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『自殺クラブ』は子供のころにあかね書房のシリーズで読んだっけ。懐かしい!訳文も小説の世界を壊さない、実に雰囲気のある訳文だと思う。それにしてもフロリゼル王子の行く末がなんとも・・・
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新聞小説って片手間に読むのに向いてて手持ち部沙汰なときによいなぁ。主人公をコロコロ変えながら事件の真相に迫っていくんですが、設定も事件もファンタジックなのでシリアスな雰囲気はないです。まさしく冒険小説! タンタンとか好きな人は好きそう。
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イギリスの最も素敵だった時代にぴったいの不思議なおとぎ話。
なんてことはないきっかけが、一夜のうちのめくるめく冒険に変わっていく…。
これで思い出したのが、以前友人から唐突にもらった坂田靖子氏の
漫画。(彼女はとにかくイギリスの最も素敵だった時代を描くのがうまい)日本では20世紀、漫画・コミック文化が華やぎこのようなお話にはたくさん恵まれているため、逆に重宝されないジャンルかもしれない。しかしイギリスならでのブラック・ユーモアは、一読の価値あり。
クリームタルトが食べたくなる。
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なにがアラビアなのかがわからない。
解説読んでそういうことなのねと気づく。アラビアンナイトを知らない僕にとってはそこからまず読むべきなのだ。
とはいえ、中身はすごくオリジナリティがあり、ミステリアスな物語。かといって冒険活劇のような痛快さも含まれている。
この著者のは、子供も大人も楽しめる作品がおおいよね。
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アラビア夜噺というタイトルを耳にした時点で膨らむ妄想。
アラビアンナイトのようにわくわくした話を期待したけれど、なんか違う。
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理由なき自殺願望者が集う、ロンドンの街。ボヘミアの王子フロリゼルは、悪の正体をつかむべくロンドンの夜を奔走する。
これも何も知らずに、文庫裏のあらすじだけ見てふっと借りた本(私はそれまで、スティーヴンソンは一冊も読んだことがなかった)。
で、すっかりハマってしまった。
とうにかく私は、こういう話が好きなんである。人間的な感情よりもむしろ、物語としての魅力が詰まった、軽妙だけど割りとこってり系の本が。
この本も読んでいて、会話や文章どころか、行間からも(!)物語の匂いがぷんぷんして、もう堪まらなかった。うーん、最高。物語の香りに酔えた一冊。
でも、多くの人が言っているように、最後がちょっといただけない。というか、もったいない。
私は登場人物の中で、聖職者のロールズが好きだったので、このロールズ氏が成り上がって、フロリゼル王子と全面対決してほしかったな、どうせなら。
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題名が気になって手に取ったら、話も面白そうで借りてみた本。
しかも、「宝島」の作者ってのも気になって。
いきなり「自殺クラブ」の話(わりと非道な感じの)でビビり、一話一話の主人公がくるくるかわるけど、事件は続いていて、どんどん話に引き込まれていく感じだった!
主人公のフロリゼル王子がまた、魅力的!
最後はビックリしたけどね…
でも面白かった!!!
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勧善懲悪というか信賞必罰が貫かれているので
読後にモヤモヤせずに済む。
また狂人が出てくることもないので、感情移入もしやすい。
読むにあたって知っておくべきこともないので、
頭を使わずに読める本として非常に面白い。
ただ読後に何か考えさせられる本か、というと違うと思う。
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図書館の新蔵書棚にあったのでなんとなく借りた。翻訳ものはあまり読まないのもあって最初はてこずったけど、色んな登場人物が一人ずつ巻き込まれていくのと一緒に、気付いたら引き込まれて読み終わってた。すごいおもしろかったわけじゃないのに、ぼんやりとおもしろい気がした読後…。間を置いてまた読んでみよう!
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漱石の『彼岸過迄』の中にこれについての言及があるそうな。これはジュブナイルじゃないかなあ、ギリかなあ。あまり評価していない割によく手に取ってしまうのは「クリームタルト28個」のせいだと思う。我ながら浅ましい…。
19世紀末のロンドン。ボヘミア王子のお忍び譚。ストーリーより舞台がいいんだよね。ホームズがアドラー嬢を追い回しているのとどこかですれ違っていそうな気がするんだよね〜
誉田哲也『ストロベリーナイト』のネタ本は、これの「自殺クラブ」だと思います。石田衣良 『反自殺クラブ −池袋ウェストゲートパークV』ってのもありますが、これは趣旨が違うみたい。
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冒険小説の古典的名作「宝島」の作者スティーブンソンが書いたミステリー風の小説。
ボヘミアの王子フロリゼルの関わる二つの奇妙な事件が収録されている。
メインキャラクターはフロリゼル王子なのだが、章によって違う登場人物の視点での物語になる。
19世紀のロンドンとパリが舞台。
序盤のフロリゼル王子は、自ら刺激を求めて危ないことに首を突っ込んでゆく感じで、お付きの臣下ジェラルディーン大佐が諫めても聞かないタイプでなんと
なく漫画「レベルE」のバカ王子とダブってしまって、あのキャラクターの元ネタはこの王子なのかと思ってしまった。
しかし、後半の章になるにつれ高潔で正義感の強い人物になってしまい、さながら銀河英雄伝説のラインハルトの様になってしまっているのでギャップが大きい。
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海の中で高波が来たらちょいと体を浮かせるような、クロールの息継ぎがビシリと決まるとか、いわゆるシャッターチャンスの瞬間をわかってらっしゃる作家だなあ、と思たら「ジキル博士とハイド氏」を書いた人だった。多分自分が翻訳物を初めて買った本がこれだった気がするの。だからしつこい位に何度も読み直してる訳で、二人で息の合った社交ダンスを踊るような、ガラス越しに手を合わせるような、変な一体感と恍惚感がありました。ボヘミアの
王子がロンドンにて「遠山の金さん」をやるシリーズもの。楽しい。ちょっとずつお話が続いている。
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ミステリ風の奇譚、冒険譚といったところか。最初の「自殺クラブ―クリームタルトを持った若者の話」は、“自殺クラブ”という設定が面白いし、フロリゼル王子と忠臣ジェラルディーン大佐の主従は何となく「暴れん坊将軍」を思い起こさせて楽しめるのだけれど、次第にその影が希薄になって行くのが勿体なくもある。
連作なので短編ごとに語り手の視点が変わるのはいいんだが。
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宝島を書き、ジキルとハイドを書き、自殺クラブを書いたということでスチーブンスンの天才ぶりがわかる。ヴィクトリア朝のロンドンの夜、クリームタルトを配る若者に連れられてきた自殺願望者の集まる自殺クラブに乗り込んだボヘミア王子フロリゼルの無茶苦茶な冒険談。アランビアンナイトのように話は別の話に広がって7つの話からなる短編集になっている。どの話も謎が提起され陰謀が謀られ、薔薇十字探偵社の榎木津並みに無茶苦茶なフロリゼルの活躍が繰り広げられる。たまらない!
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『自殺クラブ』3篇『ラージャのダイヤモンド』4篇の二部構成で、各篇のメインキャラクターは異なっているがボヘミアのフロリゼル王子がストーリーに絡む。「これで(とわがアラビア人の著者は言う)「~の話」は終わる」と各章は締めくくられる。最初よくわからず?となったが、読み直してから意味がわかった。フロリゼル王子の視点で書かないことで、突然わけのわからない状況に置かれたメインキャラクターのきもちになれてワクワクした!
『宝島』と『ジキル博士とハイド氏』と同じ作者とは思えない、荒唐無稽なファンタジー!