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これは戦争物ではなく、恋愛小説です。
上巻はずっとハッピーな二人の話です。
下巻は最後の10page以外はハッピーですが、最後は悲しくなりました。
ちょっと非現実的です。
でも俺が読みきれるって事は面白いのかもね。
薦めはしませんが、ヘミングウェイを知りたいならどうぞ。
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ヘミングウェイはまっちょなイメージがあったけど、
かなり切ない作品でした。
ずっとラブラブ、そして切ない。
最後まですっと読み切れる読みやすい作品でした。
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最後の展開が、すごいよね。
えぇぇええぇーキャサリン!
ヘミングウェイを知ってて読むと、一層力強く感じる。
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「武器よさらば」というとメロドラマの先入観があったのだが、下巻の半分は戦場からの脱出でほとんど冒険小説のようだ。
上巻でも主人公が砲撃で負傷する場面は短いが鋭い。
最後の悲劇はあっさり書かれて、むしろ身につまされる。
忘れてた。上巻で会話だけでベッドシーンが進むところがあるが、なんともエロチック。中学生ぐらいで読んでたら大妄想だったと思う。
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読後感の非常に爽やかな作品であった。
前半までの前線での駆け引き。
そこから一転キャサリンとの脱走。
そしてフィナーレ。
簡単にまとめてしまえばこういうことだが、
これらのストーリーが自分の中にするっと入ってきた。
私はヘミングウェイという作家にゴツゴツした、
いわゆるハードボイルドな印象を抱いていたが、実際のタッチは全く異なっていた。
繊細でかつ多くを語らず。
シンプルに言葉を重ねる語り口調がなせるわざなのだと思い知った。
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古典新訳では初だが、学生時代以来の再読。
こんなに面白くない作品だったか?上巻出だしから怪しげな感じで、中盤から眩暈さえ感じるほど。
二人の結びつきに必然性が感じられない、戦場を題材にしていることがどこか絵空事のような設定、加えてラストも暗さの重力感が不足している。
壮大なメロドラマであることを十二分に堪能できなければ、この作品は詰まらんことこの上ないでしょう。
当方はまさにそれ、うーん、久方ぶりに大外れな作品でした。
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ヘミングウェイの文章は無駄がなくてとても読みやすかった。
戦争に嫌気がさして戦場から逃亡。ボートでスイスへ辿り着いた2人。とても幸せそうで、このまま幸せになってほしいと願わずにはいられない。
彼女が出産する場面で、主人公が「しかし死んだらどうする?」と、何度も自問自答をしている場面がとても心に残った。出産とは現在でも危険を伴うもの、赤ちゃんもお母さんも無事に終われば本当に幸せなことなのだろうな。出産を待つ主人公の不安はとても理解できる。
子供をつくるのら2人の共同作業だけど、お腹で育てて産むのは女性のみに任されてしまう。その場面で男はなんの役にも立たない。2人でつくった子供なのに、肝心の出産では全てを女性に委ねなければならない歯がゆさや不安や後ろめたさがとても伝わってきた。
さすがに素晴らしい作品でした。
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物語の中の大事な場面も、余計な修飾をなくした簡潔な文章で描写されていた。だからこそかえって説得力をまして胸にせまった。また再読したい。
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厳しい戦況の中、二人の関係の行方はどうなるのか気になりながら、戦況の行方も合わせて読み進めていった。上巻で二人の関係は最初はそこまで発展するとは思いもしなかったのが、だんだんと距離が縮まっていく関係になり、その後、ロマンチックなものになると思いきや、思いもかけない出来事があり、悲しい結末を迎えるのは切なく、やるせない思いだろうと感じる。そこが訳者のあとがきに触れられていたように、センチメンタルな面もあり、著者の「老人と海」のような猛々しいイメージとまた違うものだと感じる。瑞々しくも儚さを感じる印象。
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これがハードボイルド小説に影響を与えたという簡潔な文体か。というか舞台をロサンゼルスのホワイトトラッシュの生活に移せばまんまブコウスキーだ。っていうかブコウスキーのフェイバリットはヘミングウェイだった。
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刻一刻と悪化する戦況、
蝕まれていく心、
そして訪れる決定的な破局と逃亡ー。
下巻は始まるなり、こういったスリリングな展開で息つく暇がない。
そして後半は一転、時間の動きがずいぶんとゆるやかになり
ロマンチックな空気感が支配的になる。
この静と動のコントラストの中を流れる、主人公の感情を軸にした感傷的な物語が胸を打つ。
終盤の物悲しさ、切迫感、余白。
読了後しばらく茫然としてしまった。
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救いようがねえ...でも面白かった。
このまま2人が惚気けて赤子も無事出産しスイスで幸せに暮らしました。だったらとんでもない駄作だなとおもったけど、ちゃんとカタルシスがあってよかった。
(Amazonより引用)
第1次世界大戦のイタリア戦線。傷病者搬送の任務に就くフレデリック。オーストリア軍との戦線は、泥沼の膠着状態。イタリア軍は山に籠るオーストリア軍に対し、総攻撃をかける。その中でオーストリア軍の砲火を受けてフレデリックは負傷し後方に送られ、ミラノの病院に入院する。
ミラノの病院で看護師のキャサリン・バークレイと再会し、フレデリックは初めて恋に落ちる感覚を知る。フレデリックはミラノの病院に入院中に二人は激しい恋に落ちる。そうした蜜月も過ぎ、フレデリックの体調の回復により、戦線への復帰を命ぜられ、また北部イタリアの戦線に戻る。
戦線に戻ると、オーストリア軍に加え、ドイツ軍が本格的に侵攻してきて、イタリア軍は戦線を各所で打ち破られ、厳しい退却になる。
厳しい退却ののちにフレデリックを待ち受けていたのは、脱走兵との嫌疑であった。敗残兵が同じイタリア軍に殺害されていく中、フレデリックは脱走を決意する。この退却行は、ヘミングウェイならではの細密な描写で描かれている。
フレデリックは逃走を重ね、キャサリンとの運命的な再会をする。フレデリックは脱走兵として追われ、バーテンに助けられ、キャサリンと共にスイスに脱出する。
スイスでは、二人は満ち足りた生活を送るが、最後に残るのは悲劇的な結末だった。
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(Mixiより, 2010年)
うーん。この物語は、特にストーリーに際だった魅力を持っていないと思う。主人公の性格に感情移入しながら考えていると、どんなに危機的な状況であっても絶対に打開され(もしくはスルーされ?)ることが、読んでいるうちにわかってくる。たとえばどんなに戦地が激しい戦闘状態で、仲間が殺され、次いで主人公がとらわれ絶対絶命、という場面でも、落ち着いた情景描写が続くことによって、絶対に死なないという確信を読者は得てしまう。主人公の目を通してみる、戦地のフィルムのような作品。随所に光る、恋愛の哲学ともいえる詩的な表現は心に残るものがいくつかありました。上巻と同様にいくつか引用すると、(キャサリン)「・・・魅力的になるから、あなたはわたしにもう一度恋をするわよ。」(ヘンリー)「(中略)いったい、なにが望みなんだ?破滅させたいのか?」(キャサリン)「正解。あなたを破滅させたいの。」(独白)「男はよく、ひとりになりたがるし、女もひとりになりたがるし、愛し合っていると、おたがいの、ひとりになりたいという気持ちに嫉妬する」
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読了後に思い浮かべた言葉は『真実の愛こそ、一筋縄ではいかない by シェイクスピア』。確かに表紙に書かれている本の説明文には「現代のロミオとジュリエット」。愛し合っている2人には悲劇的結末が待ち受けていた。戦争現場から逃亡し、銃殺される直前に逃げ出した男主人公ヘンリー。家に戻りキャサリンと逃避行し、お産を向かえるがキャサリンの容体が悪化、子どもは死産、キャサリンは出血死。戦時中の純粋な愛と2人の悲劇の結末というアンビバレントな対立構造を表現したヘミングウェイの巧妙さに感動した。
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あまりに衝撃的な結末だった。幸せだったフレデリックとキャサリンだが最後には赤ん坊は死産、キャサリンも死んでしまうとは悲劇的で人生の悲哀を感じさせる。喜びと悲しみのギャップが大きく映画のワンシーンの様だ。最後の一文、雨が降っていた、というところにぞくっとするほどのインパクトがあった。ヘミングウェイの小説は一文が短く映像が浮かんでくるもので、”武器よさらば”がbestだと感じた。