラインハルトの半分はジークフリード・キルヒアイスで出来ている。彼は10巻中2巻目で死んだが、最後まで生きている。だが、それは本人ではないから、ラインハルトの中で彼を見るたび、どうしても生きた彼が欲しくなる。ま、ラインハルト・フォン・ローエングラムが最も切実にそう思っただろうけど…
p.s徳間文庫の時の挿絵が好きだ。3巻のヤンさんは特に。創元文庫の絵は格好いいけど…ちょっと、ね。
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思いっきりネタバレです。
キルヒアイスを序盤この巻で“処理”したことはおそらく最大の後悔だ、というようなことを5巻の後書きでも仰ってましたが、本当に早かった……。
その後ラインハルトが遮二無二突き進むための原動力とその裏にある影を支える基盤であるのは分かっているんだけど、今じゃなきゃいけなかったのかなぁ、と後々読むにつれその考えを深めざるを得ません。
というか、なんでキルヒアイスはあんなにいい人なんだろう。あんな人が小説にいて白けないのが不思議……。
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1巻と違ってドンパチ(死語?)シーンはあまりないですが、同盟でクーデター発生。ヤンの独創的なアイディアからクーデターに留めをさすシーンは好きなシーンの1つです。
2巻の最後のほうで出てくる、あの事件が今後の帝国とこの小説の方向性を決めたんじゃないかな?と思ってます。
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所持しているのは、初期にカッパノベルズから出版されたもの。1989年にこの小説に出会い、色々な意味で影響を受けました。
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キルヒアイス…。
展開が早い。
こんな調子で10巻持つんでしょうか。
今回は、帝国、同盟の内乱を描いてます。
相変わらず面白い。
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夏に黎明篇読んでほったらかしてて、再開したらショッキングな展開に… 金髪の彼が痛々しすぎてこれからどうするんかいな、と早くも心配になってしまう。銀英伝読んでると、創竜伝とかの原型はすでにここにあったんだな〜と思います。
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第二巻。ラインハルトが門閥貴族を倒し、片割れを失ってしまう話。同盟側ではラインハルトの策謀で内乱が起こり、弱体化してしまう。
あらすじ
銀河帝国の若き野心家のラインハルトは、皇帝の死を契機に、宇宙を支配せんとする己の野望の第一弾として、彼に反目する貴族たちの勢力を一挙に壊滅せんと図っていた。ところが、気になるのは、自由惑星同盟にあってつねに彼の眼前にたちふさがるヤン・ウェンリーのことであった。ラインハルトは、ヤンの動きを封じるため同盟に内乱を起こすべく計画をたてる。しかし、軍事要塞イゼルローンにいるヤンは、そんなラインハルトの心中を明確に読んでいた。はたしてラインハルトの作戦は成功するか、そしてヤンは!?
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とてつもなく大きな事件が連発する2巻。もちろん、最後のが一番ショッキングなわけだけど。
それにしても、作者のあっさりとした突き放した書き方は、改めて読んでみると驚く。アニメ版の方が、これでもかというくらいウエットなのとは大違いである。いわば「歴史小説的」な重さが、ここから生まれてくるように思う。
スケールが宇宙であるだけで、描かれているのはたとえばナポレオンとロシアの戦いであったり、宮廷陰謀ものであったりするのは確か。宇宙というスケールであっても、結局トップ対トップの一騎打ち的な会戦で終結するあたり、ほとんどローマ時代のようだ。作品のねらいには、それが一番ぴったりくるのは確かなのだけど。
天才のくせに、どうしようもないことにばかり頭を悩ませなければ行けないヤンが、本当にかわいそうになる。まあ、こういう人生なのだろう。
2007/6/29
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き キルヒアイス……!! 読みながら思わず「え」だの「うわ」だのつぶやいてしまう程度には動揺した。
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ううぅ……キルヒアイス~~~~~。分かってた事なのに、不覚にも電車の中で涙ぐんでしまった。
ヴェスターラントの虐殺の件は、ラインハルト本人にも話の本筋にも後々まで重く被さって来るエピソードだけど、私のラインハルトに対する感情にも最後まで大きく影響してる。
ラインハルトは皇帝として理想的であると思うけど、それでもやっぱり全面的に指示する気持ちになれない。オーベルシュタインによれば、これを阻止した場合はもっと多くの戦死者が出たという事だけれど、それでもこの黙認は許されるべき行為じゃないと思う。
キルヒアイスを喪った事でみんなラインハルトに同情的だけれど、それってラインハルト側に立っての気持ちだよね。キルヒアイスの側から立ったらどうなんだろう。
もしヴァルハラがあってキルヒアイスに訊ねる事が出来たら、ラインハルトを守って死んだ事に後悔はないって言うとは思うけど、それでもそれが本望ではなかった筈。
結局私が凡人的な発想しか出来ないからかも知れないけれど、ヤンだったら絶対に黙認しないと思うし、ラインハルト程の人であれば、もっとやりようがあったと思えてならないから。
それからアンネローゼ。この件について全面的に悪いのはラインハルトのように言われているし、本人もそう思ってるようだけど、一番の遠因はアンネローゼの言葉だよね。
勿論それはキルヒアイス自身の望みとなったわけだけど、彼女は何かにつけてキルヒアイスにラインハルトの面倒を見るように言っていて、キルヒアイス自身の事は十分に思いやっていたんだろうか。自分自身がそう出来ない立場にあったとはいえ、5歳も年下の少年に、自分が本来すべき事を押し付けてる感がどうしても拭えない。
キルヒアイスが自分に信仰に近い好意を持っている事は知っていた筈だし、それを利用した一種の洗脳とも取れる。
ラインハルトにも「ジークになんでも相談しろ」とは言うし、キルヒアイスに「ラインハルトはこういう性格だからあなたの力が必要」という事は言っても、ラインハルト自身に、何故キルヒアイスになんでも相談しろと言っているのかという説明はしてない(少なくとも描かれてない)。
アンネローゼがそんなあくどい人だとは思わないし、美しくて控えめで優しくて頭も良いのはその通りだけど、美しくて控えめで優しくて頭も良いだけの人だと思う。
それが帝国の女性の鑑なんだろうか。
結局、アンネローゼ・ラインハルト姉弟の方が、キルヒアイスよりもいろんな意味で格上という条件での話だと思うんだよね。でもそれで自然なんだね、帝国では。
こうはっきりした身分の上下関係っていうのは、やっぱり私には理解出来ない事だ、どうしても。
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え? うそ!? まだまだ先は長いよ。それなのに、こんなところで!?
初読時にも先の展開をちらりと知ってはいたのですが、それでもショックでしたね。その前のふたりの関係がぎくしゃくする(と言ってもラインハルトがひとりであーだこーだしていた感もありますが)辺りから胃がキューッとするような厭な空気を満たしておいて、最後にポンッと破裂させる。ううう。何度読んでもつらいものです。
作中に出て来るイデオロギーは30年を経た今でも通じる話。30年くらいで人間は変わらないでしょうが。そこが架空歴史小説として今も読み継がれる要因のひとつなのでしょう。今の状況を変えるために、どうするのか。暴力で一掃してしまい、新たなものを敷くのがいいのか。片方で成功し片方で失敗することで、そのやり方に対する多角的な目を投げかけている。今読むと、そんな風に受け取れました。