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充たされざる者 みんなのレビュー

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みんなのレビュー55件

みんなの評価4.0

評価内訳

54 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

閉塞された町の閉塞された人々に振り回されるストレンジャーの物語。妄想というか悪夢というソースがふんだんにかかってます

2011/07/13 21:25

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る

 世界的ピアニスト、ライダーはコンサートのためにヨーロッパのとある町にやってきた。
 町の住人は、それぞれに問題をかかえ、その解決をライダーに求める。

 ごついです。
 1000P近くあります。ま、これを上下巻とかに分けなかったハヤカワ文庫は、グットジョブだと思いますよ。

 ライダーは、ホテルのボーダーや支配人に始まって、とにかくありとあらゆる人から相談を持ちかけられたり、依頼をされたりするんだけど、どれも彼を尊敬しているといいながら、とにかく利己的なのだ。多分、本人も気づいていない欺瞞であったり、偽善なんだろう。
 そして、そういうのを延々と読まされるわけだ。

 ライダーじゃないけど、いい加減にしてくれといいたくなるのである。
 
 このどうしもようない不条理な感じが、カフカっぽいといわれてるらしいが、カフカの主人公には確固たる自我があるのに対して、ライダーには自我がない。
 その自我の変容は、まるでコンピューターグラフィックで人の顔が微妙に変っていく様子をみている感覚に近い。
 確かに、他人は自分を映す鏡ではあるけど、本来そこにあるべきゆるぎなさが、ない。

 ピアニストでコンサートのためにやってきたというのに、ライダーがピアノを弾くシーンはとても少ない。
 そのことが、彼のゆらぎの要因なのだろう。
 
 で、読み終わって「タイトル通りだな」と思った次第である。
 充たされない者は、なにがどうあっても、何を手にしても、結局は充たされることはないのだ。その充たされてない所以は、結局自身のせいであると気づかない限り、悪循環は続く。

 …そうか、そういう悪循環の話だったのかと、思う。


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紙の本

まるで自分の心の中を描かれているようで

2014/09/28 09:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wayway - この投稿者のレビュー一覧を見る

これはこれは、分厚い長編であった。
まさしくタイトル通りに、読後の私も「充たされざる者」として
ポツンとして存在していた。

まずは、本書に対しての「充たされざる者」の感じであるが、この物語を
どう読むかということでその感じは増幅されるのであろうが、とにかく
ぼやかされ続け、はぐらかされ続け、最後までいくとは思わなかった
だけに、その感じはかなり大きい。
しかしながら、自分の中の「充たされざる者」として捉えてみると、案外
人ってこんな感じで処しているのではないかという、余りはっきりとは
したくない発見めいたものがあったのも事実だ。
まるで、自分の心の中を描かれているような感じさえした。

見事に、読者を裏切ったという点では著者快心の一作なのだと思う。

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紙の本

カフカの小説のような気持ちの悪い世界

2022/05/04 22:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「遠い山なみの光」、「浮世の画家」、「日の名残り」に続くイシグロ氏の4作目、訳者の古賀林氏のあとがきによると、イシグロ氏は日英の文化を語るエキスパートと見なされたり、リアリズムの作家と呼ばれるのが不本意で、この悪夢の連続のような小説を書き上げたらしい。主人公ライダーは世界的に著名な音楽家なのだが、どういうわけかあらゆる登場人物に慇懃無礼に扱われる。いろいろな頼みごとをいろんな人からされてしまう、そして引き受けてしまい本業がおろそかになってしまう、初対面だったはずの登場人物の何人かはなぜか顔見知りだったりする、荒唐無稽で(どこでもドアのようなものまであらわれる)、現実なのか、夢なのか、たしかに行きたい場所になかなかたどり着かないというのは悪夢の典型だ、私もたまに見る、当然、目覚めはよくない

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2007/10/07 17:15

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2008/02/26 10:00

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2008/09/14 00:00

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2009/01/14 01:08

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2009/03/22 03:23

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2010/04/26 02:24

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2011/06/12 21:40

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2011/07/13 21:23

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2011/07/30 15:50

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2011/11/17 20:38

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2011/11/25 17:14

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2011/12/05 00:09

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