紙の本
巻計算も完璧
2008/10/30 20:55
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:青木レフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
バトル漫画。現ジャンプの全連載陣を超えてジャンプ的。この面白さに匹敵するのは調子いい時の「結界師」くらいか。
伏線の回収・再設置も早い。それに何といっても大ゴマ。大ゴマが生きる画力。
あと2巻くらいか。
以下細かい感想。
15頁。ちょ、ハッキリ言い過ぎ。三バカに"馬の人"がっ。
36頁。今巻カラーなしか。作者のサイトで見れるよう補完してくれないかな。データが失われたままになってしまう。
9番目かっけー。
37話最終頁の2頁前。空白ゴマ。「ネウロ」11巻ぶりに見た。
84頁。倒れるのはニラミきかせてから。
108頁。この頁だけじゃないけど、"カマキリの人"を力入れて描いてるなー。
155頁。この頁だけじゃないけど、カマキリの扱いひどいなー。
40話最終頁の前の頁。黒が効いてる。右上・左下が より黒い。
41話表紙前の頁。大ゴマ、大ゴマ。
41話、頁数がわかる頁無し。つまりクールダウンする間なくアクセル踏みっぱなしの回。
池の上に立っているのは凍らせてるから。攻撃型は防御がおろそかになる その補完。
"馬の人"は、倒すまでは泣かなかった。大人。
話が前後するが、"フクロウの人"の扱いは箱庭療法を連想した。箱庭療法は「はっきりと言葉にさせないで問題を浮かびあげる」という説明を読んだ覚えがある。つまり「親が憎い」とか言葉にすると、その言葉が定着し、言葉に支配されてしまうとかなんとか。41話の3頁目。
あと敵がテーブルトークRPGのマスターっぽい。
(投射by「短歌と短剣」探検譚)
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ああ……ついに……。
テキパキと死亡フラグを立てるハイペース漫画ではあるけども、それでも今までの登場人物中ではかなり長生きしたほうだ。
こうなると次は誰の番かが恐ろしい。キャラを立てつつ特段の謎を残していない所から選ぶなら昴か三日月あたり……うわああああ。
本来願い事の1回分と自己犠牲の1回分で2度救えるはずを1度で消費してしまう「下手さ」が同時にかえって感動的という、計算された(そして意地の悪い)構成があいかわらず上手い。
単純バカの太朗の反対側でけっこう複雑ないろいろを抱えてしまった花子、その後片付けを図らずもしてしまう十一つ眼。三日月と花子が使う、去っていった者たちから受け継がれる「必殺技」の名前。ああまったくもう上手いったらない。
計画的に1巻で1区切りをつけているペース配分から考えると、次巻あたりはわりと影の薄かった主人公こと夕日のターンかしら。
そしてさりげなくネカフェ難民生活をしている南雲の明日はどっちだ。
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いらっしゃい
じゃあ死んで 掌握領域
『やっぱ必殺技には名前だって!!』
勇者の剣(クサカベ)
〔太朗くん
見ててね〕
うああああああああああ!!
『おれっちはお前が大っ嫌いだ』
いいぞ… いけ
『だからぜってー死ぬな』
いけ!! 花子!!
ああああああ あああ!!
(第41話 騎士 宙野花子(後編))
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惑星を砕く物語、とある一人の勇者の話。
何の前触れもなく訪れた終わりとそれからの展開に心震える。合間に挿入されるささやかな日常描写がたまらない。何度読んでも気づけば目に涙が。シリーズの中で一番の巻と言っても過言ではないと思う。
そして何と言っても最後のカマキリの騎士と九つ眼の戦いのシーン。勇者の剣までの展開は何度見ても鳥肌もの。こんなに震える戦いのシーンはあまりお目にかかったことがない。
騎士とアニムスの戦いもいよいよ終盤戦。厳しい戦いはまだまだ続く。
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涙無しには語れない、日下部太朗のための第六巻。シリーズ中盤の山場であり、宙野花子の最大の見せ場でもあります。
本当に泣く以外に選択肢は無し。このシリーズで一番泣ける巻じゃないかな。
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花子の掌握領域に必殺技の名前を付けるシーンは鳥肌もの。
でもこれでやっと「犬の騎士にも匹敵する攻撃力」とか…、犬が強すぎるのか、それなら強すぎるだろ…。
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物語がおおきく展開する。「カマキリの騎士」が必殺技に名前をつけるシーンは全体通して一番好きなシーンかもしれない。鳥肌必至です。
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幻獣のちからを手に入れるための戦いもよかったけど、やっぱりメインは日草部くんと花子さんでした。日草部くーん!
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毎巻々々ほんとに盛り上げてくる漫画だなあと思う。
この巻でとうとう一人目の犠牲者が出てしまった。そこに生じる各登場人物の喪失感や虚しさをこの漫画はとても上手く絵描いている。死に方が呆気ないところとか生々しい。
大コマで青空の下に花子がポツーンと一人で佇む描写とか胸にくるよね
ここまで読んできて思ったのはこの漫画は「感情」を描き出すのが本当に上手いということ。決意のような強い感情、死を目の当たりにした時の悲しい感情、気持ちが晴れ上がった時の爽快感、色々あるけどそれをキャラクターの表情、台詞、背景、コマ割りなど使えるものをフルに使って読者にぶつけてくる。キャラ一体一体のもつ熱量がすごいのだ。だからこそそのキャラクターが死んでしまったときにぽっかり穴が空いてしまったように感じる。
ここからラストスパートに向けてどんな風に盛り上がっていくのか本当に楽しみ。
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この巻の冒頭で描かれるのはアニムスと共闘しているように見える太陽の話。
親の再婚によって家の中に居場所を失ってしまった彼は世界なんて滅びてしまえと願っていた少年。それだけならよくある話で終わってしまうが、そこに獣の騎士でありながら仲間から危険視されているロキが現れたことで太陽の生活が大きく変わっていく流れが描かれる
まだまだ彼の内面の変化は起きていないけれど、一人で食べるステーキでは美味しさも不味さも感じられなかった太陽。けれど、夕日や南雲と一緒に食べたラーメンは好きだと思えた変化は好き。
そしてこの巻、というか本作の中盤戦で最高潮と言えるのが第37話から始まる花子と太郎の物語
この二人は性格が全く異なりながらも、ラブコメ的ポジションや長い付き合いによって良い関係だった。でも、それは包容力の在る太郎が歪さを有する花子を守っていたから成立する関係でも有って。
そんな太郎達を含む騎士達に襲いかかるのは騎士型の泥人形。パワーアップした今の騎士達なら倒せる筈の相手でも、仲間が分断されさみだれが全力を出せないなら敵の攻撃を引き付ける役が必要になる。それに太郎が名乗り出るまでは良かったものの、さみだれが吹き飛ばされ、太郎が囮に失敗し……
太郎が事前にランスに望んだ願いを考えればキルが言うようにあの場で太郎が庇う必要はなかったのかもしれない。それでも、そんな事情関係なしに太郎は花子を庇った。それはノイが言うように太郎の勇者性を示す行動だったのかもしれないね
ただ、太郎の死は残された者達に大きな影響を与え……。そこから静かに崩れだす花子の様子はあまりにも悲しい
第37話のカラー絵では太郎と花子の二人で進んだ学校への道、それを第38話では一人で帰る花子。構図はほぼ同じなのにそこに込められた感情が全く異なることが強烈なまでに伝わってきて辛い……
半月に庇われ彼を死なせてしまった夕日。そして今度は直ぐ側に居たのに太郎を守れなかった。その悔しさを抱えたままの彼は黒龍継承の試練で八宵に全く敵わない。それはある意味強さを求める理由の差
守りたい相手を守れなかった悔しさから強さを求めた夕日と、これから誰かを守るために力を欲した八宵。既に自分の気持ちを整理できている八宵は夕日を圧倒する
その差を理解させられた夕日はちょっと情けない。「埋めてくれ…」って……
そんな状況で出現した11体目の泥人形は人の姿をコピーでき、花子の前に太郎の姿で現れる。普通なら花子を更に追い詰めるそれは逆に花子に気持ちの整理をつけさせる展開は印象的
偽物を見たことで太郎の喪失を理解し、その上で自分が太郎から貰ったものを再認識した花子。その勢いのまま髪を切りそれまでの花子から新しい花子に生まれ変わる場面は強烈
同時に他の騎士達も太郎を弔い、そして進むために喪服で泥人形に挑む展開には胸が締め付けられる
今度は全員の力で騎士型の泥人形を追い詰め、トドメは花子が刺した。
そのシーンでは皆が涙を流す。太郎の死を改めて悼むように。
ノイが言うように、太郎は皆から愛されていた人物だったんだなぁ…���