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日本とアメリカを飛び回り、裏社会に生きる「朝倉恭介」。これがベストセラーとなり、後にシリーズ物となる。ハードボイルドな男の世界に、引き込まれる。
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できるだけ主観を排除し、冷静な視線で対象(たとえそれが凶悪犯罪や殺人といったたぐいのものであっても)を表現することに徹する小説がハードボイルドと呼ばれるのであれば、本書『Cの福音』はその条件を充分クリアしていると言えよう。
本書は麻薬をめぐる人々の話である。パソコン通信という現代の情報技術を巧みに利用して、麻薬の仕入れからその売買にいたるまで、相手に直接会うことなくして麻薬の管理をおこなうドラッグディーラーの朝倉恭介、彼を含むアメリカマフィアの元締めであるリチャード・ファルーシオ、「鸚鵡」としてアメリカマフィアと恭介の間で麻薬情報を提供する稲田茂実や、麻薬をアメリカから日本に安全かつ確実に届けるために働く人々、そして、そんな恭介のビジネスをつぶそうとする同業者たち……。麻薬という一本の糸を中心にして、さまざまな人間が絡み合うことで、この物語は構成されている。その登場人物たちに優劣はない。恭介を含めてすべての人間は麻薬という主人公を彩るための道具にすぎないのだ。どの登場人物にも特別の思い入れをいれることなく、あくまで客観的な出来事として書ききろうとしているのは、この小説の最初とラストの関係を見てもわかる。
物語の展開としてちょっと無理があるんじゃないかと思われるようなところもあるにはあるが、麻薬によってもたらされるかりそめの快楽に溺れ、中毒におかされたあげく組織によってモノのごとく「始末」される人間の様子は、激しいアクションとはまた違ったスリルを味わわせてくれる。戦闘そのものではなく、そこにいたるまでの微妙な駆け引きや思惑の交錯から生まれる緊張感を描く筆力は、見事というほかにはない。
C(cocaine=コカイン)がもたらす福音は、その先にある破滅をカモフラージュするためのものでしかない。それは中毒者に限らず、それを取り扱って利益を得ようとする者達にとっても例外ではない。だが、それでも危険な香りを放つ麻薬をめぐって人々は踊らされていくのだろう。私のように、ごく普通の生活をしている人たちの知らない所で。
麻薬ってマジで怖いと感じました!!!
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正直、最初はカタカナ英語ばっかり使う微妙な本…。って思ってた。作者はインテリを気取ってるの?
って思ってた。
けど面白かった!!!馬鹿にしてごめんなさい。
読み手に休憩させない本、寝る前に読んだらだめよね。絶対寝不足になる(笑)
私は何度授業中睡魔に襲われたか…。
主人公、朝倉恭介はめっちゃ頭の切れる人。大胆かつ冷静沈着。この人が周りを
影響させ又影響される。朝倉恭介が創めるコカインビジネス。このビジネスの行き着く先は?
シリーズもの。だけどなぜか
題名からシリーズって分からないのよね。
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福井晴敏氏を始め、少なくないフォロワーもいるであろう、スッキリとして読みやすく、ハードボイルド然とした文体。
スイスイ読み進むことができる。
普通の小説の構成であれば、本筋に入る前の状況説明、いわゆるルール整備に過ぎないであろう段階に留まったまま、ストーリーは終始し、あれあれと思ううちに、了。
ひょっとして最初から続編を念頭に置いて書き出したのでは…、と自ずと思われるような作品だが、なるほど、解説を読むと続編どころか、すでに6部作を想定して書かれたものであるという。
深く納得すると同時に、その構想力に脱帽。
あくまでも“つかみ”に過ぎない作品だが、決して面白くないことはない。
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「朝倉恭介VS川瀬雅彦」シリーズ第1弾。こんなにかっこいい悪者は読んだことない。それも全6作のシリーズもの。全部読むしかない。
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楡周平さんの本はラストワンマイルに続き2冊目。
癖がなく読みやすい構成ですらすらと最後まで、、
読む前に背表紙の説明を読んでいた自分としては悪vs正義
所謂、マフィアvs司法当局を想像していたのですがそうではありませんでした。
それが自分にはすごく魅力的に楽しく読ませてもらいました。
早速第2弾であるクーデターを買って読みたいと思います。
この本から何かを学べるというわけではないとは思いますが1つのエンターテイメントとして楽しめる一冊であると思います。
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すべてはここから始まった!!
細かい設定は置いといて、おもしろかったです!
私の妄想では朝倉恭介は金城武さんがイチオシなんですが、みなさんはどうですか?
時代が変わっちゃいましたが、現代風にアレンジして映画化しませんかね~
まだ楡周平さんの作品を読んでいない方はぜひ本作をオススメします(^▽^)
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楡周平さんのデビュー作ということで
読み始めました
ハードボイルドですねえ
浅倉恭介は悪い奴なんですが
それを感じさせないのはどうしてなんでしょう
シリーズの2作目も読みます
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父の転勤に伴い渡米し、フィラデルフィアのミリタリースクールで聡明な頭脳と強靱な肉体を造り上げた朝倉恭介。その彼を悲劇が見舞う。航空機事故で両親が他界したのだ。さらに正当防衛で暴漢二人を殺害。以来、恭介は、全身全霊を賭して「悪」の世界で生きていくことを決意する。彼が創出したのは、コンピューター・ネットワークを駆使したコカイン密輸の完璧なシステムだった。「朝倉恭介VS川瀬雅彦」シリーズ第1弾。
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ほどほど感というのが正直な感想。
2005年に刊行された当時はネットの利用など新鮮さ(?)はあったと思うが、今では多少の古さを感じる。まあ、輸入貨物については「 へぇー」という感じはした。
でも面白く読めた。このシリーズ、、、読むかな。
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再び楡周平さんの小説。
これはデビュー作。
主人公はアメリカンスクールを優秀な成績で卒業したものの、
ふとしたことから正当防衛で人を殺してしまい
闇の世界に身を投げた朝倉恭介。
頭だけじゃなく運動神経もよく、体はムキムキ(笑)
いわゆる欠点なし状態。
そんな主人公が完全犯罪に近い形でコカインを密輸する話。
暗黒小説なだけあって残忍な場面も出てくるのですが、
コカインの密輸方法には唸らされる。
色々と方々取材したんだろうなぁ。。
それにしても、闇の世界でも手足となって働く末端の人間は、
すぐに切り捨てられちゃうんだなぁ。。
こっちの世界では切り捨て=死を意味するんだから、
ホントに恐ろしいです。
闇であれ光であれ、おいしいのは上層部だけという
何というかちょっぴり悲しい現実を感じてしまいました。
どちらにせよ、闇の世界は小説で楽しむだけに
とどめておきたいものです。
このシリーズは全6冊の大作。
残りの5冊も読んでみたくなりました。
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楡先生のデビュー作品。これは衝撃をうけた。これをデビュー当日に買い、その後の作品は欠かさず読んでると思う。
楡作品の原点ここにあり。
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たんたんと物語は進みます。
朝倉恭介の生い立ちから悪の道に進むまでのストーリーが、大雑把な感じがしますが、ハードボイルド小説として楽しませてもらいました。
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コカインって怖ぇ…
おぉ~設定が緻密。でも、同じ表現が何度も出てきてちょっとテンションが下がる。
悪のヒーロー恭介が強い。マフィアを一人で相手にするからな。そして相手に素性を知られることなく勝ってしまうから凄い。
コカイン詰めて、シャンペン飲んで、時々銃をぶっ放す朝倉恭介の生活って何…。
最後どうなるのか楽しみ。
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「朝倉恭介」VS「川瀬雅彦」シリーズ第1弾。
過去の不幸から全身全霊を賭して「悪」の世界で生きる朝倉恭介。
彼はネットワーク技術を駆使したコカイン密売に携わる物語。
まず朝倉恭介さん。
頭良過ぎ、強過ぎ、地道にがんばり過ぎ、儲け過ぎですね。
悪の道に染めた主人公としてここまで完璧なのは初めてです。
ただ完璧所以に若干の物語があります。
著者はよくここまで調べたなっていうほど業界用語が出ます。
でも不快感なく読み込むことができました。
すごい力強い作品です!
地道な悪を体感したい方にオススメの作品です。