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「嫌われ松子の一生」を何となく思い起こさせるような本でした。何とも救いようのない感じで、途中読んでいて気持ちが重くなってしまう事も…。人間関係が複雑に絡み合っていたり、謎が解けなかったりで、最後に全ての謎が明らかになるまで、目が離せずに一気に読んでしまいました。(2008/3/12読了)
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顔をつぶされた死体が発見され,その部屋に済む夫婦は揃って行方不明。夫は間もなく死体で見つかり,逃げる妻を追う刑事たち。彼女は何故姿を消したのか。
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過去と現在と物語が場面転換しながら進むけれど,一気に読めた。
この女性の過去を調べる刑事と女性に関ってきた男たちが見事なほどに絡まっていく。。
最後の方は偶然が偶然を呼び,思い込みと勘違いの産物の事件だった,みたいな結果になるけど,現実とはそんなに論理的じゃなくてこんなものなのかもと思わせてしまうのがすごいかも。
でもこの本は事件そのものより,風子という女性の生き方とか周りの人間に興味を惹かれてぐいぐい読めたっていうのが大きい。
ひとことで言えば幸薄い運のない女,だけど一方で同じ女として羨ましいと感じるのも事実。
決して彼女のような人生(親に捨てられホステス,風俗,ヤクザの愛人)を送りたいわけじゃないけど,美人でも気立てがいいわけでもない彼女に執着する男達。
彼女は計算もしないし不幸を売りにもしない。ただそこにいてあるがままを受け入れてるだけ。
それだけの存在なのに,ある者は彼女との死を望み,ある者は一生守ろうとする。
風子の持つ魅力はごく一部,それも深い傷を抱えた影のある男にしか向かないのかも。
その分,共鳴するように強い磁力というか魔力みたいなものになるのかも。まさに魔性の女って感じ。
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風子が不幸すぎてつらいが、刑事・要視点のミステリー要素もマッチしていて、割とスラスラ読み進めた。「魔性の女」的な要素をもった風子には読んでるだけでも結構ひきつけられる。このキャラはなんだろうなあ。「おしん」+ 「???」。とにかく不思議な魅力の人物だ。上巻の時点では真相はまだわからないが、成りすまし殺人に巻き込まれたのかな?下巻での解決が待ち遠しい。結末が少しでも幸せでありますように。
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風子のまわりで起きる、不幸な出来事。
ある日、顔のない死体が風子の家で見つかり、風子も行方不明となる。
事件に関わりがあるのかないのか。
数少ない手がかりを頼りに、刑事の要が風子の後を追いかける。
昔会った事のある女と知った要は、刑事としてよりも1人の男として
風子を気にかけていく。
もう少しで風子にたどり着くか・・というところで下巻へと続く。
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顔を潰された身元不明の死体発見から物語は始まります。そしてその部屋に住んでいた若い夫婦が行方不明。部屋からはシャンソンがエンドレステープで流れ続けていた。
もう~、この始まりモロ好み!!
すっごい気になる!!!
過去の話と現在の話が混在してくるので、ちょっと戸惑いますが、戸惑ってる暇はないぐらいに先が気になって気になって。
事件現場の部屋に住んでいた風子と言う女性の物語でもあります。
まさに「不幸な星の元に生まれた」かのような風子。
彼女がどんな人生を歩んできたのか。
それを追いながら、風子の現在の行方を追う刑事の遠野要。
上巻なのでとにかく先が気になる!のみです(笑)
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女は顔が綺麗ほど不幸になるってことだ。
人それぞれ。やくざになったからって生きる資格がないとまで言う権利は誰にもないのだ。
金とか者とか、目に見えててでつかめることに貪欲な女というのは、それ以外のものには淡泊だ。間とか夢だとか誠意だとかにはな。その逆に、物欲が薄い女ほど、目に見えないものを強く欲しがる。
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愛、の状態描写がうまい。どこまでも不幸な女の人。入れ替わりとか、時空交差してじゅんじゅんに明らかになっていくのがうまい!おもしろい!
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アパートの一室で発見された死体。何故、顔を潰されていたのか?アパートの住民である風子が犯人なのか?何故、行方不明なのか?風子の過去が少しずつ見えてくる。風子は魔性の女なのか?この後が気になる。
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魔性の女、風子。でも不憫なんだよねぇ。。
続きが気になって、サクサク読めた。
下巻で風子が幸せになってくれるといいけど。。
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町のアパートの一室で、顔を潰された身元不明の死体が発見される。
その部屋に住んでいた若い夫婦は行方不明。
現場にはエンドレステープに録音されたシャンソンが流れ続けていた。
誰が、何のために?歌に込められた犯人のメッセージは何か?やがて第二の殺人が―。所轄刑事の遠野は行方をくらましたその女・風子を追い始める。
風子の逃避行中に明かされて行く暗い過去と遠野の風子対する
感情がどう動いていくのかとても気になります。
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東京の下町で2人を殺害して行方不明となった容疑者風子。行方を追って行く所轄刑事の地味な聞き込みによって少しずつ明らかになる風子の過去。
私の中で最高傑作に近い「火車」を彷彿とさせる展開に一気に読み進めてしまった。
全体的に暗い話なのだけどこんなにわくわくしながら読めて中だるみも感じなかった。
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評価は5.
内容(BOOKデーターベースより)
下町のアパートの一室で、顔を潰された身元不明の死体が発見された。その部屋に住んでいた若い夫婦は行方不明。現場にはエンドレステープに録音されたシャンソンが流れ続けていた。誰が、何のために?歌に込められた犯人のメッセージは何か?やがて第二の殺人が―。所轄刑事の遠野は行方をくらましたその女・風子を追い始める。ノンストップサスペンスの幕があがる。
どうも刑事遠野要だけは身勝手すぎてナルシスト過ぎて好きになれないが、次々と過去が判明してグイグイ引き込まれる。下巻へ続く