紙の本
給与明細を自分で再計算する方法
2009/06/27 20:58
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
給与明細をベースにして、そこに書かれている金額がどのような根拠に基づいて決まっているのかを解説した本。これを読むと、給与収入から給与所得を求めて所得税額などを再計算することもまあ可能だろう。ただし、社会保険料は元々のルールが不明瞭なので算出は難しいらしい。
これを読むと、給与所得控除や基礎控除、配偶者控除などの根拠が理解できる。給与所得控除はサラリーマンの経費精算を税務署がいちいち処理するのが面倒くさいから、一定額を経費と想定して控除するシステムだし、基礎控除や配偶者控除は、健康的で文化的な生活を営むための最低限の金額、というロジックで定められているらしい。でも、最低限の生活が年間38万円でおくれるとはとても思えない。しかもこれには、10万円未満の医療費が含まれる前提なのだから尚更だ。
実際、諸外国では物価上昇などにあわせて控除額を上げているらしいのだが、日本では何十年も変えていない。そしてこれが問題にならないのは、税金を払っている多くの人が、源泉徴収というシステムによって税金について考えなくてもよいように飼いならされているからだと著者は言う。
特に興味を引いたのが、派遣労働者が増えている理由は消費税にも一因があるとの主張。正規雇用の場合、賃金給与は消費税とは全く関係がないが、派遣の場合は仕入として扱われるので、その仮払消費税は仮受消費税と消費税と相殺できる。つまり、消費税を納める額を減らすことができる。だから、正規の代わりに派遣を使った方がお得感があるらしい。
源泉徴収は給与所得者から見ると便利なシステムだ。何せ経費精算の手間が少なくて済む。でもその分無知になり、誰かの良いように扱われてしまいやすいのならば、あえて勉強する必要があるのかも知れない。
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確かにサラリーマンは、給与明細をみてなんかいっぱい引かれてるなーと思う程度。
気にするのは手取りを残業代ぐらいか。
年末調整などできるだけ、税金を気にしなくさせるような制度であることは間違いない。
けど、この本はちょっと細かすぎて、サラリーマンにはなかなか理解できないような。
言ってることに真新しいことはないです。
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狙いは悪くないものの、愚痴レベルな「余計な一言」が多いのが残念な一冊。あと、源泉徴収制度を国民が税バカになるからと批判するのはちょっと一面的過ぎると思う。
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購入場所:TSUTAYA BOOK STORE 東京ミッドタウン店
読書期間:2009年5月23日〜2009年5月25日
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給与明細を含めた税法、控除の解説。FPでも学んだが、種類も多く、毎年法律が変わるためアップデートが必要。会社員であるからこそ、自身の給与やその周辺の税金、控除について理解し、学んでいく必要があると思う。
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タイトルからもっと実用的なものかと思った。
構成がわかりにくく、タイトルにだまされたように感じる。
もっと入門書であったり、ケースをわかりやすく書いてほしかった。
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サラリーマンを羊と表現するのは、
やっぱり、頭がよいからなのか・・・
でも、入門書としては、とてもコンパクトで、
わかりやすくまとまっていると思う。
通勤費も社会保険料の月額標準報酬に含まれるとは・・・
税制に関心を持たないとダメだなと思わされる。
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給与明細の見方、課税・非課税の対象について解説されているものの、
説明はイマイチ理解できず。
本書ではそういう税金を理解できないサラリーマンを羊と揶揄している
羊だった…
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本書ではサラリーマンなら誰でも気になる源泉徴収と各種控除、年末調整、退職金、年金制度などについて一通り解説している。まあ、このようなことは会社がつつがなく処理しているハズなので、我々サラリーマンは気にしなくても大丈夫(というか裁量の余地がほとんどない)なんだけど、一応、この程度のリテラシーは持っておくべきなのだと思う。
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給与明細に載っている種々の金額の根拠を知ることが目的なら、FP検定の教科書買う方がよっぽどわかりやすい。
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[ 内容 ]
給料日。
現在、ほとんどの会社で給与は銀行振込になっている。
あなたがサラリーマンなら、手元に給与明細が配られるだけである。
あなたは自分の給与明細をじっくりと見たことがあるだろうか?
そこに記載されている数字が正しいかどうかチェックしたことがあるだろうか?
日本のサラリーマンの税金のむしられ方は、羊たちの毛刈りを連想させる。
日本の羊たちは、知らないうちに毛をむしられ(源泉徴収)、その程度やむしられ方についてもわからないまま、不満や不安はあるが、でも大騒ぎするほどの負担感を抱かないですむようにされている。
この本は、そんなサラリーマンの税制の現状をわかりやすく説明したものである。
[ 目次 ]
プロローグ
第1章 給与明細の謎
第2章 必要経費の謎
第3章 控除の謎
第4章 年末調整の謎
第5章 出向・解雇・倒産と税金の謎
第6章 退職金・年金と税金の謎
エピローグ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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私の仕事は労務周りの知識を要する仕事なのですが、にも関わらず、この辺の知識が希薄なわたくし。
ええ加減にせえよと自分に言い聞かせながらも、その場しのぎでこれまで来ました(笑)
なぜこれを読もうかと思ったかというと、
住民税納付の証明書をもらったから。
そこに所得やら収入やら書いているのですが、なんのこっちゃ
いくら稼いで、いくら捥ぎ取られているのか、そして手元にいくら入ってるのか
そろそろちゃんと把握しなくちゃな!!と思ったわけです。
そして古市フラフラしてる時に、たまたま見つけたので手に取りました。
内容は、なかなか分かりやすい本でした。
サラリーマンの月々の給与に対する税制のしくみから、年末調整、出向、退職、老後、さらに死後まで
時間を追って読み進めていくことができる書き方になっています。
サラリーマンを、【源泉徴収】という柵に囲われて、逃げ出すことができない『羊』に例えているところが
なんともユーモアがあっておもしろいのです。
ただ、おもしろくもあり、なんか虚しいけどね(笑)
本当に、源泉徴収という形で納税を会社にまかせっきりにしてるけど
自分のお金なんですよね。
ちっとも興味を持って給与明細見たことなかったけど、、、
この本をきっかけに、もっとちゃんと見ないとだめだなと思った次第です。
そして、税制についてみんながちゃんと考えるようになったら、政治も少しは変わるのかな。
源泉徴収って楽やけど、ある意味怖い制度なのだと感じました。
何も考えなくなる=不利なことにも気付かない やもんね。
この本はバイブルとして持っておくことにします。
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給与明細をベースにして、そこに書かれている金額がどのような根拠に基づいて決まっているのかを解説した本。これを読むと、給与収入から給与所得を求めて所得税額などを再計算することもまあ可能だろう。ただし、社会保険料は元々のルールが不明瞭なので算出は難しいらしい。
これを読むと、給与所得控除や基礎控除、配偶者控除などの根拠が理解できる。給与所得控除はサラリーマンの経費精算を税務署がいちいち処理するのが面倒くさいから、一定額を経費と想定して控除するシステムだし、基礎控除や配偶者控除は、健康的で文化的な生活を営むための最低限の金額、というロジックで定められているらしい。でも、最低限の生活が年間38万円でおくれるとはとても思えない。しかもこれには、10万円未満の医療費が含まれる前提なのだから尚更だ。
実際、諸外国では物価上昇などにあわせて控除額を上げているらしいのだが、日本では何十年も変えていない。そしてこれが問題にならないのは、税金を払っている多くの人が、源泉徴収というシステムによって税金について考えなくてもよいように飼いならされているからだと著者は言う。
特に興味を引いたのが、派遣労働者が増えている理由は消費税にも一因があるとの主張。正規雇用の場合、賃金給与は消費税とは全く関係がないが、派遣の場合は仕入として扱われるので、その仮払消費税は仮受消費税と消費税と相殺できる。つまり、消費税を納める額を減らすことができる。だから、正規の代わりに派遣を使った方がお得感があるらしい。
源泉徴収は給与所得者から見ると便利なシステムだ。何せ経費精算の手間が少なくて済む。でもその分無知になり、誰かの良いように扱われてしまいやすいのならば、あえて勉強する必要があるのかも知れない。
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仕事上、「源泉徴収」や「給与課税」といった言葉を耳にすることがあったが、書店で関連する本を探しても実務者向けの本しかなく、軽く読める本を探していた私としては、読み進めていくと仕組みが分かっていく構成でとても読みやすかった。
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具体的な数値を用いているので、『羊』の方々(本書ではサラリーマンをこのように表現している)は片手にしながら読み進めると自分の立ち位置を
すぐさま把握できるので、そういう意味では良著かも。
ただ、「サラリーマンのための所得税」をイントロする本著の性質上、
学問的な話は薄く、実務的な数値が多く盛り込まれているので、数字の
嫌いな(税法・会社法などのビジネスローにおいては致命的だが私はそうだ)学生・羊さんには、ナイトキャップとしての意味でも良著である。
ターゲットがそもそも違うのでこれ以上を求めても仕方がないかもしれないが、何れにせよ「とっかかり」としてはいいのかもしれない。
この本だけで大学の税法の単位がとれるわけではないだろうけど。