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紙の本

「あの男は、カミカゼか?」  「あれは、ただのSF作家だ」

2009/05/17 00:40

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:峰形 五介 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 天才ならぬ天災SF作家・火浦功の非SF作品『ニワトリはいつもハダシ』のリニューアル版。いかにも八十年代といった感じのサスペンス・コメディだが、名作『死に急ぐ奴らの街』に通じるハードボイルドな風味も少しだけ含まれている。ただし、本当に少しだけなので、あまり期待しすぎないように。
 タイトルに「両A面」とあるのは雑誌版と補完版の二種が収録されているからだ。
 雑誌版は『野性時代』に連載されていたヴァージョン。物語が迷走し、破綻し、謎がなにひとつ解けぬまま打ち切られている。角川文庫版の解説にあった言葉を借用させてもらうなら、「そして誰もいなくなったオチ」というやつだ(ちなみにその解説を書いたのは、『野性時代』の編集者だった深町一夫……じゃなくて高柳良一)。はっきり言って、失敗作である。火浦功の熱烈なファン以外にはお勧めできない。
 一方、補完版のほうは綺麗にまとまっている。これは雑誌版を加筆修正した角川文庫版を更に加筆修正したヴァージョンなのだが、角川文庫版との差異は微々たるもの。手元にあった角川文庫版(一九八九年九月発行の六版)と比較してみたが、「ノンノ」が「non・no」になったり、「歌舞伎町でナンパ」が「池袋でナンパ」になったり、「45口径のACP弾」が「45口径の被帽付徹甲(APC)弾」になったり、シゲと政の愛車がグレイのソアラから漆黒のフェアレディ280Zになったり、第五章の終盤に沖田とジョーのやりとりが追加されたり、「得意なスポーツは、バレーボール」という一文が加えられたり……といった程度。最後のバレーボール云々というのは意味が判らないだろうが、その箇所を読めば吹き出してしまうことは受けあい。
 興味深いことに、第五章に追加された沖田とジョーのシーンは雑誌版にもある。「連載時にあったシーンが → 文庫化の際に削られて → 両A面の補完版で復活した」ということなのだろうか? ACP弾も雑誌版では補完版と同じようにAPC弾になっているし、角川文庫版のミス(マコトたちが見ていないはずの車のことを「見覚えのあるソアラ」と書いている)も雑誌版にはない。このあたり、火浦作品の研究家たちの更なる調査が待たれるところである……って、研究家なんているのか?

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