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関係ない、とは言えない、社会的弱者の貧困問題。
「経済の貧困」と「関係の貧困」の分け方は納得。経済的に貧しくとも、セーフティネットが機能すれば、人は生きていくことができる。そして、トランポリンがあれば、登ることができるだろう。落ちるときは階段なのに、登るときは崖。そんな社会はやはりおかしい。でも、万能薬はないから、ひとりひとりがやはり考えていかないといけない。
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今、この本を読んでいる私だって「貧困」に陥らないと断言はできない。
様々な条件が重なれば、今の日本では、富裕層を除いては、貧困が自分の問題となるのではないか。
自分がそうなっては困るからという、ずるい考え方からでもいいから、貧困について、一人でも多くの人が関心を持っていけばと思います。
そしてまた、人とのつながりというものを大切にしていくこと、周りの人に心を配るということを心がけていきたいと思います。
西成区、あいりん地区での子ども達の実状が報告されていますが、本当に心が痛みます。
そのような現実がすぐ近くにある。
貧困の連鎖を止めるために、私は無力だと思う。
でも、だからと言って無関心でいることはやめたい。
一生懸命生きている人に「もっとがんばって自立しろ」と言うのは意味がないし、「あなたたちは自立していない」と言うのは、失礼な話ではないだろうか。ぼくたちは個人の「自立」ではなく、社会の「貧困」を解決すべきなのだ。
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併せて読むとよい。
『ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所』 (ちくま新書 809)
http://booklog.jp/users/caliconography/archives/1/4480065113
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文章がうまい。構成もうまい。特に冒頭の二人のひろしの話は引き込まれたなあ。
何かを示したデータがあるわけじゃないんだけど、とても象徴的な話だと感じた。
難を言えば、貧困撲滅にもっとも有効であるはずの経済成長・景気の回復についてほとんど触れられていなかったこと。
どちらかといえば否定的な文脈でちょこっと触れられてたなあ。
この手の話をするときは、経済成長と再配分政策をセットで語るべきだと思うんだけど。
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大阪市のある区では、就学援助支給率が50%にもなっているという。いま、経済的理由で進学できなかったり、中退する生徒も各地で急増している。子どもや若者、また女性や高齢者の生活に重大な影響をおよぼす貧困。その実態を見つめ、問題解決の方法を考えてみよう。
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10年以上前の問題意識に基づき書かれたものにも関わらず問題は今もなお存在する。人に冷たい政治を変えねばならない。