紙の本
はたから見るとたんなるストーカーと思われてしまう。。でもね、愛がね真実に近づくのですよ。
2009/09/23 12:39
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山茶 - この投稿者のレビュー一覧を見る
北國浩二の作品を読むのは初めてです。
いやぁ良かった。
もろ僕の好みの本でした。
本格ミステリってわけでもないのですが、
ミステリとしてもなかなか楽しめました。
しいて言えば青春ミステリとでも言うのでしょうか・・・。
読みやすくてすぐに読めました。
内容が軽いわけでもないのですが、
展開が速いので一機に読めました。
主人公の気持ちと周囲の反応とが物凄く違っていて楽しめた。
主人公側から見たら、そりゃあそういう行動するわな。と思うし、
周囲の人達から見たら、主人公は頭がおかしいと思うし、
誰が正しくて誰が間違っているってわけじゃないんだけど、
なんか悪循環で、負の連鎖で、どんどん悪い方向に行ってしまう。。。
でも、主人公の強い気持ちが結果的に「真実」に到達する。
まあ、後悔することも多々あるのだけど、
僕はアッパレをあげたい。
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「 愛ってどういうことなのか、ほんとの意味でわかっていなかった。
でも、あるひとに出会って、少しはわかったような気がする。
うまく言えないけど、すごくつらいこともあったし、
後悔もいっぱいある。だから・・・ 」
「 だからきっと、もっと良い曲を作れると思う。
いや、ぜったい作らなきゃいけないんだ。 」
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こういう発言ができるのは、
それまでの自分の想いと行動があってこそです。
こういう発言ができるような、
僕はそういう気持ちになりたいと感じた。
紙の本
事実を裏返せ 真実を見ろ
2009/12/28 12:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
まったく釣り合わないカップルというのはよくいて、
ヒメ系ファッションに身を包む長身の美人と
ミュージシャン志望のフリーターという、
この小説のカップルも定型。
そしてあまり性格のよくない美人、美月は
エリート外科医と知り合い、誘われた途端、心変わりをします。
フラれた柏原省吾は、予知能力のある若い女性から
美月が殺害される予告を受けます。
エリート外科医の篠塚は、ドナー登録のボランティアで
長身の美人ばかりを狙っていて、
ナンパまでしているという噂があります。
省吾は執拗に篠崎と美月に付きまとい、
ストーカー行為を繰り返します。
バンドの練習もサボり、バイトもやめ、
生活どころか人生のすべてを美月に捧げます。
また連続女性殺害事件が美月の家の周辺で起き、
省吾の心配は募る――というように
どんどん省吾を追い詰めていきます。
誰もがいい面と悪い面を持ち、
いったい誰が犯人で、何が起こるのか。
それともすべては浩二の妄想なのか、と疑わせます。
読者の心理を巧妙にリードしながらも、
途中まではそれほど感心するストーリーでもありません。
ところが最終章。
大どんでん返しに、納得しました。
すべてのことが終わっても、なお、
省吾は犯人に自首を強要します。
どこまでもまっすぐな彼の姿勢が
この小説のキモなのだと気づかされます。
彼は小説冒頭、夢も希望も自分の可能性も捨てている父親への
反抗から、そのような生き方だけはしないと誓っています。
原点に戻っていく小説はすべてが好転していき、
けっこうシビアな展開なだけに、このラストに救われます。
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何気なく読んでみたけどなかなか。
サーッと読めた。
大体は読めたけど一つだけトリック?仕掛けに気づけなかったのが悔しい。
でも読み終えた感じはホッコリ。医者は一筋縄ではいきませんね〜。
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「ミステリ」が「青春小説」のキャパを上回っているので、レイアウト崩れがひどい。
青春小説としての軸はしっかりしている。しかしなぜそこに“殺人”が絡んでくるのか、その必然性がよく理解できない。着地から逆算しても殺人である必要はないはず。主人公の破滅ぶりを強調するためのエッセンスならば、いくらなんでも無謀すぎる。ミステリとしての本作品は、伏線がストレートすぎるので先の展開が読めてしまう。“藪から棒”的に真相が飛び出してくるのだが、消去法でいけば予測可能だし、落ち着いて考えれば実に馬鹿馬鹿しいオチである。
ラストのアレはサプライズなのだろうか。「そうくるか」と思わせる意外性はある。方向性も概ね間違ってはいないだろう。おそらくここで一気に評価が分かれるのでは? 最後のヘアピンカーブでハンドルをきったら、予想以上にGがかかって無駄に疲労した感じ。この手のご都合主義はもううんざりである。
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北國浩二の作品を読むのは初めてです。
いやぁ良かった。
もろ僕の好みの本でした。
本格ミステリってわけでもないのですが、
ミステリとしてもなかなか楽しめました。
しいて言えば青春ミステリとでも言うのでしょうか・・・。
読みやすくてすぐに読めました。
内容が軽いわけでもないのですが、
展開が速いので一機に読めました。
主人公の気持ちと周囲の反応とが物凄く違っていて楽しめた。
主人公側から見たら、そりゃあそういう行動するわな。と思うし、
周囲の人達から見たら、主人公は頭がおかしいと思うし、
誰が正しくて誰が間違っているってわけじゃないんだけど、
なんか悪循環で、負の連鎖で、どんどん悪い方向に行ってしまう。。。
でも、主人公の強い気持ちが結果的に「真実」に到達する。
まあ、後悔することも多々あるのだけど、
僕はアッパレをあげたい。
「 愛ってどういうことなのか、ほんとの意味でわかっていなかった。
でも、あるひとに出会って、少しはわかったような気がする。
うまく言えないけど、すごくつらいこともあったし、
後悔もいっぱいある。だから・・・ 」
「 だからきっと、もっと良い曲を作れると思う。
いや、ぜったい作らなきゃいけないんだ。 」
こういう発言ができるのは、
それまでの自分の想いと行動があってこそです。
こういう発言ができるような、
僕はそういう気持ちになりたいと感じた。
みんなにオススメしたい本です。
★★★★(8点)
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大好きな彼女に突然別れを告げられた男。
彼女が殺されるという予知を聞き
なんとか守ろうと奮闘するが・・。
設定は面白いんだけど、展開が行ったりきたりで煮え切らない。
誰にも感情移入できず、結局最後までスッキリせず。
【図書館・初読・11/5読了】
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サスペンス感あふれるミステリ。誰に感情移入するかで、読み方は変わってきそうです。主人公、がんばるなあとは思いますが。そりゃあ傍目から見れば完全に危ない人ですよね(苦笑)。でも美月は嫌な女だなあ。殺されて当然とまでは言わないけれど。不思議ではないかも。
ネタについては、あえて感想を述べません。そうくるか!と舌を巻きました。伏線はきっちりとありましたね。たしかにおかしいとは思ったんだけどなあ~、気づけなかった!
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別れた恋人の死を予知してしまった主人公が、何とかそれを食い止めようと奔走する。
軽く読めるかと思いきや、結構じめじめっとしてて陰湿。
恋人の性格の悪さにも、主人公のストーカー並の女々しさにも、苛々。
何となく先も読めちゃうし、無理やりなハッピーエンドにもうんざり。
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ネタは面白いが、文が下手で辛い。
美女、美月にフラれた主人公省吾。途中、予知能力があるというすみれと知り合い、美月が殺されるという予言をされる。省吾はストーカーのように美月に付きまとう日々が続きー。結局、妙子の復讐で、美月とおそろいの服を着て自殺を図ったのだ。その後、美月も浴室で溺れ、死亡。一件落着かと思いきや!フィアンセの男が、ドナーを得るために殺したのだとわかる。待っているのは妹。
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読みやすい。
伏線の張り方がうまい。
ミステリだと思わずに読んだら、もっと面白く感じたかもしれない。
ミステリとすると、ツッコミたい点がいくつかある。
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ノリ的にはIWGP的な感じか。設定がやや安易な気もするが、そう悪くはない。ただ、あまりにも事がすいすい運びすぎるのが、ちょっとリアリティには欠けるかも…。最初から割り切ってしまえばいいとは思う。主人公はバンドをやっていて、それが結構、ストーリー上でも絡むはずなのに、何故かステージにいる彼を上手くイマジネイションできなかったのはちょっと残念でした。通りすがりのワルを魅了するぐらいの力をもっているなら、もうちょっとそういうものを感じさせるシーンがあってもよかったかなぁとも思ってみたり…。でも嫌いじゃない、この感じ。一気に読めました。
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2010年版本格ミステリベスト9位。いやー、面白くなかった。こんなんでよくベスト10に入ったな。よっぽど途中でやめようかと思ったけど、それができないんだよね。もしかしたら逆転で面白くなるかも、と。でもたいてい逆転なんかないんだけど。やっぱり、主役の省吾がストーカーにしか見えず、全然共感できない。最後に省吾の音楽って素晴らしい、ってとってつけたようにまとめてるけど、全然納得いかない。そもそも、そこまでして省吾が追っかける美月のどこがいいのか、全然見えない。見た目の良さしかないじゃない。予知をするすみれとのからみも少なくて、省吾が信じ込む理由がさっぱり分からん。今年のワースト1。今のとこ。
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文体が軽く読みやすかったが、主人公の独りよがり・思い込みの激しには辟易。
周りの迷惑を顧みずバイトも辞め、仲間とやっているバンドにも参加しないでストーカーまがいの行為を繰り返す。
臓器移植・近親相姦・虐待など扱っているテーマは決して軽くはない。
が、300ページほどの本書では上っ面を浚っただけという感は否めない。
だからテーマは重たいのにさらっと読めてしまったのだろう。
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主人公が彼女のためにひたすら奮闘するっていう・・・・・
ただ、その彼女が顔だけの最低な女っていう・・・
さらに犯人より救いようがないっていう・・・・・
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張り巡らされた伏線。
一度終わったかと思った後に、続く内容。
予知が始まりなのは無理があるように思えるが
それを払拭してありあまる内容。
ラストもさわやかでよかった。
傑作。