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GSという資本主義の最先端で働いていた筆者が辿りついた考えは非常に興味深い。
筆者は信仰深いカトリックで、キリスト教の教えや言葉に大きな影響を受けているが、それは普遍的なもので、どんな宗教でも関係なく学べることが多く書かれている。
この本は日本人が今読むべき本であると思う。
日本人は日本の素晴らしさを再認識して、この本で語られているように、自分たちがどこから来てどこへ向かうのかを考えるべきである。
余談だが、筆者が友人に送った言葉で一つとても心に残った素晴らしいものがあった。
「革命はいつも一人から始まる。それがだんだん増えていき、マジョリティとなる。革命とは常にそういうものだ。」
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「覚悟持った人生」「革命とはいつも一人から始まる」「魂を売ってまで偉くなる意味があるのか?」
まずは自分の答えをしっかりと出して、「発信」すべき。
本著は著者の宗教観に深く根ざしており一見異なる方向へ飛んでいるような気にもなるが、多くの経験や深い洞察から放たれる一語一語には重みがあり、資本主義の現在の問題点を突き詰めると、人間の奥深いところに問題があることを痛感させられる。
例えば、レイオフによるリストラ。これも収益を優先し、人の尊厳を軽視する行為に他ならない。チャートだけを追って収益のみを追求するトレーダーに極めて近い存在と言えないか?もちろん経費や人員削減をせざるを得ないケースもあるが、その前にやるべきこと(他の選択肢や対象者への支援等)があるはず。
上場、株主のあり方にも一考が必要と感じる。
株主の意識改革まで考えるには、非常に長い時間と大変な労力が必要になると思われるが、本当に皆が幸せになれる資本主義が到来するとすれば、その辺りの意識改革およびそれが制度化された時ではないだろうか。人間の知恵が試される時かもしれない。
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アメリカの儲かった人が偉いと言う社会は正常ではない。強欲資本主義は崩壊する。
きっとそれがスタートだったんだろう。今の混乱した社会を嘆きながらも見守っている。
本当に大切なものはお金じゃない。
会社も同じだと。儲ける事じゃない、そこで働く人を大事にしないといけない。
日本も同じだと。おもてなしの心、もの作りという日本らしさなんだ。
永い目で見た時に、生き残る企業は目先の利益ではなく、本当に大事なものをきちんと見定めている。それが銀行に、インベストメントバンキングに見いだせるかどうか。
彼の文章には、過去への懺悔とキリスト教的信仰心が見え隠れする。
投資銀行家として成功した人間も、結局は何かにすがりたいと思うのだから、きっと人間は弱い生き物なんだろう。大事なことは、スタイルだと思う。自分らしくって言うは易しだけど、自分が好きな、心地よいリズムを人生に。