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あんまり…ぐっと来なかった。
「ムラサキさんのパリ」もそうだったのだけれど、青山さんの小説は個人的には長編・中編にはすごい共感できるのがあるんだけれど、短編だと途中でぽいっと投げられた感が残ってしまうように感じる…。
でもこの本の肌ざわりは大好き。
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第35回川端康成文学賞受賞作品です。
著者である青山七恵さんは1983年生まれ。
・・・若いですねぇ。今一番期待されている作家さんです。
三つの短編が収められています。
どれも良い作品ですが、個人的には「欅の部屋」かな、一番好みにあったのは。
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『かけら』
あまりにも離れると近づきたくなり、逆に近寄り過ぎると急に煙たく感じる。年頃の娘の父に対する"なんとなく、やだ"という不機嫌さが文面から立ち上ってくるようだ。
『欅の部屋』
結婚を目前に控えた男性が、まだ同じアパートに住む昔の彼女、小麦を思い出すお話。なんとなく女々しい彼は小麦に未練がある訳でもなく、けどふと思い出す小麦の印象が鮮やかで、そんな自分にとまどっている。しっかりしろ、と彼を怒鳴り付けたくなるほどじれったいのに、なぜか心を揺さぶられた。
『山猫』
新婚夫婦のもとに妻のいとこがやってきた。夫と妻、妻といとこ、夫といとこ――それぞれどこか他人行儀で、だから普通の会話も行動もなぜか私は緊張してしまう。
三作に通じるのは相手との距離感。ほんの少し離れすぎだから、一歩踏み込むのが難しい。
それでも日常生活は普通に過ぎていくのだけど。
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新潮2009年11月号書評より
文学界2009年12月に書評されていた本
群像2009年12月に書評されていた本
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とても良かったです!
これからもこの人の生み出すものに心を留めていたいです。
26歳の女性が書いているなんて!!
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文章に情緒とか雰囲気があってよかった。
久々に文章自体に味わいのある本を読んだような気がします。
ただ、メリハリが利いてないというか、いつまでこのトーンなの…と、思ってしまった。
面白い話とか、明るい話を読んでみたいです。
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こういう雰囲気がすごく好き。
だから自分もそういう文章を書いてみたりそういう空気を作れるように目指してみたりする。
けれどそれは自分から何かを断ち切っているんじゃないかって、少し思う。その何かははっきりとは言えないけれど…
青山七恵さんの文章は初めて読んだのですが、ラストが若干物足りないかも。嫌いではないけれど、全部が全部これだったら萎えるなぁ…
読んでる途中につき、書き直しする予定。
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青山七恵さんは
何気ない日常を
力まずサラッと書いているような気がします。
「かけら」「欅の部屋」「山猫」
3作品とも、どこにでもあるような話。
しかし、青山さんが書けば
言葉の一言一言が新鮮味を帯びてくるから不思議。
「山猫」が良かったです。
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3つの短編を集めた本。お互いに距離を置きがちになってしまっている父親と、大学生の娘と父親の二人旅(かけら)。別れた彼女と同じアパートに住み続け、別の女性と結婚することになり、引っ越すことにしたエンジニアの揺れる気持ちを描いた物語(欅の部屋)。結婚して間もない夫婦が、大学を見学するため上京した高校2年生のいとこを預かることになり、右往左往する話(山猫)。派手さはありませんが、登場人物の気持ちの変化を丁寧に綴った小説です。(2010.2.5)
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家族5人でさくらんぼ狩りツアーに行く予定だったが
兄の子どもが熱を出してしまい結局父と2人で
気まずくバスに揺られることになってしまった「かけら」
結婚と引っ越しが決まってからというもの
今も同じアパートに暮らす前の彼女のことばかり
考えてしまう「欅の部屋」
東京の大学に行きたいという西表島の従妹を
新婚ほやほやの夫婦が案内することになるが
彼女にどう接したらいいのかわからない「山猫」
装画:木村彩子 装丁:新潮社装丁室
表題作は川端康成文学賞受賞作。最年少だそうです。
過去には角田光代『ロック母』、絲山秋子『袋小路の男』なども
受賞しているようで、傾向がなんとなくわかる。
一人暮らしをしている大学生の娘が父親と2人で
バスツアーに参加する微妙な気持ちや
南の島に住む高校生の従妹とのはずまない会話など
なんとなく気まずい微妙な空気を見事に描いています。
特に「山猫」の、従妹を面倒見てあげなきゃと思ったり
憎らしく思ったりという気持ちのアップダウンが上手い。
「僕は黒川の言葉を、帰ってから寝る前までに数回、自分に言い聞かせた。小麦のことを忘れるために今、小麦のことを思い出している、という言葉を。思い出すことがなくなれば、それが小麦を忘れたということになるのだろうか。」
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お父さんと一緒にバスツアーに参加することのになってしまった女の子の心の中のお話。
ありがちなお話だったので特に思うことはなかったですが・・・。
青山七恵さんは『窓の灯』や『ひとり日和』のほうが俄然面白いです。
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家族5人で参加する計画だった“さくらんぼ狩りバスツァー”に、父親と2人だけで参加することになった桐子を主人公として、年頃の娘とその父親の微妙な関係を絶妙に描き出した中篇。
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文章は読みやすくてここちよいのに、内容が冷たいというか、単調というか普通の人を一日観察しているようなありきたりなかんじ。
とても同年代とは思えない落ち着いた内容。
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表題作は、個人的には微妙。「欅の部屋」がよかった。無駄な部分をそぎ落としている印象。直接心に響くので、疲れていたり、余裕がなかったら読みきれないかも。
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ひさしぶりの青山さんの本。読んでみました。
ときどき、においとか景色とか、ふわっとイメージが浮かび上がる文章に出会えます。
☆好きなぶぶん
バスを降りると、空気はひんやりして心地よかった。
ミルクパン
杏子は緑茶のグラスに口をつけた。氷がからんと音をたてた。