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人の上に立つ人間が、持つべきものを教えてくれる本。
自分の置かれている立場として何をもっとも大事にするか、そういうことを大きい広い遠くまでの視野にて考えることを学べたよう思います。
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凄い物語でした、とにかく凄い!
いろいろな謎が絡まりあって、最後の最後で一気に解ける!
とっても面白かったです、これはもっともっと評価されるべき物語だと思いました。
でも大好きな火消しが一人、途中でなくなってしまったことは本当にショックで…。
声が出なかった職人が声が出るようになった最後の話もかなりお気に入りですね。
もう謎の絡み方が半端ありません、大好きです。
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飯嶋 和一にはずれなしと言われているそうだ。初めてこの人の作品を読んだ。600ページのあまりの各ページにびっしり字が詰まっている。
一気にとは行かないまでも、それなりのスピードでは読めた。
鎖国前夜の長崎が舞台で、主人公の平左衛門は男らしい魅力ある人物に描かれている。あまり馴染みのない時代背景ではあるが、興味深く読んだ。ストーリー展開もまずまずだ。この作家の別の作品も読みたくなった。
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江戸時代初期、2代将軍秀忠から家光に政権が移る頃、戦国時代から江戸幕府による中央集権が進んだ時ともいえる。外国との窓口になっていた自由都市・長崎に貿易家であり、長崎の代官でもある末次平左衛門と民衆の絶大な信頼を集める町火消し平尾才介。二人とも武士階級の人間ではない。民衆に支えられて力を持っているところが、自由都市長崎ゆえか。江戸幕府は将軍権力の絶対化のためにキリスト教の禁止、貿易の制限方針を出す。この江戸時代初期のうねりの中に長崎が巻き込まれていく。自由都市・長崎を守るために戦った英雄二人の物語と書けば、聞こえがいいんだけど、この作者は英雄譚を普通には読ませてくれない。時代小説と歴史書の間という感じ。司馬遼太郎とは違う視点と持った本格歴史小説。読んで損はないけど、ワクワク感を持って読むと失望すると思う。
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表現力豊かな簡潔な短い文章で多くを理解させる技量に感嘆する。
史実をもとに描かれているがストーリーも緻密で面白い。
歴史小説の醍醐味を堪能できる。
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とても面白い。
色々な立場で色々な人がそれぞれの役割を果たして歴史になってます。その時代時代を生きることができなくても、こんな感じにダイジェストで覗き見できるなんてすばらしいことです。
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朱印船貿易を営む家の放蕩息子平左衛門と火消しの頭領才助は幼友達。放蕩息子が父親の死後、家を継いでからの変身ぶりは鮮やか。立ちはだかる権力から、長崎の人々を守るために奔走する。
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江戸時代初期の長崎、
未だ時代が定まらず、鎖国からキリスト教禁止、大名の取り潰しまでこれから江戸時代の基礎が固まろうとしている不安定な時代を舞台に、当時の雰囲気を思わず想像してしまう素敵な時代小説
長崎に行きたくなりました。
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面白かったです。
長崎の出島が何故出来たのか、台湾との関係。
諸外国の付き合いなど、いろいろ面白かったです。
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『始祖鳥』にはかなわないけど、これも痛快な小説だった。
ただ、長崎という土地柄、悲しい事件からは免れ得ない。だから、ひとくちに「痛快」とは呼べない。
いい小説には間違いないけど、「飯嶋和一にはずれなし!」の景気のいい帯の雰囲気とはすこし違うんじゃないかと思う。
親友の夢を語り、ベテラン船頭を口説くシーンには涙が出た。
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江戸時代初期の長崎が舞台。豪商・末次家の平左衛門(のちの平蔵茂貞)と火消組惣頭・平尾才介を中心に、長崎の人々の生き様を描いた、とにかくすんごい小説。
時代を表す描写(風景、出来事、人々の思い・考え方)がとても細かくて、まるで作家がその時代に本当に生きてたみたい。
何より、平左衛門にしろ才介にしろ、その度量の広さや賢さ、命を懸けても己の信念を貫き通す強さにすっかりほれ込んでしまいました。
すいーっと読める本ではありませんが、でもとてもおもしろかったし、勉強になりました。
時代小説ですが、「もう終わったこと」といった枯れた感じはなく、生き生きとして壮絶です。
(あんまり知らない人の話だった、ということもあるとは思いますが。)
いやー、すごい。
社会の教科書より、これ読めばいいのに。
2010/07/05 読了
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長崎の船乗りたちが常用してきた馬尼刺湾までの航路は、長崎からまず西南に針路を取って男女群島の主島女島の沖に達し、そこから南南西に向かいレイシ島(石垣島)を目指す。そして真南に航路を取り、ヨナコ島(与那国島)と八重山島の間を抜け、そのまま南下を続けて高山国(台湾)とタハコ島(台湾東海上のボテル・トバコ島)の間を通過する。そこから南南西に進み、筆架山(フィリピン西北のバブヤン島)の西を通過し、五十里ほど南下を続けてカシャダウル崎ことボヘアドール岬の沖に出る。そのまま帆ん走すれば東に表岬(ボナリオ岬)を見ることになる。そこからまた一里ほど進めば番島、すなわち馬尼刺湾口のコレヒドール島に達することとなる。(p.269)
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すごく緻密で濃くて歴史というより物語として楽しめました。
すべてがめでたしとはいかない点もあってそこは歴史なのかなと…
ぎっしり文字が詰まっててさらっとはいきませんが早く先が気になって仕方なかったです。何より平左衛門と才介がかっこいい。
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時代考証の深さに圧倒され、緻密な考察に唸りをあげる。
係わる人のエピソードまで掘り下げすぎる感は否めず、読んでて気持ちが分散してしまったが、読み応えは十分で、最後に「ふーっ」と身体に溜まった何かが押し出され充足感でいっぱいになる
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面白かった!舞台は鎖国前の長崎。南蛮貿易、火消し、切支丹といったテーマがものすごい詳細かつ迫力満点に描かれている。登場人物もすごい魅力的。平左衛門と才介格好良すぎ。