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読みやすくて、決して難しい言葉は使っていないのに、たくさんの情報がつまっていて、読者に様々なことを考えさせるような文章を書けるってのは、すごいことです。
毎日新聞の科学記者である著者が毎週書いていたコラムを集め、書き下ろしのエッセイを加えたもの。できたてのホットなうちに読むべし。わたしは少なく見積もっても3回は泣きました。
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筆者は毎日新聞科学環境部の記者。「発信箱」というコラムを取りまとめ、加筆したりしたもの。限られたスペースで日本の科学技術の現状を上手く書き出していると思いますが、やはり記者って立場ゆえか、コラムという性質か、筆者のソリッドな主張が気になる部分もありました。
そういう本、と理解した上で読み物として軽く読めばいいのかな、と思いました。
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毎日新聞の記者さんでそうで。
言葉をどう重ねると、人に伝わるか。
化学というフィルタを通して、教えてもらえる。
これは理系のための本なのか、文系のための本なのか?
以下抜粋。
○枠の中にいる限り、その本当の窮屈さは実感できない(P.28)
○若い世代にも、
数式の難しさより「分かる楽しさ」を伝えられないか。
物理は暮らしの中に生きている。決して黒板の上ではない。(P.36)
○最新版は1000ページを超えた。
増える一方のデータからどれを削るか、
監修者達は頭を悩ませる。
編集には各分野の研究者が協力する。
執筆協力への謝礼は毎年、「理科年表一冊」と決まっている。(P.54)
○いろんな繰り言を飲み込んで講義へ移った。
私たちが汗を流して作っている新聞が、
ここまで若い人たちに受け入れられないのは、
やはりがっかりする。
でも、せめて若い彼らが言った三つの注文を解決しないことには、
新聞離れはどんどん進むだろう。
時代に合うようなモノ作りに変えていくのか、
それとも時代をこちらに引き寄せるのか。
昔の新聞は後者だったのかもしれない。
今はそれで生き延びることはむずかしい。
○こんなふうに「道具」として日本語を使いこなす訓練こそ、
今までの国語教育に足りなかったのではないか。
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借本。
理系の濃い内容かと思ったら違ってた。
でも、楽しく読めたので、ちょいとおすすめです。
著者のブログもあるようなので、これからそちらを拝見しようかと。
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20/6/20
植村直己>グリーンランド>言葉通じず>ラジオ体操
図書館が無料の貸し本屋になったらダメ
花明かり。人明かり>闇の中で感じる人の温かな気配
子供の世話が在りますからと席を立った官僚>山上憶良
「憶良らは今はまからむ子泣くらむそれその母も我を待つらむぞ」
マタイ効果>持っている人は更に与えられて豊かになるが、持たない人は持っているものも取り上げられる
欧米人の多くが、雪国の書き出しを絵に描くとき鳥の視点で描く>日本人は己の視点
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IT関連の部署に務めながら部長に
文系思考を指摘された私。
理系思考は持ち合わせていないが
ニュートリノ、カミオカンデなどの言葉に興味をそそられ、購入。
理系と文系を比較してみたり、
いろいろな面白いテーマを取り上げているが
が、しかし。
・立派な問題提起をしているが独自の見解がない、
あるいは一方からの意見しか述べていない。
・世を憂うばかりで、じゃあそのためにどうしたらいいか。自分ならどうするかということが書いていない。
つまりボール投げっぱなしなのだ。
読んでも広がらない、息苦しい感じがするのだ。
もちろん好みの問題もあるので、
全ての人が同じ感想を持つとは限らないけれど
期待しただけあって残念。
「わかったつもり」では知識があるだけで本当に理解したことにはならない、そうかいてあるが
まるで著者が自分で自分の首を絞めているようで
なんとも虚しい。
誤解のないように書いておくが
もちろん読み応えのあるコラムもいくつかあるにはあった。
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理系白書でも有名な元村さんの著書。
短編記事を集めた本です。
文理教育、教育、日本の科学政策、女性と科学といったことに興味がある人には面白いと思います。
元村さんといえば、自分は大学での『博士と就職』のセミナーで「自分がやりたくて理系に行ったんだからちゃんと将来を考えなさい」と一括されたのが印象的だった。
今、自分も将来についていろいろ思いを巡らせている。自分で選んだこの道が本当によかったのかどうか考える。逃げの進路選択だけはしたくないもんです。
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毎日新聞科学環境部記者である元村氏
元村氏が毎日新聞朝刊で担当した分のコラム「発信箱」と、エッセイで構成された本です
「理系」ってタイトルだけで、ちょっと遠くから見てたけど、パラパラとめくってみたら
「んっ?!なんか面白いかも・・・」
この直感に従って買ってみました
これは「理系」って括りでは、かなり勿体ない内容です
私のように「理系」って言葉で素通りしてしまう女子も多いはず!
もうかなり面白いです
今年最後に読み終わった本が、この本で良かったって思うほど(??)
新聞記者である著者が科学という視点から、バッサバッサと斬ったコラム・エッセイが
気持ちが良い!!
今、世の中で起こっている問題は理系でも文系でもなく、複雑に絡みあったもので
理系VS文系で線を引いていては解決しないことばかり・・・
ちょっと狭くなってしまいがちな視野を広げてもらった・・・そんな気分です
いろんな問題にいつも「?」って思う、そんな気持ちを常に持ち続けていたいと思いました
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ゴテッと科学ではなく、文系ならでは(?)の視点で楽しく読めました。
どの章も大変興味深く、科学に詳しくなくても読めました。
特にお気に入りの話は「花守り市長」なんともすてきな話で、こういった事が現実にあるということが感動でした。
また、原子力問題についても多くふれています。
不勉強で少し前にもこんな問題が起こっていたなんて全く知らず、恥ずかしくなりました。
このときに危機管理が見直されていれば、現在のような問題がここまで大きくならなかったのでは・・・でも知らなかった。
日常に隠れてしまっている問題に気づかなければ、反省しきりでした。
こういった問題も知らず、大きくなったときだけ文句をたれていた自分が少し嫌になりました。
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毎日新聞科学環境部の『理系白書』がけっこう面白かったので、そのエース記者だという元村由希子さんのコラム集を手に取ってみた。このコラム集の半分くらいは、『理系白書』でも取り上げられていたテーマ。理系と文系を分けるお受験用の勉強でどんどん視野が狭くなっていることへの警告。面白いのは、たとえばアウシュビッツを知らない者が「だって世界史とっていませんでしたから」という言い訳をすることに対して、知ることを放棄してしまっていることへの危機感。2007年に出版された書籍で、読んだのが2012年。5年前の話題や社会問題を「未来の今」から知るのはけっこう新鮮なかんじである。たとえば、2011年3月の大震災がある前に、すでに2007年のコラムで東京電力の隠蔽体質と、地震による原発の危険性、「想定外」では済まされない云々書かれていた。つまり、それから全く進歩してないし、むしろ最悪な状況になってしまった、という現実。また、2005年「光の祭典」で、【韓国の物理学者たちが、竹島の領有件を主張しようと計画しようとし、責任者の北原和夫氏が「偉大な科学者をしのぶ催しに政治が入り込むとは 思わなかった」という】という箇所なんて、まさに2012年の五輪があったあとに読んだので、笑ってしまった。で、コラムの面白さ自体は・・・タイトルに「??」ですね。どこが理系思考なのか?まぁ元村さんもあとがきでタイトルに違和感を書いていたけれど、まさにそのとおり。ただちょっと科学とかに関わるネタがあるだけで、べつに理系の思考による文章というわけではない。政治や女性の社会進出にも言及。こう理系や文系って括ること自体ナンセンスなんだけれど、やっぱり文系のコラムってかんじ。私が文系だから余計に思う。森博嗣さんや養老孟司さんのエッセイを読んでるときの話の進め方とかとは、やっぱり違うなぁ、と感じる。
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理系思考、という題名だが筆者は文系出身の科学部記者である。しかし、科学部記者としての経験から、あらゆる科学にまつわる話題について考察、エッセイを書かれている。理系の話題だから、といっても臆することなく、誰もが意見を述べられるようになれればと思った。
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大学でこの著者の講義を受けた。
講義も新鮮だったがこの本もなかなか面白い。
ネタの発見、抽出、組み合わせ方、そして記事の書き方など、
記者ならではの技術はすごいと思う。
ただちょっと突き放したような印象を受けることもあるが、
字数制限のあるコラムならではか。
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タイトルだと専門書的な「考え方、推理の仕方」の本かと手を出すのを躊躇してました。
タイミングなんでしょう。
ある国家試験に合格した後、手に取って読みました。
技術者として、考えさせられるコラムばかりでした。
そして何より、人に勧めたくなる本でした。
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http://mainichibooks.com/books/ ,
http://blogs.yahoo.co.jp/rikei55
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あっという間に読み終えてしまった。副題は「分からないから面白い」。これは一見すると文系出身の元村記者のことを指しているように思えるが、実は研究者自身が分からないから面白いと思って研究しているということを指しているのだろう。