紙の本
果物について。
2009/10/31 01:45
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
理想郷や、想像上の楽園には、よく果物が成っているように、
果物の中で好みはあれど、果物自体を嫌いな人っていないと思います。
そんな果物についてのノンフィクションです。
果物に関する、歴史的、文学的、社会的薀蓄を縦糸に、著者が果物に関して
世界中を旅したの内容を横糸にして果物全般について縦横微塵に書かれています。
珍しい果物、接木、栽培、収穫、ビジネス、歴史的背景、
文学上の比喩として登場する果物、戦争の原因にまでなった果物、
宗教に出てくる果物、果食主義者、、、。
語る内容は、まったく尽きません。
本書内の様々な、エピソードを上げたら、止まらなくなるので、
フルーツに関する二次的なものでなく、一応フルーツそのもので興味深かったものを二つ。
一つは、オオミヤシ。これルックスが、物凄くスゥェクシーみたい、、、。
巻頭の写真でも、それそのものの写真は、なく、何故か、裸婦がこの実を持っている写真が
一枚だけ、、、。逆にそそります。
もう一つは、ミラクルフルーツ。小さな、赤いグミみたいな、実なんですが、
これを食べて、他のものを食べると物凄く甘く感じるのだとか、、、。
(甘く感じるのと、そうでないのがあると著者は詳しく書いていますが)
糖分を含まない、人口甘味料として日本でも研究されているとあとがきにありました。
なんか、作用としては、ちょっとやばい、幻覚系の薬物っぽいですが、
糖分を控えなければいけない人には、朗報だと思う。
本書内で、勿論フルーツハンター的な人は、登場しますが、
(基本的に、本書に出てくる人みんな、スゴイ人ばっかりですが)
読んでいて思ったのですが、多大な薀蓄を屈指しフルーツの本を書くため、
世界中を旅し、禁輸品をカナダ(著者は、カナダ在住)の
税関まで突破させてしまった著者が、フルーツハンターそのものです。
フルーツに関する、マイナスのことも書いてあるけど、概して、読んでいて
フルーツの豊かさに触れられ、ちょっぴり幸せな気分になれました。
スーパー行って、なんか果物を買おう!。
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何でも甘くしてくれる――
ミラクルフルーツ
はちみつみたいに甘い・・・・
食べたくなった・・・・(wink♪)
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冒険やビジネス、欲望、偏愛(obsession)、文学など、あらゆる角度から「フルーツ」のことを追った本。取り上げられている内容の幅広さにも驚いたけれど、知られざるフルーツの"発見"や栽培にこれほどまで情熱を燃やす(あるいは憑かれた)人々がいるのかということにはもっと驚いた。自分も果物好きだけど、到底ここまではいけないと脱帽。
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確実にフルーツが食べたくなる一冊。写真や図解が最初の数枚のカラーページを除き、一切ないため、果物百科事典をそばにおかないと想像するしかなく、もどかしい。
日本の話題もときどき出てくるが、人気であると紹介されている果物は(名前忘れた)聞いたことがないものだったので、この本の信憑性に疑問が残る。
それでも新鮮な果物が魅惑的で美味しいものか この本は教えてくれる。
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どことなく知識人っぽいレトリカルな文体の著者ですが、内容が内容だけに慣れればなかなか軽妙で愉快な読感。そして描く物と言えば、南国の赤道直下の極上のトロピカル・フルーツが全編を通して登場しまくるのはもちろんのこと、常識なんざ地球の裏側で捨ててきたといった趣の、偏狂的フルーツ蒐集家達。スピリチュアルな雰囲気で不老不死を目指す果食主義者や、啓示を受けた宗教セクト教団の人々。どれもなんとも濃厚で、舌の上で転がしたら笑い転げたくなるような話ばかり。
かと思えば結構真面目に、栽培種の遺伝的多様性の話やバナナ共和国のような道義問題、犯罪とフルーツの関係(麻薬をフルーツの輸入に紛れ込ませる!)、砂糖メジャーによって葬り去られたミラクル・フルーツの奇跡の効能、そしてグレイプル(Grapple )というブドウ香料を栽培過程で添加させた林檎まで、社会的な側面をしっかり取り上げたりもする。結果としてなかなか読み応えがあるものに仕上がっています。
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この本を読んで
自分が異常なまでの果物好きで
果物のことを考えているだけで
天国を感じる人間なんだっていう事がよくわかった。
世界には私とおなじように。いやそれ以上に
果物に夢中な人間がいることを知れてとても嬉しい。
この本はエキゾチック・フルーツのことがどこのページを
開いても書かれていて、本当に満ぷく至福。
南国暮らしの中でいつも食べてたマンゴーやココナッツ
ジャックフルーツやドリアンが懐かしい。
『どんなケーキよりもドリアンが勝る!』
ってぐらいドリアンLOVE♥
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とてもマニアックな本です。
果物に熱狂的になってしまった人を取材した本です。ところどころ育種とか真面目な話も出てきます。
金のない一人暮らしで果物と疎遠になっていたのですがおいしい果物を食べたくなりました。
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接木、希少種の探索などの果物に関わる人々から、果実食者、栽培家など様々な果物の話を筆者の第一人称を中心に書いたノンフィクション。
筆者の第一人称が強すぎたのがちょっと残念。個人的にはそれぞれの登場人物のドキュメンタリーっぽく書けばもっと面白い題材だったんじゃないかと思う。
しかし本書の中で「果物は採りたてが一番美味しい」と何度も強調されてるけど、日本の果樹園の食べ放題は美味しくないんだろう?観光農園で無い即売所の方がだいたい美味しい。
でも金沢の仙人庵の庭でなっていたアケビをデザートでいただいたのが一番美味しい果物体験だったのは確かである。
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果物に関しての色々な話しが出てくる。フルーツハンター達がどうやって新たな果物を探すか、アメリカでの果物販売の仕組み、果物を廻るマフィアや密輸入者の黒い話し、果物のみならず植物全体に影響のある遺伝子組み換えの話し、などなど色々なお話が書かれている。その中でも僕の目に付いたのは様々な果物達だ、リンゴ、さくらんぼ、ラズベリー、キウイフルーツなど皆知ってる用な果物、ランブータン、龍眼、ドラゴンフルーツ、ジャボチカバなどちょっとマイナーな果物、デビルズクロー、フィンガーライム、チュパチュパ、オオミヤシ、サガリバナなど殆ど誰も知らないだろうけど検索に掛ければ一応情報が出ててくる果物、など様々な果物が出てきた。だか、アッシュミード・カーネル(茶色い皮のリンゴ)これだけは検索しても出てこなかった。どんなリンゴなのだろう、気になるなぁ……。
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世界中のめずらしい果物を紹介しつつ、果物をめぐる冒険と歴史、果物ビジネスの可能性、果物の魅力に取り憑かれた奇人変人たちなど、果物と人間とのかかわりを幅広い視点からとらえる
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タイトルとサブタイトルから、てっきりプラントハンター的冒険譚かと思いきや、そういう面もなくはないのだけど、むしろ果物を求める、果物を考える、そんな内容だった。
僕はあまり果物が好きではないので、珍しい果物もあまり興味が無いけど…と思ったけど、読み進めたら僕の心を奪った果物が出てきた。汝の名はドリアン。
そのニオイをどうしても嗅いでみたかったが、結局国内で食べることがかなわず、香港で食べたのがはじめてだった。ドリアンのニオイについては諸説あるが、本書でもさまざまな表現であの威力をあらわしている。まあ、こんなのは枝葉末節で、果実食主義者、ドリアンを1日10個食べる人やら、いろんな人が登場する。
果物はなぜ(でもない)か性的な比喩に用いられることが多い。転じてか、文学にもよく登場する。果物を食べるということは、植物の繁殖に協力するということである。
実は、最近ちょっとずつ果物が好きになってきているのだけど、セクシーになれるかな…。