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▼簡潔に言っちゃうとマリみて+ウテナ。そこに桜庭要素を加えるとこんなのになるんだ。▼一話めの、学園の政治的攻防戦がスリリングで面白かった。アザミ様大好きです。▼あとオススメは、読書クラブからロックスターが生まれる『一番星』、地味な少女の小さな戦争『紅はこべ』でした。▼百合要素が高めです。自分のことを「僕」、相手のことを「君」、語尾は「たまえ」「だぜ」だけど、れっきしとした百合。淡い友情から肉体関係まで幅広く網羅(笑)。
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100年の伝統を持つ女子学園、聖マリアナ学園。
様々なクラブがある中でも最も異端とされる「読書クラブ」のクラブ誌のかたちをとって、
学園で起こったできごとや学園のおいたちなどが綴られる。
様々な年代の「少女」たちの、どこか純粋で残酷で全うな心を描き出しているのがうまい。
個人的には第1章「偽王子」の学園内の集団心理がおもしろかった。
雰囲気としては「七竃」に似ている。おすすめ。
とはいえこの本だってけっこう異端だよなあ…
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小中学生の頃に夢中で読み耽った学園ものライトノベルの大人版という感じ。久しぶりにこういうわくわくする本を読みました☆面白い!
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さっそく買っちゃいました。 前作ほどハマリはしませんが、1話めが好きです。
愛すべき偏狭な異形の少女たち。なんだか身内みたいな気分になる。
ふと、女子がのびのびと生きられるのは女子校の中かもしれない・・と思う。両性揃った環境だとどうしても女子は自らを女子としてしか認識できない。私が女でなかった頃、遠く懐かしい両性具有な気分を思い出しました。
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いつも思うのだが、この人はかなり良質な青春時代をすごした人だと思う。
以前の作「七竈と…」の帯にあった書評が失礼ながらくそったれだと私は思ったのだが、今回の作はソレを証明してもらった気がする。
少女はいつまでたったって少女なのである。大人になるが、女になるが、頭に元がつく少女なのである。
流れる時間のなかで、笑いさざめく少女たちの影絵。割れてゆくティーカップ。スカート。自身の胸の哲学の炎。まなざし。桃色金魚。総てが美しく、胸からなにかを搾り取るように苦しく、甘い、懐かしい物語。嗚呼、乙女たち、かくあれ。
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女子学園ものだが、そこはかともなくラノベが香る。ただ、やっぱりそこいらのラノベ上がりとはひと味もふた味も違う。これぞ桜庭の真骨頂。恥ずかしながら、作者が女性だとは、つい最近まで知らなかった。かっこわりー
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名門お嬢様学校の読書クラブで書かれた、学園の正史には残らない珍事を綴ったクラブ日誌。
共学にしか通ったことはないけど、女の子独特の残酷さや熱狂など、懐かしく「知っている」世界が描かれていて面白かった。
文学少女たちが綴っただけあって、古典的な香りのする日誌でした。
もっと他の珍事を知りたいと思った、読書クラブ候補生でした
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時代がびゅんびゅん過ぎていくのが面白い。
女子校の様子は分からないけれど、その時代時代、周りの変化とあまり変わらないクラブの女生徒たち……要素的にそんなものなのかもなーと思ったり。
目撃者になった部員の記した歴史というスタイルも面白かった。
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個人的に、女子校ものはあんまりツボではないんですが、それでも一気に読めてしまいました。桜庭先生の書く女の子って、非現実的なようでものすごくリアルだなぁ‥と改めて思った一冊。ラストがとても印象的で、好みです。
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前々から装丁、及びタイトルに惹かれていた一冊。「青年のための〜」と銘を打ってながらも、帯には「名門お嬢様学校の、禁断の部屋へようこそ。」とある。
躊躇っていたのだが、遂に旅先にて購入の決意に至ル。完全なるジャケット買いの一品でございます。
「神など、おらぬ。
悪魔も、おらぬ。
諸君、世界は南瓜の如く、空っぽなのである!
作者不詳
『哲学的福音南瓜書』」
舞台は東京山の手にある、聖マリアナ学園。広大な敷地を誇り、幼稚舎から高等部までの校舎を連ね、良家のお嬢様が通う伝統ある女学校。
世間から離れ、どこか薄絹のベールに包まれたようなこの学び舎の、異端者達が集う「読書倶楽部」。崩れかけの赤煉瓦ビルの中でガラクタと本に囲まれ、お茶を飲みながら異端な少女達は読書に耽る。
構成としては章ごとにクラブ員が書いた「読書クラブ誌」、という体裁を取っている。
ただこの「読書クラブ誌」なるもの。生徒会から抹消され、学園の正史に残らないものを綴る。そこに書かれているものとは……。
聖マリアナ学園高等部には選挙にて選ばれる“王子”という存在があり、少女達の憧れの対象となる。生徒会は政治家の子供達が占め、日夜学園政治を行っている。又、部活動において数多くの王子を輩出してきた演劇部が絶対的な地位を得ている。数多くの部活動ある中読書倶楽部は特に気にもされない存在である、はずであった。
章ごとに文学作品がモティーフになっている(ホーソーンの「緋文字」等)。また所々に哲学が、理論が、文学が散りばめられている。
正直、第一章を読み終えた時点ではこの作品の世界観にあてられた。だが、読み進むごとに確実に面白さは増してゆく。
弱々しくも、逞しく。理論的で、感情的。純粋無垢であり、邪。相反するものを抱えながら、生きる少女達。
この統一された世界観はスゴイと思う。と、同時に女子校に対してバイアスがかかってしまったという事実も付け加えておきます。
「なにを。正義感ってのは、誰かに迷惑をかけるものだ。だけど、だからこそ、それでも、常に正しいのだよ」
「……と言っても、きっと若いあなた方のはおわかりにならないでしょう。よいのです。時間は常に流れているのですから。あなたがたのだけわかる歴史の小旗が、いま翻っているなら、それでよい。それはいまを生きるあなただけのものなのだから」
「……我々は大人になり、社会に飛びだし、それぞれに汚れ、堕ち、変容した。純粋なままで生きられず、永遠に失ったものも多々ある。いまここにいる若い皆さんも、いずれ、人生においてかけがえのないものを得る一方で、失ってはならぬものを容赦なく奪われるかもしれない。しかし……しかし、恐れることはありません。我々には無限の可能性があるのです。世の中がどんなに変わろうと、強い滅びの風が吹こうと、我々、女性の、精神が持つある種の自由は、けして変わることがないでしょう」
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影絵のようなカバーかキュートな一冊。山の手のお嬢様学校「聖マリアナ学園」。異端者たちの集う「読書クラブ」では、学生の正史に残らない珍事件を書き残したクラブ誌が代々伝えられていたということで、その珍事件も少女マンガに出てくるようなステレオタイプの少女ではなく、醜美さまざまな少女たちが出てくるのが面白いです。この学校に入学していたら、絶対このクラブに入っていました。
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って、青年じゃないこれー。
ずっと共学だからわからない感覚というものもある。特に女子高ってよくわからない。
そのよくわからなさに拍車をかけたこの作品。自身の女子高のイメージは正しく導かれているのかそうでないのか。
最後だけでなく、もっとそれぞれの章がリンクしていてほしかった。
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07年8月。
東京の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園の「読書クラブ」には個性的な学生が集まって来る。学園で起こった変わった出来事を彼女たちがクラブ誌に残す。
一つひとつの事件は大げさでなくても変わっていて興味深い。そして最後は…
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聖マリアナ女学園。百年続くことになるこの学園の”読書クラブ”。
変わりものの集うこのクラブは、決して学園の正史に残ることのない時代ごとの歴史を綴ってきた。学園が握りつぶした大事件。その裏側の真実。
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こういうの好きですね!(笑顔)楽しかった!名門お嬢様学校を舞台に、自分を「ぼく」と呼ぶ一筋縄じゃいかない少女たちがわんさか出てきます。狙ったような絶妙なライト観がいいですね。展開的にやや弱いかな?というところもありますが、小気味のいい文章で、ガーッと読みました。最後の第5章、最後の読書クラブ員とそのOGの交錯。じん、ときました。