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誰もがあたりまえだと思っている民主主義。それは、本当にいいものなの
だろうか? この制度の成立過程を振り返りながら、私たちと政治との関係
について考える。
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民主主義というのは今、全世界で採用されている政治のシステムで歴史の検証に耐えて選ばれたのだというのが公式のストーリー。
それはそうなんですが、制度である以上当然ジレンマを抱えている。タイトル通りその不思議さに迫れているかというと微妙。
ちと、学問する喜びを感じませんが、とっかかりにはよい。「強力な少数者」など。この本の次を楽しむために。
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憲法学をやったことがある人にとって、前半はそこまで新しいことはありませんし、ちゃんと世間のことについて色々情報収集している人にとって、後半もそうでしょう。
しかし、一般の人にもわかりやすい「国民としての入門書」ともいうべき本です。是非法学をやったことがないような方に読んでいただきたいものといえるでしょう。
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政治学、政治学史の泰斗が著した政治学案内である。
ポリスの自治から説き起こされて、現代民主政治がいかにあるべきか、政治参加の重要性についてたびたび触れる。
日本人のこれからの政治社会への関わり方について、世界の「モデル」を開発しろと説法、なるほど、最終講義に使えそうなネタだ。
対象は高校生以上、大学の教養科目履修程度、どうせならブックガイドと索引くらい欲しかったなと思う。
まあ、別の著書を読めという事だろう。
とりあえず、政治学科の学生なら読んでおけ!
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中高生向きに作られた新書シリーズだからわかりやすい。
個人的に民主主義は衆愚政治に陥り易いという危惧を忘れてはいけないと考えているので、共感すること多々。
選挙権を持っている大人だからこそ、一度読むべきだとおもう。
選挙権は、当たり前に手に入れられるものではないし、だからこそ、そこにある責任は重大なのだと再認識。
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請求記号:313サ
資料番号:020175139
装丁:クラフト・エヴィング商會
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[ 内容 ]
誰もがあたりまえだと思っている民主主義。
それは、本当にいいものなのだろうか?
この制度の成立過程を振り返りながら、私たちと政治との関係について考える。
若い人のための政治入門。
「あたりまえ」を疑ってみる。
[ 目次 ]
第1章 民主主義のルーツを言葉から考える
第2章 代表制を伴った民主政治の誕生
第3章 「みなし」の積み重ねの上で民主政治は動く
第4章 「世論の支配」―その実像と虚像
第5章 政治とどう対面するか―参加と不服従
第6章 これからの政治の課題とは
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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読了。タイトルの割に前提知識が必要な上、客観視し過ぎているのか多少読みにくかった。政治やマスメディアに対して内容的には批判しているが、さらっと流してたりもうちょっと熱入れても、、という感じ。教育と少子化対策は必須、優先順位が必要、数字出せ、長期でちゃんと見ろ、みんな自分の問題として考えようよといった主張には禿同。やっぱりもっと熱さが欲しかったな。
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ふっと立ち寄った本屋で偶然見つけたので買って読んでみた。
やさしい文章で書かれており、小学生でも理解できるようなものに噛み砕かれている。しかし、内容は深い。
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民主主義の理想ってのは、理論的にどうこうっていうものではなく、国民、政治家、メディア、官僚など、様々な立場の主体が、試行錯誤しなから創り上げるもの。特に、国民一人一人の努力なくして、健全な民主主義は成立しえない。
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アリストテレスが唱えた六つの政治体制、王政・僭主政・貴族政・寡頭政・国政・民主制。その一つが本書で論じられている民主制である。ここで民主主義は悪い政治体制の中で最も悪くないものという評価を下されている。
民主主義の起源は紀元前五世紀のポリスに遡る。しかし、ここでの民主主義は市民という特権階級の中での自由と平等の実現であり、今日の民主主義と比べて部分的なものであった。この民主主義の抱える自由と平等の範囲はアメリカの奴隷制でもみることができる。ポリスの時代から二十世紀以上を経たこの時代においても、民主主義はどこまでを自由と平等の枠組みに含めるかというジレンマに悩まされてきた。これは今日における参政権においてもそうであるし、市民の集合体としての民主主義は意思決定のプロセスをどう形成するかを考え、変化を続けている。
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おそらく学生(中高生?)向けに書かれた政治学入門書。
中盤までは、基礎知識的なことだったけど、やっぱり佐々木先生は凄いわ。めちゃくちゃわかりやすい。
終盤部分はここ10年の政治動向をふまえた内容だった。なるほどと思った。
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本書は、日本人であれば当たり前のように知っている民主主義だが、その仕組みは複雑であり、本当のことは誰も知らないのではないか、という疑問から始まっている。
筆者自身も、国民が、選挙権があるにも関わらず選挙に行かないで、そのうちに国民の代表者が決定される民主主義を「不思議な仕組み」とした上で、上記の疑問に答えている。
本書の冒頭~中盤までは「民主主義」の歴史的背景を説明している。すなわち、その起源は古代ギリシアにまで遡るが、どの有識者も民主主義に対する評価は低かったということ。
中盤~終盤までは、フランス革命での「自由」と「契約」という考え方に起因する民主主義と、アメリカの連邦制に見る民主主義を解説する。
最終的には日本に視点を戻し、これまでの、政府が国民の面倒を見る「利益政治」を変えなければいけないと指摘する。そのためには、税金を特定の分野に効果的に使用しなければならないが、日本政府は総じてそれが苦手であり、結局優先順位をつけることが出来ないという主張は正論であると考える。
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1~5章はなんのことはない、プラトンから福沢諭吉までの政治学の系譜を紹介。いつもながら佐々木先生の文章の読みやすさ、分かりやすさには驚かされる。
しかし、終章は若干趣向が異なる。すなわち、佐々木毅がいま感じていることを爆発させてるのだ。
あまり当為的なご発言をされるイメージがなかったが、そのような議論においてこそ著者の簡潔で明瞭な文体が力を持つような気がした。
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民主主義の優れた点、問題点については様々な議論がなされているが、この本は、未来に向けて、より良く民主主義を実践していくにはどうしたらいいのか、が記載されている。政治学を専攻した者でも、教科書的な、学問領域的な理解ではない、政治と「私たち」の関係性を深められる本であった。