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ボン書店の幻 モダニズム出版社の光と影 みんなのレビュー

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みんなのレビュー20件

みんなの評価4.2

評価内訳

20 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

彗星のように消えてしまった幻の書店を追う…

2009/03/09 17:03

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ボン書店という小さな出版社が姿を表わした。出版社といっても社員を雇い事務所を設け、というのではない。
たった一人で活字を組み、自分で印刷もして、好きな詩集を作っていたらしい。(略)
そして数年後、彗星のように消えてしまった。」

目録販売の古書店を営む内堀弘さんは、そのボン書店の鳥羽茂さんについて丹念に調べ上げ、そして彼の生きた道筋を追った。
一冊にまとめられたのは今から10数年前の1992年、そして去年文庫化されたとき、あらたに文庫版のための少し長いあとがきが加わった。

読み終わって、しみじみ大分の梨の樹に想いを馳せた。
確実に今の世に残されている鳥羽さんの生きた証、彼が手がけた詩集もさることながら、この梨の樹をよくぞ内堀さんが探し当ててくださったことよと頭が下がった。

読後の感動のあまり、なにから書いてよいのか、気持があふれすぎて困ってしまうのだが、大分の地は、鳥羽さんの最期の地、そしてそこで枝を広く伸ばして生い茂っていた梨の樹は病身の鳥羽さんが息子さんと一緒に植えた梨の苗木にほかならない。

ボン書店、昭和七年から十三年にかけて活動し、十数冊の詩集を出した後、姿を消してしまった、幻の書店。
しかし、彼が手がけた詩集の見事さは、ほんのわずかにではあるにせよ、人々の心に残り続けた。
内堀さんは調べに調べた。幻の書店を、幻となった鳥羽さんを追った。

そして彼が慶応ボーイであったこと、
岡山出身であったこと、
ボン書店時代には奥さんと息子さんがいたということ、
奥さんと共に病気になってしまったこと、
息子さんと二人で大分に行ったこと(文庫版のための少し長いあとがき)
…などなどの事実を突き止めた。

なにがそこまで内堀さんの気持ちを奮い立たせたのか…。
それは、鳥羽さんの、ボン書店の詩集があまりに素敵だったからに違いない、そして彼の引き際があまりに唐突だったからなのではと想像した。
詩集作りへの鳥羽さんの熱い想い、時代を超えても伝わるもの…、心をゆさぶるものを感じてしまったなら、もはや止められないよなぁ~。
そういう私も内堀さんの文章に心底引き込まれてしまった。

ボン書店発行の詩集を一度、手にとって見たいものだ。
そして、「刊行人・鳥羽茂」と印刷されている文字を見たい…、そんな想いも強烈にこみ上げてきた。

関わった人は存在しなくなっても、書物は残る。
あらためて、この事実を思い知った。
古書に囲まれて生活をされている内堀さんだからこそ書けた一冊なのではないかとも思った。

あふれる気持の100分の一も書けず、もどかしい限りです。どうぞどうぞ読んでください。
ちょっと前のNHK週刊ブックレビューで岡崎武志さんが紹介された一冊でした。迷うことなく買った一冊でした。

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紙の本

無名の出版人が残したもの。

2017/02/08 13:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひらひら - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦前、たった十数冊の人を惹きつける詩集をつくった鳥羽茂という人物に迫った一冊。
詩を専門にあつかう古書店店主である著者の丁寧で諦めない取材、静かだが力強い文章には圧倒される。
そして無名の人が確かに生きていたことを証明するような「あとがき」。
zineや電子書籍の普及により、アマチュアが本を出版する機会が増えた今、よりいっそうの価値を持った一冊だと思う。

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2009/02/24 16:33

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2009/03/06 19:38

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2009/04/29 23:20

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2010/05/10 17:53

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2010/12/09 19:04

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2011/07/14 15:37

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2011/11/19 19:05

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2012/12/02 15:14

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2013/11/23 23:50

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2014/11/21 22:52

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2017/02/08 14:45

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2017/05/30 21:27

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2017/09/18 18:58

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