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とっても深くておもしろいです。色々な要素が複雑に絡み合って見事に大きな一つのお話になってます。読み終えた後、ようやく『警官の血』というタイトルの深みに気が付きます。まさに、警官の血って感じです。
他にも、戦後から現在にいたるまでの世相なんかも描かれててとってもおもしろく読めます。戦後戦後と一口に言っても色々な出来事があったんですよね。戦災孤児や過激派左翼が起こした事件等々、読んでいるだけでも戦後から現在までを生きてきたような臨場感です。とにかく、最高ですっ!!
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やっと物語が動き始めます。下巻に入ってすぐ、いわゆる「犯人」の想像はついて、それは当たってました。ただ、その後の展開は全く読めませんでした。それなりに気持ちのいい結末を見せてもらいました。お見それしました。
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上下2巻ですが、すっと入り込んで一気に読めました。さすがは佐々木譲。文体にゆるぎないし、ストーリー展開も巧いです。親子3代に渡る警視庁警察官の話しなのですが、戦後から現代までの世相を絡めたストーリーが巧みで、しかもそこに祖父の死、父親の死という謎解きを絡めて非常に面白かったです。話が唐突に飛んでたりする感じがあるかもしれませんが、全てがラストへの伏線になっていたりするので気をつけるべしです。非常に面白かったが、これが今年のこのミス国内編の1位だったんですかね?1位は高すぎるかなと思いますが、佐々木譲はここ数年非常にレベルの高い作品を書いているので、合わせ技1本という感じですかね。けど、普通におススメ。
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孫になってはじめてわかる色々な真相と、それに立ち向かう孫自身の葛藤が最後に嵐のように降ってくるのがすごかった。眠りたい時間を越えて読みきってしまいました。確かに大賞に薦められたのも判る気がします。
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警察官3代各人が事件を解決するなか初代の無念が末裔で明らかにされる。戦後の第一線警察官に対するオマージュ的作品。
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親子3代にわたる警官の話。
2代目の途中から3代目まで。
すごくシブかった。
話の最後まではあっけなかった気もするけど、それぞれの警官になるまでとなってからの過程がよかった。
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安城清二、民雄、和也の三代警官。戦後から現代へ、どうつながっていくのかと思ったけど、それぞれで時代を反映したストーリーがあって、警官となった根拠・根本からさ以後には真相がわかる。上司・恋人の登場の仕方もいい。違うストーリーを読んでいるようで、でもつながっている。これは面白かった。このミス1位納得。'08.2.6
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親子三代に渡る警察官の話。
それぞれの世代が抱える時代を絡めつつも、大きな流れがブレずに読ませる。
このミス1位も納得。
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三代目が警官になった時には、時代は平成で。
あ、あの事件のことね、ってわかる内容も多く、入り込めるのですが、
全体的に昭和の雰囲気を感じながら読んでました。
何でだろう?
警察小説って他に読んだ事ないのですが
たぶんこれっておもしろいと思う。
よくよく聞いたら『このミス』の大賞でした。
納得!
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2008/4
下巻は上巻に比べて、より複雑な人間関係が描かれていく。3人の対照的な警察官としての立場。そして隠された真実が絡み合ってとても楽しめる一冊と言える。
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噂通り素晴らしい作品でした。細かいエピソードがちりばめられているのですが、それぞれ深く描くことなく淡々と時代が流れていく手法は、好みがあると思いますが、これはこれでいいと思いました。NHKの大河ドラマの年末に放送される総集編(2時間×3本)をみているような感じで(笑)。これを宮部ならそれぞれのエピソードを深く掘り下げて書き込んで、なおかつすべてのことが最後にはつながってくるんでしょうがね。クライマックスである和也の章は読み応えありましたね。ただ最後、和也が監察を受け早瀬とのやりとりを録音したICレコーダーを盾に突っぱねるシーンは必要だったんだろうかね。早瀬との面会の後、父親・祖父の想いが和也のなかで昇華された時点でこの物語は終了のような気がする。読後感を気持ちよくという意味で付け加えるならば、「その後、和也は立派な“警官”になりました、めでたしめでたし」でよかったよね。
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戦後から現代にわたる昭和史をたどりながら、三代にわたり警察に奉職した一家の軌跡を描く警察大河小説。
「このミス」1位でした。同じ大河小説なら2位の「赤朽葉家の伝説」のほうが個人的に好みだけど、この小説も十分読ませてくれました。
特に2代目の民雄が、気の休まらない潜入捜査で精神を病んでいくのが印象的でした。すごくリアルな描写で・・。
妻へ暴力をふるうようになる民雄を見て育った三代目和也は、PTSDがあるのだと思うんだけど、そこは今ひとつ描ききれてないような・・
「時代」という意味では、警察はひと昔前までとにかく「共産主義、アカ対策」が主眼だったんだなあと、警察のうつりかわりを実感できる小説でもありました。
最後、和也の「より大きな犯罪と微罪と、被害者の出た犯罪と被害者のない違法行為と。何をどう秤にかけて、警官はどう対処すべきなのか。現場の警官は日々そのことに直面し瞬時に判断しているのです」という言葉は考えさせられるものがありました。融通をきかせることと独断専行になること・・その紙一重の違いの中を警察官は日々歩いていかなければならないのでしょう
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上巻からの続き。
「民雄」・「和也」視点。
祖父からの代の事件を引っ張っているけど、
結局は3代の親子が、どんな警官人生を警察に左右されながら、歩んで行ったのか、
が大きかった。
祖父の時代の美少年3人の犯人は私は想像通りだった。
父・「民雄」の辺りの登場人物が祖父「清二」との繋がりが強く出ていて、
切ない部分が多かった。
「和也」が知る、「民雄」の殉職の理由は想定外で、驚き引き込まれた。
上巻・下巻共にポツポツと出て来た、脇の人間が強く結び付く感じが話を深く、
流れを強くしてる。
私はその感じが堪らなく好きだった。
読み応えのある、面白い作品でした。
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上巻同様、読んでる最中にもワクワクドキドキ。
親子三代のそれぞれの苦しみや葛藤、受け継ぐものの大きさとかが
眼に見えないけれど確かに感じ取れます。
それが 血 なんですね。
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9.13読了。下巻が来るまで時間がかかって上巻とは間が空いてしまったけど、面白く読める本だった。上巻よりラストが近づくにつれ早く先を読む進めたくなる1冊。ラストの終わり方も好き。佐々木 譲の他の本も読んでみたくなった。