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愛知で起きた拳銃立てこもり発砲事件を連想させる作品。作中の事件が比較的早く解決してしまったので、この後どういうネタが残っているのだろうと危惧したが、それは全く無用だった。“ベタな展開”感は否めないけれど、作品のテーマをストレートに捉えた素晴らしい構成だと思う。
タイトルにあるように、主人公の決断が要所でクローズアップされる。決断するということは、同時に責任を負うことも意味する。そこに鋭く切り込んでくる警察官僚たち。警察内部の人間関係に終始するのかと思いきや、事件は意外な展開を見せる。この辺りの流れは読んでて照れ臭さを感じてしまった。曲者キャラの本質が明らかになるシーンなど、スムーズに進むところがかえって不自然なのだが、読んでるこちらはもうどうでもいいよって気になっている。予期できるラストを受け入れる態勢に入っているのだ。
昨今の警察ミステリは本当に元気がいい。ミステリ・ランキングの常連だし、なによりハズレが少ない。私にとって、本格ミステリで溜まったストレスを排出する重要なカテゴリになっている今日この頃。
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・・・すごい・・・おもしろすぎる・・・。もうこれしか言うことないです(笑)心臓がバクバクいってます。興奮してます。ほんとおもしろい。
たまりませんね。前作を凌ぐおもしろさ。竜崎は大森署署長となり、本当の意味で現場を知ることになりました。そして、そのことがまた彼を成長させるのです。
ストーリーもすごい。息もつかせぬ展開。まるで自分がその場にいるような錯覚に陥る。臨場感たっぷりです。そして、事件を巡り様々な思惑が警察内を駆けめぐる。それを原理原則に従い、何者にも与さず捌いていく竜崎。そんな彼をまたもや襲う家庭内の問題。
窮地に追い込まれながらも決して自己を見失わず奔走する彼に、しびれまくってます(笑)
完璧な人間であり、情にかけるように思える竜崎ですが、ラストの夫婦の会話なんかに彼の人間味が溢れてるような気がします。他にもウィットに富んだ会話には思わずニヤリとしてしまいますね。そこも見どころ、読みどころ?(笑)
それに、今回もサブキャラがいい味だしてます。戸高とか、副署長とか。SAT・SIT隊員もいい。そして何よりよかったのは竜崎の奥様です。彼女もさすが竜崎の妻という感じ。
竜崎の意志の強さにも脱帽ですが、何より大事なのはそれに賛同し、ついてきてくれる上司・同僚・部下がいることですね。いくら信念があろうが、それを実現するためには周囲の協力を得ることが絶対必要です。そういう意味で彼は周囲の人間にも恵まれているんだなーー♪
・・ふっーー。本読んでるだけでこんなに心臓が高鳴る興奮を味わえるとは、思ってませんでした。 よかった。ほんとに(*´ー`)しみじみ
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前作が面白かったので期待してました。左遷されたからどうするんやろうと思っていたけど、所轄でも腐らずエリートの本分を押し通す主人公。「国家公務員の責務」を自覚してるような人がいるとは・・・確か前作は就活中に読んで打ちひしがれた気がする。ホンマにこんなのがいたら日本も捨てたものではない。
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いやー、面白かった!1作目の「隠蔽捜査」は読んでないけど、普通に楽しめました♪主人公は警察庁から所轄へ左遷されたキャリアのおじさん。左遷されたキャリア組の署長なんか、飾りでいてほしいってゆー空気や、実際の事件で管轄ごとに起こる軋轢とか、上からの圧力とか。しかも家庭にも問題発生!!問題ばっかだけど、主人公は「原理原則」に従ってマイペースに事件を解決します!!さっくり読みたい暇つぶしには持って来い!!
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大森署に左遷された竜崎伸也。一本気でまじめ、正直。曲がったこと、口裏を合わせること、手をもむことを全くしない。頼りになる上司で、自分のできることできないことを知っている人は少ない。所轄内での立てこもり事件。竜崎の部下の扱いや上司との対応など面白かった。’08.1.28
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隠蔽捜査の第二弾。一作目よりはもちろんインパクトは欠ける。主人公は前作と変わらずカッコイイし、作品の展開はご都合主義的で恥ずかしいくらいベタベタやけど、やっぱり面白い。大森署に左遷されたあとも変わらないスタンスを持ち続ける竜崎。署長として、責任重大な決断を何回か迫られる。それについての始末も、あらゆる上司に求められる。それでも彼は真っ直ぐです。しかも今回は、妻の冴子が病に倒れ、彼は珍しくも家庭を振り返ったりするんですけど、それがまた冴のキャラクターが良い。前作で結束の強さを見せられたんで、安心して読める家庭です。
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吉川英治新人賞を受賞した「隠蔽捜査」の第二弾。
前作のラストで息子の不祥事の責任を取り、
左遷された大森警察署で起こる事件の話。
場所と役職が変わっても竜崎のスタンスは変わらない。
理屈を通す信念のまま署長として仕事に励む彼を、
署内の人間が好奇な目で見る描写などは前作で
描かれたこの作品独特の面白さを再確認できる。
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このミステリーがすごい!(年間トップ10)2008年 第4位。
第21回(2008年)山本周五郎賞受賞作品。
第61回(2008年)日本推理作家協会賞長編部門受賞作品。
2008年5月31日(土)読了。
2008−54。
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久しぶりの5★〜♪
前作よりもおもしろかったです。一気に読んでしまいました。
果断=思い切りよく事を行うこと。なるほど〜納得です。
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今回は「隠蔽工作」は関係ないようだったが。降格人事で所轄の署長になったキャリアが「公明正大に正義を貫き」事件を解決し、所轄との軋轢の中で正しい方向性を見出す様。 地味な現代水戸黄門いや大岡越前みたいで、小気味いい仕上がりになっている。
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警察ものということで借りてみました。警察署署長の日常(?)も描かれていて興味深いですね。主人公の正義に対する実直さが、日和見主義の周囲との軋轢を生むところは深刻な状況なんでしょうが、独白形式で描かれているために、‘そ〜考えてるのか〜’という感じで笑ってしまいそうでした(ねらいなのか?)。隠蔽(いんぺい)捜査2から借りてしまったので、1を予約しました。‘隠蔽捜査’の意味はちょっと不明でした。図書館予約数は26(08/07/13現在)です。
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すっごく面白かった!!てゆか竜崎さん大好きです。最初の方とかかっこよすぎて電車の中でにやけそうになり必死でした。笑
竜崎さんみたいな警察官ばっかりやったら、事件も早期解決するやろうし犯罪も減るやろうし、汚職だって無いやろうし。
まぁこういう人だからこそ、左遷することになったりするんやろうなぁ。
竜崎さんは東大法学部卒で国家一種試験に受かったばりばりのキャリアなんで今の階級は警視長(上から三番目やったかな?)なんでめちゃくちゃえらいんですよ。
でも家族の不祥事で今は警察署の署長をしたはるんです。
事件自体も面白かったし、キャラも立っています。竜崎さんかっこいいだけじゃなくて可愛いところもあって。
ナウシカ出てきましたね。笑)
続いてほしいな〜このシリーズ。
現場の刑事物も面白いけど、できる上の人目線の本もいいな〜
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前作のいきさつで左遷され、エリートコースをはずれて大森署の署長となった竜崎。
署長というのは上から派遣されてくるので半ばお飾り、行事に出るのと、大量の書類に印鑑を押すので一日が終わるほどだとか。
近くで強盗事件が勃発、犯人が逃走し、竜崎は異例のリーダーシップを思わず発揮する。
やや一本調子だった前作よりも、ふくらみを増している感じ。
周りを呆れさせる行動や、持論の展開も筋が通っている面があって、にやにやさせられます。
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キャリアの警察署長。東大法学部卒。変わり者。
銀行強盗事件発生。一人が人質をとってたてこもる
SATとSIT。SATが犯人射殺。犯人の銃は玉ぎれ
マスコミにばれる。管理責任をとわれる。
部下の一人がつぶやく。調べたら、人質は強盗団と知り合いだとわかる。射殺したのは人質だった。
事件のさなか、妻が入院。癌かでなく胃潰瘍。
息子が浪人中に麻薬でつかまり左遷。息子が東大
を目指す。アニメ関係の仕事をめざす。
風の中のナウシカを見せられて感動する。
キャリア同期が刑事部長。
キンパイで強盗犯に突破される。面子を潰されたと
怒鳴り込む男。男の上司がキャリア同期だった
電話したら態度が一変。いい気持ちはしない
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なんか?の竜崎と全然違う印象。
こちらのほうが好きなのですが。
奥さんがかっこいい。
この奥さんあってのキャリアなんですね。
変人の意外な一面にくらっときました。