紙の本
ヒット作を連発
2010/11/22 23:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かず吉。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実を言うとピクサーの映画は1本だけしか観た事が
ありません。「WALL・E」なんだけど、とても映像が
きれいだった。そして、心にじーんとくるストーリー。
どうしてヒット作をピクサーは連発できるのか。
その一旦をこの本では知ることができる。
社屋のデザインから、社員のためを考えられていて、
社員がコミュニケーションをとりやすいようにできている。
社員の教育も徹底していて、社員の向上心をKEEPできるように、
そして仕事に対するモチベーションを保てるように、
経営陣はいろいろな事を考えていて、例えば、現役の監督が
教師になって講義をしたり、外部から講師を招いたりする。
美術担当している人が、監督になりたい!と思って努力をすれば
叶うかもしれない環境。
製作中のアニメーションができたら、社員全員が観る事が
できる。監督たちがアドバイザーになって全員で意見を出し合う。
すごい会社だなぁって思う。
無理だって言う社員がいれば、やってやる!っていう社員も
いて、そして、やる気がある社員の努力で、今日の不可能は
可能になる。
今の日本では社員の事を考える余裕がないのかもしれない。
だけど、ピクサーみたいに、社員のことを考える会社が存続
可能なんじゃないかと思います。
大変なことはもちろんたくさんあると思うけど、
相談できる環境が整っていて、勉強したいことを教えてもらえる
環境が整っている。
社内のシアターでは新旧いろんな映画を観る事ができて、
気分転換にもなるし、勉強にもなる。
薄くて読みやすい本だけど、とても感銘を受けました。
ピクサーがヒット作を連発する理由の一旦が少しだけ
分かった気がします。ピクサーの映画を1つずつ観てみようと
思います。
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■マインド
?ピクサー流管理の4原則:1.真の才能を持った人間は非常に稀である。2.管理職の仕事はリスク回避ではなく、危機が発生したときに素早く回復させることである。3.どんなときでも本音で話し合えなくてはならない。4.思い込みを常に見つめ直し、ピクサーの素晴らしい文化を壊しかねない欠点を探し続けなくてはならない。
?映画ビジネスやそのほかのクリエイティブな業界において、リスクを回避したという本能は、新しいものを生み出そうという意欲を殺いでしまいます。
?未体験のことに挑戦することで、自らの世界を広げ、新たな刺激を得ることが可能になるだろう
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■目次
まえがき―本書について
第1部 ピクサー流クリエイター集団のつくり方
はじめに
第1章 クリエイティビティとは何か?
第2章 ピクサー文化のルーツ
第3章 ピクサー流経営術
第4章 正しい軌道を維持するために
おわりに
第2部 ”ピクサー力”を検証する
ピクサー映画の作り方
内部証言「ピクサー人事のマジック」
ピクサーに潜入!
ピクサー小史
ピクサー長編作品リスト
あとがき
■レビュー
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トイストーリー、ファインディングニモ等次々とCGによる良作アニメーションを創り出すピクサーについて人材マネジメント術の側面から記した本。技術が芸術を刺激し、芸術が技術に挑む環境。社員全員が誰とでも意思伝達する権利を持つを体現したラッシュ上映会の存在等、面白い。学術機関で起きている技術革新に常に敏感でならなくてはいけない、は日本のビジネスパーソンにも当てはまる一言。ピクサーが医療向のハードを目標にスティーブジョブズがルーカスフィルムから買収したのに、おまけのCGアニメ(ソフト)の方が流行ってしまったという逸話が面白かった。
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クリエイティブな組織における理想論の極限がこの本によって読める。
しかし、そこそこビジネス書などを読んだ経験があれば、その内容の殆どはいつか触れた知識である事だろう。
重要なのはピクサーがそれを地道にやり続ける強さを持っていること、そういう意味においてはあまり(普通の企業にとって)役に経つような書ではないかもしれない。
唯一、示唆的といえるのはピクサー社長のエド・キャットマルは生粋の技術屋で博士であるという事。クリエイティブを極める道程の実際には、奥深い論理性が秘められている事を感じさせる。
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本当に本当に尊敬するお方にオススメ頂いた本。Pixarにはヒットを生み続ける法則と、チームワークがある。
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「トイ・ストーリー」の大成功から、最新作「カールじいさんの空飛ぶ家」まで成功をずっと続けているピクサー社。ディズニー・スタジオの提携から再建までも手がけてしまう彼らの凄さをマネジメントという側面から切った本。内容的には前半にエド・キャッスル社長のマネジメント分析、後半に日本人ライターによる分析やピクサー社屋のレポなどが入っています。成功企業ピクサーだけに、マネジメントもクリエイターを自由奔放にやらせるだけかと思っていましたが、意外に日本企業っぽいチーム術を取っているようです。生産物の映画についても、1つのアイディアを生かすのではなく、チームでアイディアを複数積み重ね、1秒も飽きさせない工夫をしているのです。そのため映画作りのコツとして彼らが大事にしているのは、1つのアイディアを映画として実現させるためのサポートプロセスを大事にしているということ。成功するコツはそうした陰のサポーターを大事にし、同時に1人1人の顔を見える経営を目指すというところにあるのだと思います。一企業人として、参考になるところもあり、面白かったです。
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ピクサーのストーリーの作り方というのは非常に興味深かった。面白かった
アイデアは遠くではなく近くから探し、ひらめいたところから大量のアイデアを集め一貫性が保たれるものを抽出する。
クリエイティビティについて言及されている。創造にリスクはつきものでリスクを回避しようという考えは悪。大事なのは失敗したときにいかに早く回復するかである。
風通しのよい組織、決定ではなく意見交換を目的とした会議が必要、どんなアイデアも常に歓迎されなくてはならない
技術が芸術を刺激し芸術が技術にいどむ
またフィードバックの具体例として次回からもやりたいことと次回からは避けたいことを5個ずつあげる。バリエーションをつけてあきさせない、時間、金など数量化できるものはデータとして持ち込むことによって分析がより重要
優れた人材集めが一番大事
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創業者によるピクサーのマネジメントに関することを解説したものです。シンプルな語り口の中に深い内容が隠されています。
最近僕はライフワークにしているスティーブ・ジョブズおよびアップル社の研究から派生して、ピクサーのアニメーションを見倒すという生活を送っております。その中で偶然、ピクサーがルーカス・フィルム時代からのメンバーで実質的にピクサー全体取り仕切る筆者のこの経営書の存在を知ることができました。この会社が成功したのは対外的な交渉、特にディズニー相手のウルトラCの連発に代表する外堀はスティーブ・ジョブズ。内堀を固めて最先端のCG技術を駆使しながら、天才・ジョン・ラセター監督を筆頭に天才集団を率いて打率10割という驚異的なヒット作を連発し続けている原動力がエド・キャットマルです。
その経営理論は驚くほどシンプルで、その大本になっているのがピクサー流人間関係の基本四原則というもので、
・真の才能を持った人間は非常に稀である。
・管理職の仕事はリスク予防ではなく、 危機が生じたときに素早く回復させることである。
・どんなときでも本気で話し合えなくてはならない。
・思い込みを常に見つめ直し、ピクサーの素晴らしい文化を壊しかねない 欠点を探し続けなくてはならない。
というもので、
そのなかでも僕が一番彼の言葉に残っているのは
「自分より優秀な人を雇います」
という言葉で普通は自分より優秀な人間を使うといつ自分の立場を脅かされるのではないかと内心戦々恐々になる、というのが普通ですが、ピクサー全体を包む社風、といえばいいのでしょうか、
アニメーターが運営する会社そのルーツはジョン・ラセターが通ったカリフォルニア芸術大学にあるのだそうです。
いわく
「囚人が運営する刑務所のようなものだった」
のだそうです。そして、彼らの標語のひとつに
「学術機関で起きている技術革新に常に敏感であれ」
という言葉があってたとえば「ファインディング・ニモ」を製作した際には海洋学者をわざわざ呼んで特別授業をやってもらったり、海草や水の中で動いたり水が光を反射する様子をずいぶんと学術的な研究を重ねたのだそうです。なるほど、あのきれいな映像はCG技術もさることながら、そういった過程をへてできているのだ、ということを知ることができました。
そして、ストーリーに対する並々ならぬこだわりもピクサーの大きな特徴のひとつで、わざわざストーリーを作るチームが会社に存在することや、それがある程度完成するまではすべてが進まない、というエピソードも、面白かったです。まだまだこの本にはヒット作を連発するノウハウがこれでもかとばかりにちりばめられてあって、そしてそれをマネジメントするノウハウはほかの会社でも十分に使えるだろうという確信を持って、ここに紹介する次第でございます。
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ピクサーの社長によるピクサーがどのようにして現在の地位を築くに至ったのかを紹介した本。
キャラクターの葛藤を乗り越えた選択が成長を生むのだと気付かされた。
クローゼットのお化けの行方が気になって生まれたのがモンスターズ・インク。
自分が見てないときにおもちゃは動いているんだという妄想から生まれたのがトイ・ストーリー。
こんな発想のポイントもとても参考になる。
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ピクサー社長による文章を翻訳したものとおまけみたいな感じの本。ピクサー社の作品の作り方、会社構造について、深いところまで踏み込んでさらけ出して語っている。マネジメントについて、大いに参考になった。
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作品作りは監督に任せて、経営者はそれをフォローするってのはわかったけど、では会議とかに出席しているのか、出席してファシリテーションとかしているのか、会議体だけ作ったのかとかまではわからなかった。
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誰もが知っている人気作をもとに話を進めてくれるから(そして注釈で補足もあるし)、アニメ作品の技術的な知識なくとも難しくなく読めた。また、著者の見解より現場の仕組みや働く人の声を中心に取り上げてくれているため、偏った思考や雑念なく、とにかくシンプルだったのも個人的には読みやすかった。
大手とてふんぞり返らず、かと言って特別なことをしていないのが好印象でした。日本のアニメ会社と対峙してみたり、ピクサーに対して後ろ向きな意見を持つ人の話も聞いてみたい。