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昭和39年、オリンピック開催の年。
高度成長期で、マイナーからメジャーへと大きく成長しようとしていた。
電化製品が一般家庭にどんどん入ってきて、人々は音楽やファッションに目を向ける余裕が出てきたこの時代。
私はまだほんの小さな子供だったけど、なんだかウキウキしていた。
だから、この本を手にしたときは、期待で胸いっぱいで、1頁1頁を大切に読もうと
早く読むのがもったいないと思ってた・・・・・・
しかーし!
結局は島崎国男は東大でマルクスを学び、自ら肉体労働を買って出たプロレタリアートで、
同情の余地すらないテロリストだった。
犯人は始めからわかっているのに、物語の長いこと長いこと・・・。
早く読みたくないから、いつの間にやら早く読み終わりたいに変わっていました。
島崎国男が犯人であるにしても、もう少し人間味のあるキャラで、
いやいやながら東京オリンピックに爆弾を仕掛けることになってしまった・・という設定なら
もっと読み応えがあったかもしれない。
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やっぱ、奥田英朗は最強。
いつもの“クスクスッ感”は鳴りを潜めてるけど、
この作品の性格上、仕方ないかな。
ジェットコースター的小説じゃないのに
ページをめくる手が止まらない。
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昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていない。そんな気運が高まるなか、警察を狙った爆破事件が発生。同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた!しかし、この事件は国民に知らされることがなかった。警視庁の刑事たちが極秘裏に事件を追うと、一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ…。
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東京オリンピックに向け変わりつつある東京。出稼ぎのため東京の飯場で働いていた兄が亡くなり、東大生の国男は兄のように人夫として夏の間、働くことにした。様々な人とかかわりあう中で国男の人生は変わり始める。
1ページ2段構成なので、結構量があります。奥田さんだから信じて読みきれました。東京と地方の差、格差など、とても考えさせられました。
国男と村田の絆の深さが伝わってきました。ラストはもう少しはっきり書いて欲しかったなぁと思いました。ちょっとうやむやなところが残念でした。
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まるでドキュメンタリー番組をみているような気分だった。
私が知らないだけでオリンピック開催前に本当はこの物語と似た事件があったんじゃないか?と勘ぐりたくなる位、生々しかった。
秋田の貧しい農村出身の大学院生島崎は、兄の死をきっかけに、今までの自分とはかけ離れた世界の出稼ぎ労働者と共に働きだす。
今まで学んだ知識ではなく、汗水流して身体に染み込ませ、体感した事実が、彼をオリンピックを妨害する事に執着させる。
人生が狂い始め、警察に追われ、逃げながら罪を重ね、理性がどんどん失われていく。
島崎は自分の頭脳が他人より優秀なだけで、社会の恵まれたごく一部の人間になれる事を許せない。
弱者を踏みつけて富を集中させる事が我慢ならない。
知らなければ今までの生活は変わらなかったのに、気付いてしまったから、もう元の世界に戻る事ができない。
島崎の気持ちは痛いほどわかる。でも、罪は罪なのだ。
オリンピックが東京で開催されてから45年が過ぎた。
その間、日本も世界も情勢はどんどん変化した。
だけど、島崎が願った弱者を踏みつけにしない社会にはなっていない。
格差は相変わらず存在し、富はごく一部の人間に集中したまま。
読了ごもなんだかやるせない気持ちのままだった。
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ぬおおおぉゆっくり読んでたのに読み終わってしまったー!ヽ(`Д´)ノウワァァァン
犯人ははじめからわかってんのに読む手が止まらなかったよ。
島崎はこのあとどうなったのか気になるぜ!ついでに映画化希望。
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最初、ちょっと構成が読みづらい?って思ってましたが、面白かったです。
東京オリンピックの頃、日本はこうだったんだ〜ってなんか考えてしまいますね。
そして、今もある意味それに近い、プロレタリアート。
なんか時代にあっています。
今もオリンピックが東京で出来たら、これだけ盛り上がったりするかしら。
たぶん違うかな。
このストーリー、ちょっぴり感動もあります。
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典型的な社会派ミステリなので、ミステリの要素は皆無。ひとりの優秀な若者が、東京五輪の“影の部分”に携わることにより犯罪者へと変貌していく様を丁寧に描いている。当時の東京が詳しく描写されているが、読んでて苦痛を感じる箇所が多かったように思う。オリンピックの犠牲者とでも言うべき労働者の悲惨な日常と悲しき末路。臭いものには蓋をして、国家権力の濫用にひた走る政府──この両者の対比がイヤでも目立つ。オリンピックを控えて喜んでいるというよりは戸惑っているような、そんな不穏な日本の空気感が巧く表現されている。犯人のカリスマ性は足らず、多少長過ぎた展開は残念に感じたが、「昭和」の活力を体感するには申し分のない秀作だと思った。
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昭和39年 島田国男 東大院生 村田 ヒロポン 秋田 人夫 飯場 国家に教訓 繁栄と犠牲
刑事:落合昌夫 公安:小野
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これはつらかった。奥田とは相性がいいと思ってたんですけど、今作に限ってはなかなか進まない。主人公が血が通っていないロボットみたく感じられたこともその要因の一つかもしれません。
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エリート東大生であるはずの島崎が、オリンピックを阻止しようとするテロリストと化す物語です。
作家である奥田さんの参考文献の多さにビックリ!!
当時の日本が、手に取るようにわかります。
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時は1964年の東京オリンピック開催前の日本。戦後の資本主義が日本社会に浸透していく中で、「持つもの」と「持たざるもの」の間にある絶望なまでの格差を認識した1人の大学院生によって計画されたある事件に迫っていく。東京をそのまま北京に置き換えても十分通用する内容。そういう意味では、今の北京(中国)というものは決してバカにできないか。
ジャンル的にミステリー要素は薄いが、エンタメ系小説としては及第点の出来。ただ、たいして驚くべき捜査方法を取っているわけでもないのに、「この国の警察・公安は凄い凄い」と登場人物によって強調されているので、想定的に登場人物の頭の回転があまりよろしくないのではないかと感じられてしまったり。
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かなりのボリュームですが,2日で読了.面白い!北京をあーだこーだ言ってたけど、日本も同じだったんですよね...
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東京オリンピックに日本中が沸いている中、
連続爆破事件が起こる。
時系列や登場人物がこまごま変わるので、
世界に入り込むまで少々時間がかかったが
面白かった。
でも最後カレがどうなったのか・・・?
【図書館・初読・4/5読了】
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時間軸が前後しているので前半は読みずらかった。秋田の大学院生がオリンピックを人質に身代金を得ようと言うのだが、ノンポリだったと言うのに何故?と動機付けが弱い気がするが楽しめた。刑事と公安の違いなど興味深かった。オリンピックの頃の東京を思い出して感慨一入。