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孤蝶いい男。回顧ものには2タイプがあって、文章ごとに記憶描写が違っているタイプの人(子規もので言えば鼠骨)ほぼ一定の描写を書くタイプの人(子規もので言えば虚子)がいるが、孤蝶はどちらかといえば前者っぽい。
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明治~昭和を生きた文豪・翻訳家・随筆家である馬場胡蝶による、“明治文壇回想録”。著者と交友のあった人々にまつわる噺をまとめてある。夏目漱石・斎藤緑雨・川上眉山・樋口一葉・山田美妙・島崎藤村など・・・
とりわけ樋口一葉に関する項が長いのは、彼女亡きあと著さyみずからが彼女の功績を文壇史に残そうと努力したあとのように思われる。
個人的には作者と斎藤緑雨の交友に萌えた・・・けっこうなかよしだったんですね。
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孤蝶が樋口一葉のことを執拗に書いていたのは、単に交遊があっただけでなく…なのかな。解説(森まゆみさん!)に書かれていた二人の間柄のエピソードが面白い。
斎藤緑雨、山田美妙といった今は忘れ去られた明治の作家たちの姿を見せてくれるいい本だった。
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収録内容(目次を転記)
自然主義を育ぐくむ文界
明治時代の閨秀作家
北村透谷君
上田敏君
鴎外大人の思出
更に衰えざりし鴎外大人
漱石氏に関する感想及び印象
斎藤緑雨君
山田美妙氏を憶ふ
あの頃の川上眉山君
霙降る夜
若かりし日の島崎藤村君
樋口一葉女史に就いて
緑雨と一葉
一葉の手紙
本所横綱
大音寺前
「にごりえ」の作者
「にごりえ」になる迄
「たけくらべ」の跡
劇になった「にごりえ」と「十三夜」
一葉旧居の碑
山田美妙齋の二十五周年に当たりて
六角坂の家 ー紅葉君の片影ー
眉山・緑雨・透谷
一葉の日記
少し与太のやうだ
「文学界」のこと