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紙の本
これは「聴く」ために効く処方箋だ!
2009/04/22 10:16
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る
「聴く」の本、と題されたこれは
プロのコーチであり健康管理士でもあり
3児の母でもある著者の
あたたかくも力強いエールに満ちあふれた
エッセイである。
現実に「聴く」を仕事にしているプロとして
聴くに効く処方箋
もっといえば
聴けない、聴かれていないという
聴かれ不全というべき状態への処方箋みたいな感触。
でも
えらそうな上から目線ではなくて
ひとの話を聴けない状態はごく当たり前に
存在しているんだよというところから
どうしたらいいんだろうね、という
親しみやすい目線で書かれているのだから
構えて背筋なんて伸ばさずに
ページをめくっていける有り難い本でもある。
さて
だれかとコミュニケーションするときに
聴くか話すか両方をするのがふつうなわけだけれど
聴くって大事とだれもがふつうは思っているはずなのに
なんで聴けないの?というところで
どきりとしたところがここだ。
p84
あるバリバリのやり手の課長さんがこういった。
「部下の話を聴いてやるとか、人の話をじっくりのんびり
聴いてやるっていうのは、なんか負けた気がするんだよね。」
自分の時間を利害が対立している者の話に費やすのは
つまりは妥協であり、論破しない、説得できないことは
彼にとっては苦痛なのだという一例。
そしてここ。
p153
大人になると、夢や希望を語ることは、多くの場合
無理であり、無茶である。
安定するといわれる状態になればなるほど、なくなる。
(略)
大人になればなるほど、夢は持つだけ空しくて、現状の
「ガマンのバランス」を脅かすものになっていく。
(略)
だから人は人の話をだんだん聴くことをしなくなる。
きっとそれは自衛であり、毒を取り込まないための
知恵なのかもしれない。自分の夢や希望を叶えようと
する人、または企てようとする人には、ねたみや失笑、
無視、生返事、乗らないという「抵抗」が生まれるのだろう。
ああ、こういうことって
あっちこっちであるある、あるではないか……!
そんなもんだよな、とか
なにも殊更に言われなくても、とか
そういうふうに誤魔化しながらも
内心はそこらへんのもやもやがたまるからこそ
あふれる勢いで愚痴ったり
籠もった勢いで暴発してしまうじゃないかと。
かくもいろんな人がいて
それでも聴くことは人を元気づける
そして
ありたい方向へ向かわせるパワーがあると
聴くことのプロは語るのだ。
そして
そのための技は
ちょっとずつ練習すれば
少しずつできるようになっていくものだと。
聴かれていないひとは聴けない。
その分「聴く」容量が不足しているから。
だから聴こう!というシンプルな
メッセージが心地よい。
なお
発刊にちなみ4月20日は「聴くの日」に
認定された。
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