紙の本
―大人も夢中のチリモン探し。もう一つの主題は地球そのもの―
2010/11/18 20:51
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:レム - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにある『チリモン』には、なんとなく関西弁のような響きもあるが、チリメンジャコの混入者に対する造語『チリメンモンスター』の略だ。 ご存知のように、チリメンジャコはスーパーマーケットなどでごくごく普通に販売されているカタクチイワシなどの稚魚だ。 魚自体はシラスと呼ばれ、この名称の方がわかりやすいという方もいるかもしれない。 その中に、小エビやイカの幼生や、時として思わぬ生物が混入していることにお気づきの方は多いだろう。 確かに、チリモン達を拡大して見るとモンスターらしいりっぱな面構えも多い。 チリモン探しには大人も夢中になるようだが、何を隠そう、この私も浮遊性の貝(ウキヅノガイとカメガイ科の貝)を見つけ、商品ラベルとともに標本にしている。
チリモンには、魚類だけではなく、軟体動物や棘皮動物も含まれる。 本書は、ヒトデやマツカサウオ、はたまたコバンザメの稚魚や小型のウニなど、珍しくもあり意外でもあるチリモンが非常に数多く紹介されている。 カードゲームを意識したようなデザインやキャラクター分類の表現については、好みの問題はあるかもしれない。 だがそれは別としても、本書は、誰でもスーパーマーケットで容易に購入できる商品から実際の海洋生物の世界を覗き見ることができることを広く紹介したりっぱな図鑑である。 監修者であるきしわだ自然資料館ときしわだ自然友の会は、共同でチリモンを広く紹介するサイトも開設している。http://k-tomo.web.infoseek.co.jp/chirimon/chirimon_swf.htm また、生物の希少さの度合いを数量化して示している点も面白い。 このような希少性の数値表現は、海外の図書では普通に見られていたが、最近は国内の図鑑やガイドブック等でも見られるようになってきた。
さて、この図書の主題は、このような珍しいチリモンの世界の紹介にとどまらない。 それは、チリモンが存在する背景にある海洋生物相の厚さと生態系のあり方を問いかけることにある。 本書は、小さなチリモンを糸口にして、これを維持している地球そのものという壮大な対象へと関心を誘う一冊となっている。
紙の本
チリモン
2017/11/05 21:33
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
チリメンモンスターさがし、やってみるとなかなか楽しい。
こどもも楽しそうにやっていた。
この本も楽しく読んでいてよかった。
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お友達がブログで紹介していたので
ためしに図書館で借りてみたら
息子(小1)がもの凄くハマって何度も自分で見ていた本
ちりめんじゃこの中にまじって見つかるモンスターみたいな小魚やいきもの達の図鑑です。
ポケモンみたいだしw、ウォーリーみたいだし、
そういうの好きなお子さんはハマるでしょうね♪
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[日販MARCより]
「チリメンモンスター」はチリメンジャコの中に混じって見つかる小さな生き物たち。本の中でチリモンを楽しく探しながら、充実の図鑑などで知識も深め、海の生き物や自然を垣間見られる1冊。
[BOOKデータベースより]
チリメンジャコの中にまじって見つかる小さな生き物たち、チリメンモンスター。3つのステージで、チリモンをさがして、ヒミツを知って、チリモンカード図鑑も読んだら、きみも、チリモンマスターだ。小学校中学年から。
チリモンって、なんだ?;
チリモンの正体;
海にくらす生き物たち;
1 基本編;
2 実践編;
3 応用編;
チリモンカード図鑑
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チリメンジャコに混ざっている小さな生き物をチリメンモンスターと名付けた。探してみよう! イカやタコが入っているかも。最近は混ざっていることが少ないが、家でもできる理科教育だ。チリモンカタログ付き。
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最近のちりめんじゃこは、混ざりものが少ないから、教材用を用意しないといけないかも。でも、今度ちりめんじゃこを買ったとき、気をつけて見てみようっと。
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朝食でしらすをよく食べており、小学生の頃から時々しらすに混ざっている謎の生命体が気になっていました(^_^;)すごいなぁ、チリモンってこんなに種類があるんですね。そして勉強になったのが、チリメンジャコとして消費者に届く前には、チリモンを手作業で取り除くということ。細かい作業を人がやっていると思うと、感謝の気持ちでいっぱいですが、一方でここでチリモン達が省かれると思うと少し複雑な気持ちになります。カワハギや貝は一度も見たことがないので、是非出会ってみたいな(*´ω`*)
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ちりめんじゃこの中に潜む別の魚についての本。ちりめんじゃこにタツノオトシゴが入ってるときもあるのですね(笑)
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チリメンモンスターとは、ちりめんじゃこの中に時々混ざっているメインのイワシ類の稚魚以外の生物のこと。子供の生物・理科教育に適しているということで、学習用素材として広まっているそうです。略してチリモン。
タコやカニ、エビ、時にはタツノオトシゴやコバンザメのなかままで!
チリモンという、ポケモンを意識したであろう子供に馴染みやすい名前で、本の内容も子供に飽きさせないような作りになっていました。
子供の時、白っぽいちりめんじゃこの一群の中に、たまにカニなどを発見して嬉しくなったことを思い出しました。
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巻末の「チリモンカード」、カラー刷りで写真もハッキリ、必要最低限の情報がコンパクトに、かつ、一覧形式でまとまっているため、この資料が同定の資料としては一番使いやすかった。
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本書について,まだ紹介していなかったみたいですね。
チリメンに含まれているその他の生きものたち。商売には邪魔なだけですが,生きものについて学ぶには,こんなに好奇心をくすぐるものはありません。実際,買ってきたチリメンのなかに,タコやエビのようなものを見つけて食卓が盛り上がることもありました。
本書は,そんなチリメンに入ってきてしまう生きものたちを積極的に取り上げて,詳しい解説と写真で紹介してくれています。それが100枚あまりのカードになって本に掲載されてもいます。カードだけも別に販売しているようです。
子どもたちはカード集めやモンスターが大好きです。そしてウォーリーをさがせのようなゲーム感覚も好きです。そのすべてが集まったのが,この「チリメンモンスターをさがせ!」です。
これを機会に,生物多様性の話をしてもよし,豊かな海に思いを馳せてもよし,それぞれの生きものをもっと詳しく調べてもよし(このために続編も出ています)。
子どもたちに受けること間違いナシの本です。ただし,本物のチリメンを用意してあげてください。それがあってこその,本書ですので。
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「チリメンジャコの中にまじって見つかる小さな生き物たち、チリメンモンスター。3つのステージで、チリモンをさがして、ヒミツを知って、チリモンカード図鑑も読んだら、きみも、チリモンマスターだ。小学校中学年から。」
へぇ!イセエビの幼生はフィロソーマ、
エビ・カニの幼生はジエアやメガロパ、
ウナギ・アナゴの幼生はレプトケファルスっていうんだ。かわいいなぁ。カニダマシっていったいなんじゃ?
チリメンジャコの中から見つけるワクワクだけでなく、見つけた後も「なんだこりゃ、調べてみよう」ってなるだろうな。