紙の本
時間医学の本ではいちばんおもしろく、ためになる
2011/04/04 16:31
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
24時間の慨日リズムに沿った体の動きを追います。
このような時間による体の生理の本は他にもありますが
本書では最新科学を織り込み、たまには脱線しますが
それがとてもおもしろい。
たとえ話や、自身や周囲の人の例も豊富で
身近に感じられるのもいい。
早起きの人をヒバリ型人間、
夜になると目が冴える人をフクロウ型人間と名づけ
その極端な例を出しながら、
実は早起きだからといって
「三文の得」のような人生を歩むことはないなど
広がりがあります。
同じ食べものを食べても太る人とそうでない人の違いなどは
腸内にいる細菌によって決まる。
決してカロリーではない。
抗がん剤も夜間に投与すると
効き目や副作用が違うだけではなく
生存率も違うという研究。
非常に興味深く、示唆に富んでいます。
体のリズムに合わせて(個人レベルでも)
効率よく働くようにすれば
快適な生活が送れます。
ちょっと試してみたい。
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人体の不思議総まくり ―腸は脳に無断で指令を出し,力を込めることを考えただけで筋力は増える。爆発的に増えつつある人体に関する知見を,最新の医学・科学を通じて紹介する― (本の帯より)
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「概日リズム」って知ってた? 体内リズムをうまく活用すれば、あなたは長寿と健康を手に入れられる。
そして、数多くの体内微生物の存在。自分の体についてこんなにワクワク、ドキドキすることがあっただろうか。
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起床から就寝までの一日の生活に即した流れで、体内で起こっている現象を、最新の医学・科学をもって説明。
読み込めば軽く健康マニアになれそうな内容です。
ほぉーと感心したのは、
・睡眠不足は空腹を招き肥満につながる。
・昼間に勉強した方が記憶が定着しやすい。
・スポーツの記録は午後3時~8時に樹立されることが多い。
「規則正しい生活を!」と耳にタコができるほど言われてきた理由がわかる気がします。
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一日24時間のサイクルの中で、私たちの体の中ではどういうことが起こっているのかというのを、
最新の研究結果などを紹介しながら分かりやすく解説した良書です。
私たちの身体にはどうやら「概日リズム」という時計がセットされていて、
身体を構成する各パーツなどはそれらを基準に動いています。
しかしよく言われるように、電灯の発明以来、私たちの生活は日照による自然のリズムとは無関係に暮らしていけるようになってきた。
しかし可能になったからといって、それが望ましいということにはならない。
身体の生理に寄り添って生活していくこと。
本当はそれがいちばん理にかなっていると、知っとくだけでもいいだろう。
そして、「緻密さ」「精密さ」「脆さ」というものと、
「柔軟性」「冗長性」「復元力」といった対立するかのように思われる要素を同時に備えている
身体というものの、複雑さと不思議さに、ただ感嘆することしきりである。
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あなたは外の世界、この世界の大きさに日々感心させられていると思うが、私たちの内側でも物凄いことがおこっている。本書は内側を楽しみながら旅出来る。そして各章時間ごとに別れており時間ごとの毎日身体に起きる変化を正確に示してくれる。アルコールを1番分解してくれる時間は?運動するのに最適な時間は?このような疑問に一日かけて答えてくれる。
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そんなに専門的ではなく、かといってなんちゃって科学的でもなく、読みやすいし、面白いし、ためになる本だと思います。
でも、ちょいと最後がアッサリしすぎかな^^;
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朝から晩まで、体がどのように働いているか、時間を追って詳しくみてみよう……というアプローチはおもしろいが、概日リズムの話があちこちで出てきて、繰り返しが多い、まとまってないように感じた。
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「風邪の科学」の著者。知りたいことの視点が面白い。文章は平板。原題が「SEX SLEEP EAT DRINK DREAM」なので、身体反応の仕組みを集めた本。面白い知見が多いので、5年に一度位リニューアルしてくれるといいのにな。
・癌治療薬の多くは急速に分裂する細胞をターゲットにしている。正常細胞が24時間ごとであるのに対し、癌細胞は6~12時間で増える。骨髄や毛穴、消化管内壁なども高速で分裂するのでターゲットとされ、貧血、脱毛、胃腸の不調を副作用として起こす。消化管内部細胞は午前7時前後、脊髄の細胞は正午頃に分裂するが、ある種のリンパ腫は午後9~10時に活発に分裂する。つまり、夜間に化学療法を行えば、副作用を抑えられる。
・「日中に寝なきゃ勤まらなかったさ。自分が背負った責任を果たすにはそれしかなかった。一日が二日になるんだ。まあ、少なくとも一日半になるのは請け負うよ。」ウィンストン・チャーチル
仮眠の効果は夜間労働、長時間労働にも高い効果がある。太平洋を渡って長距離飛行を行うパイロットは反応時間が長くなり、3~10秒のマイクロ睡眠と言われる短い眠りにしばしば落ちる。一部のパイロットは太平洋横断飛行の途中で40分仮眠するよう指示され、平均26分眠った。仮眠しないと飛行最後の一時間半で延べ120回マイクロ睡眠し、着陸準備で降下中の最後の30分には22回マイクロ睡眠した(120回に含む)。一方仮眠すると、同じ一時間半で34回だけで、最後の下降中の30分にはマイクロ睡眠がなかった。
・余分に1000キロカロリーを取ると平均して、1/3は脂肪に1/3は基礎代謝に1/3は非運動性活動熱発生(姿勢を変える、立つ、貧乏ゆすりなど)に消費された。
・「男は目で恋をし、女は耳で恋をする。(ウッドロー・ワイアット)」
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日常にある様々なものが身体に与えている影響を医学的に検証してみようという認知療法的な視点の教養書。おはようからおやすみまでの身体のドラマ。例、
カロリーの変化
薬の効き目
時間による認知能力
異性に対した時
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睡眠、食事、運動、色々偏見や誤った情報を持っていたことが矯正された。これはいい。"SEX SLEEP EAT DRINK DREAM"っていう原題ならもっと良かったのに。
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私達の体には、脳内はもちろん、人体の隅々まで無数の体内時計が組み込まれていて、
その理由は、私達は自転する惑星上で進化したからだそうだ。
遡ること数十億年、生物は全て単細胞で生暖かい原始の海に浮かんでいた。
真昼のまばゆい太陽と夜の冷たい闇が、毎日毎日数兆日に渡って繰り返され、
やがて生命が誕生。そして時は流れ、遂に体内リズムを太陽日と同調できるようになった。
この体内時計に従って、私達の体内で24時間どんな事が起こっているのかを
科学的見地から詳しく解説してくれている。
科学の発達によって解明された事は、偉大な自然と生命の繋がりだということが興味深い。
体内時計に逆らった生活をしていると、そりゃあ病気にもなるでしょう。
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ヒトの24時間を、医学・科学で見ていく一冊。概日リズムにより、食べても太りにくい時間や、薬の効果のある時間、運動効果のある時間などが解かれています。
睡眠の大切さもしかり。
本来の体のリズムに反し、人工灯の下で生活していく便利な不自然さ。いくら自然とは言えもう戻れない生活は、今後どんな影響を及ぼしていくのか。
いろいろ興味深い一冊でした。
専門的な内容なのに、訳が良くて分かりやすいのも、楽しめた要因です。
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一日の時間に沿って近年の身体に関する論文をわかりやすく紹介し、興味深い発見の数々を紐解いてくれる名著。そのリファレンスの多さに驚く。作者が元来は文系の人間なのに驚いた。
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http://lib.s.kaiyodai.ac.jp/opac/opac_details.cgi?amode=11&bibid=TB10070869