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紙の本
「雨ふる本屋」は、「物語の種」を雨で育てて本にするというふしぎな本屋です。
2009/03/22 15:36
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきな - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎めいた本の題名と、表紙の絵に惹かれて手に取りました。
描かれている少女の表情の暗さが妙に気になり、読みたくなったのです。
読んでみると、静かな雰囲気をもったすてきなファンタジー作品でした。
おつかいの帰り道、雨やどりにかけこんだ図書館内で、
ポケットに忍ばせていたカタツムリを落としてしまったルウ子。
信じられないスピードで逃げ出しはじめたカタツムリを追いかけているうちに、
図書館のひみつの通路へと迷い込んでしまいます。
たどりついたのは、「雨ふる本屋」でした。
『不思議の国のアリス』を思わせるはじまり方にワクワクしました。
不思議の国への案内役が、高速で走るカタツムリとは(笑)。
ユニークで気に入りました。
「雨ふる本屋」は、森から流れ集まってくる「物語の種」を
雨で育てて本にするというふしぎな本屋です。
床は草におおわれ、天井からは雨がしとしとと降っています。
テーブルやイスは、必要な時ににょきにょきとはえてきます。
おもしろ~い!
本は水に弱いというツマラナイ概念がガラガラと崩れて
イッキにファンタジーの世界へと連れて行かれちゃいました。
で、お話に戻ると、「雨ふる本屋」では、困った問題を抱えていました。
最近、流れつく「物語の種」の様子がおかしいというのです。
森で何かが起こっているに違いない。
でも誰が?何のために?
その調査をまかされたのが、ルウ子です。
ルウ子は、心に闇を抱えています。
お母さんを独占する妹への不満と嫉妬です。
迷い込んでしまった不思議な世界から
早く帰らなくちゃと思う一方で、帰らないで困らせてやろうとも思っています。
そんな気持ちから、調査を引き受けるのです。
私は長女なので、ルウ子の気持ちが痛いほどよくわかります。
妹は自分より小さくて弱い存在だと頭ではわかってるのだけれど、
お母さんを横取りされた感は消えない。
このくやしさや切なさは、自分ではどうにも処理できないんですよね。
私がルウ子だとしても、やっぱり調査を引き受けたことでしょう。
本屋の問題とルウ子の心の闇をうまく解決していくのが
この物語の見所です。
でも、この先の展開はナイショ。お話を読んでくださいね。
登場人物の設定や描写も、なかなか凝ってます。
たとえば、製本室は明るく広々とした円形の部屋で、
ガラスの床には湖が広がり、
湖にはオーロラ色のスイレンのような花が浮かんでいます。
花の中心にあるゼリーのような「物語の種」は、
サファイア色の天井から降る雨や光で成長し「本」となるのですって。
あぁ~~、本がつくられるところがみたいっっ!
ティータイムで飲んだお茶も気になります。
月の光をにじませた夜の海のような色に、
はちみつ色のすじが渦巻いていて、
立ちのぼる湯気は銀粉のようにきらめいているのですって。
あぁ~~、飲んでみたいっっ!
物語の終盤に、雨ふる本屋の店主フルホン氏は、
こんなことを言っています。
「本というのは、たましいをこめて書かれるかぎり、
すべてが『すごい本』なのだ。
それを感じとることができるかどうかは、
読み手の質にかかっているがね」
スピード感やスリリングな展開は少ないけれど、
心にスッと入り込んできて、小さなさざなみを立てるファンタジー。
私は、この物語の世界が好きです。
紙の本
私も
2021/12/15 17:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
雨降る日には、本屋さんで自分の本を見つけてみたいな!といっても、本好きなので、本屋さんにはしょっちゅう行くのだが、雨の日、雨宿りとして入った時に出会う本なら特別な感じがする。
紙の本
雨ふる本屋
2022/04/28 07:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供達の部屋を掃除していて出てきました。
前半はなかなか物語の中に入れなかったので、飽きっぽい子供は途中で読むのを止めるだろうなあと思いました。
後半は面白かったです。
最後は、この後どうなるのかなあ、とあれこれ想像出来るので、前半にもっと子供の心を惹きつける「知りたくなる」インパクトがあると良いのでは。と思いました。
紙の本
大人にも
2016/03/17 12:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人の方に読んでもらいたい絵本です。絵本はこどもが読むものだという先入観を持たずに読んでもらいたいです。