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待ってました〜!海洋アドベンチャー!!なのにカバーの絵もなんだかな〜って感じだし、登場人物は冒険物にありがちなステレオ・タイプ、文章だって何の深みも無い。が、しかし・・・作者が凄い。この作品でデビューした実際の水中考古学者(こんな専門分野があったのかっ!なりたい)が本職を中断して書き下ろしたのだ。作者の研究成果も存分に盛り込まれ、またちょっとしたところで描かれる情景が、ダイビング経験の豊かさを証明しています。冒頭で主人公の一人が水中調査から戻ってくるシーンなど、わかってるねぇって感じです。設定が凄い。テーマは題名通りあの伝説のアトランティス探索。単なる宝探しとは違って、伝説や地殻活動、現実に発見された事実から積み上げていく知的スリルも味わえます(紀元前6000年前をどのように推理していくか)が、そこは現代社会ののややこしいところ。政治情勢により、研究ですといっても簡単には通用しないし在らぬ疑いをかけられトラブルの元に。アトランティスの想定される場所がかなりきな臭い場所で、軍事的な問題に巻き込まれてしまいます。しかも調査機関は国際海洋大学(装備から何から浮世離れしたお金持ち!こういう大学に入りたかった。)主人公は男前2人組というどこかで聞いたような設定にロシアの美女が絡んできて・・・う〜ん、まさに海のインディー・ジョーンズ+007。とにかく、これがデビュー作。いろんなところに目をつぶりつつ、下巻に突入。これは海に持って行きたい!★はかなり甘い!!