紙の本
良い本です
2024/03/31 11:32
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
鎌倉幕府成立以前の三浦氏から第2次世界大戦時代の海軍まで、話がいろいろ飛び回りながら横須賀、鎌倉辺りの歴史を綴ります。素晴らしい。
電子書籍
相模国のはてのはて
2023/06/18 18:33
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が残した所謂「街道物」の
第四十二作です。
本書で著者は、
神奈川県の三浦半島界隈を訪れます。
登場人物は、源頼朝、北条氏、三浦氏、
勝海舟、小栗忠順、ペリーなど。
紙の本
相模国のどんづまり
2022/06/30 22:58
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が残した「街道物」の
四十二作目です。
本書で著者が訪れたのは、
神奈川県の三浦半島界隈です。
登場人物は、源頼朝を筆頭に、北条氏、
三浦氏、勝海舟、小栗忠順、ペリーなどなど。
紙の本
大河ドラマの副本として読むのもいい
2022/04/19 15:17
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家司馬遼太郎さんの代表作のひとつである「街道をゆく」は、司馬さんが日本各地(時には海外も)の街道を歩きながら、そこに生きた人々を描いた紀行エッセイだ。
司馬さんが鎌倉幕府発祥の地となった神奈川県三浦半島を旅したのは、1994年頃だろうか。(週刊誌に連載されたのは1995年3月から11月にかけてだったから)
長い「街道をゆく」シリーズでいえば、終わりから二つ目の巻になる。
この紀行エッセイでは書き出しがいい。
この巻はこう始まる。
「相模国の三浦半島は、まことに小さい。」
短いながら、旅の始まりの高揚感が伝わってくる。
司馬さんは三浦半島を歩きながら、その隣の伊豆半島の小さな在所に20年いた男のことをおもっている。
源頼朝である。
今回の紀行はおのずと頼朝とそのあとの時代、つまりは鎌倉時代を描くことになる。
「鎌倉の世は、存外ながい。」と、司馬さんは書く。
頼朝が鎌倉入りして、153年続いたというから、確かに長い。
といっても、頼朝の血流はわずか三人で終わるから、そのことをなかなか気がつかない。
まして、頼朝という名前が大きすぎ、さすがに北条家はわかるとしても、和田家や三浦家梶原家と彼の鎌倉入りを支えた御家人の 名前は複雑に絡み合ってよくわからない。
さすがに司馬さんのこの作品を読めば、ある程度は整理ができるはずだ。
司馬さんはこの旅のおわりに横須賀の港も歩いている。
『坂の上の雲』執筆時の思い出も語られていて、この巻の旅は気持ちいい。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
関東のほんの小さな半島紀行。半島文化というものが存在するらしいがこの小さな地域もそのようだ。鎌倉時代や近代などしばしばその影響力が発揮される。
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実は街道をゆくシリーズを読んだのは初めて。(大楠山へ行くという私にやはりかつもとさんが貸してくれた。)
最初は地味すぎてつまんないかと思ったけど読み進めていくうちにおもしろくなった。
ほとんど鎌倉時代のことが中心。平安末期はもはや武力に頼らざるを得なくなってきて、平家の力はすごかったけど、都で遊んでるうちに戦いそのものでは力を失っていく。源氏といっても一瞬だけで結局北条家なのね。まさこ怖い。
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三浦半島は隣の伊豆半島と共に数々の歴史の表舞台になったことで知られる。古くは日本史上最初の武家政権である幕府の開かれた鎌倉や、近世では日露戦争で活躍した戦艦「三笠」の碇泊する横須賀など、歴史のエピソードも交えて紹介している。
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家の近くの朝比奈切通しや、坂の上の雲の三笠、坂本龍馬の妻のお龍のお墓など、司馬遼太郎の世界がより身近に感じる地誌。豊富な知識から、繰り出される歴史感は、とても楽しい。
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分かり難くてつまらない、で有名な大河ドラマ「平清盛」にも関連するお話。確かに、親兄弟でも敵味方に分かれてるから、パッと見は分からないでしょうね。でも、この本は、分かりやすくて面白かったです。
印象的なエピソードがたくさんあったので、エバーノートに記憶させました。
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鎌倉散策の友にと読み始めた。司馬の「街道を行く」シリーズを読むのは初めて。散漫だが人に話したくなるような興味深い話もいくつか。司馬曰く、鎌倉時代がなければ日本史は大陸のそれに似たようなものになっていたとのこと。
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「街道をゆく」のかなり最後の方の1冊。つまり、司馬遼太郎さんの最晩年の本。
いや、実にわくわく面白かった。傑作。
もう、本当にほぼジャンル分け不能な本です。
一応は、「街道をゆく」ですから、旅行記なんですが。
他の「街道をゆく」もそうなんですけど、実は半分以上は、司馬さんの歴史解説エッセイとでも言うべき内容。
ただ、司馬さんの語り口のきっかけになっているのは、現場を踏んだ、現場を踏んで考えた、ということですから、そういう意味では旅行エッセイ…。
三浦半島についてなんですが、実は「伊豆、鎌倉、そして三浦半島」とでも言うべき内容。
そして、半分以上は、平安時代から鎌倉時代にかけての、「武士台頭の時代」とはなんだったのか。頼朝とはなんだったのか、みたいな話です。
これが実に、解剖的に俯瞰的に、わかりやすい言葉で語られて、実にガッテンな面白さ。
ミクロになって人体に入って、カラダの仕組みを解説されるような。
あるいは、スーパースローな映像でスポーツのワンプレーを見るような。
かんたんにまとめると、「土地を、耕作者開墾者(に近い者)が、所有する」という、ある種、切れば血が出るリアリズムの欲求なんですね。
平安末期の貴族の支配というのは、言ってみれば社会主義全体主義みたいな。全ては国営で、国が保有している。
そして、その国は、藤原家が仕切っている、みたいな。
それが煎じ詰めると、地方の耕作の現場に居て、力を持ってきたものたちが、
「なんであいつらのモノなんだ。おれたちのモノじゃん」ということなんですね。
ただ、泣き所は二つあって。
自家所有を、権威に対して守ってくれる親分。権威。名家。行政機関。
自家所有の避けられない事態として、土地争いが頻発する。それに納得できる裁定を下してくれる司法機関。
なんですね。
その構造に、自覚的だったのが、頼朝。その構造自体が、ものすごく斬新で、ものすごくリアリズムだった。
そういう意味で天才的だった。
求められたのは、行政機関、司法機関、としてのお神輿であって、第二の藤原家や平氏ではないんですね。
(そこに無自覚だったのが、義経…。というか、ほぼみんな無自覚だった)
その、平安時代から鎌倉時代への、土地所有のリアリズム転換というのが、「考え方全般のリアリズム傾倒」を呼んだ。美術ひとつをとっても、それが見て取れる。
司馬さんは、「そのリアリズム転換がなかったら、日本史はもっと詰まらないものだったに違いない」と、独特のふわっとした、同時にものすごくざっくり切り捨てる口調でつぶやくわけです。
そして。
頼朝が気づいていた、「幕府に求められている機能」を、共有できていたのが、北条政子と、北条時政と、義時だった。
それをさっぱりわかってなかったのが、頼朝の子供達だった。
なので、徐々に北条ファミリーに疎まれ、殺されてしまう。
血族の殺戮のあとにたたずむ、生母の政子の姿を思うと、一篇の小説を読み終えたかのよ��な満足感。
後段は、横須賀、海軍のよもやま話もあって、それはそれで楽しく読みました。
けれど、なんといってもこの1冊は、「頼朝とそのファミリーの物語」が白眉。
伊豆方面、鎌倉方面へ遊びに行きたくなる読書でした。
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司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズの三浦半島編である。どのシリーズも実際の街道を訪ねるというものではなく、自身の作品に登場してくる地域や人物に関連付けて、思いを語る紀行となっている。「三浦半島記」では、鎌倉幕府、三浦一族、横須賀と小栗上野介忠順、軍艦三笠と何度か足を運んでいる土地だけに興味を持っているテーマが多く、大変面白かった。
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おそらくメインであったろう鎌倉のパートより横須賀のパートが面白く感じられた。今まで鎌倉何度も行っていて、まつわる歴史も中学日本史程度には知っていたはずだけど、あぁあの土地でこんなドラマが!あの事件にはこんな繋がりが!と今まで知らずにいたことがもったいなくて仕方ない。横須賀の方は全然行ったことがないので、ぜひ行ってみたいなぁ。旧帝国海軍についてのストーリーは目から鱗。歴史って知ってると知ってないとだと人生で感じられることの深みが全く変わってきますね!!
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まさしく「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」な本だった。読まず嫌いはいかんな。
鎌倉の歴史を鎌倉市内に限定してみることの無意味さ。土地は地続き・海続きだもの。
スケールを変えてみる・俯瞰する視点の大切さを再認識させられた。
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三浦半島を歩きながら、伊豆半島での頼朝挙兵を語り、そこから、鎌倉幕府、北条氏、更には、三浦一族の興亡等、横須賀界隈を巡りつつ、勝海舟、小栗上野介、ペリー来航、咸臨丸、戦艦三笠、更に、ミッドウエイ、キスカを語る司馬遼太郎、縦横無尽な展開、本領発揮の1冊であります。