漢字パワー みんなのレビュー

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投稿者：佐々木　なおこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

去年のお正月の話、当時小学六年生だったムスメが冬休みの宿題で習字に取り組んでいた。
半紙の大きさも筆の太さも半端じゃない。
縦が１メートル以上ある半紙に向かって真剣に取り組んでいるムスメを見ていると、私もなんだか書きたくなった。
「終わったら、ママも書くね」
私も小学生時代は習字を習っていて、ぞわぞわ習字の気持ちになってきたのだ。
久しぶりに持つ筆の感覚、墨のにおい…。
習字っていいなぁ～、漢字っていいなぁ～。
思いのほか上手く書けたので、嬉しくなって一枚は実家の母にプレゼントした。母も喜んでキッチンの戸棚の側面に貼ってくれた。
あれから一年…。まだ私の書いた習字はそのまま貼ってある。(^o^)丿書いた文字は天地創造、でした。

書道家・武田双雲さんはなんとなく目が離せない、今はなにをしているのかな？と気になる人だ。
双雲さんの母親も書道家で、双雲さんは三歳から書道を…。
そんな彼の作品がずらりと並ぶ。楷書や行書をベースに、草書（くずし字）ほかいろんな書体でだ。
まさに漢字パワーあふれる、漢字の素晴らしさが伝わる一冊、だった。

面白かったのは巻頭にあった日本に住む漢字好きの外国人の方々との座談会「ワタシたちが漢字に魅せられた理由」。アメリカ、韓国、フィンランド、フランスの方からの漢字に対する想い、とても新鮮でした。
言語学者・金田一秀穂さんとの対談もありました。「漢字は素晴らしいユートピアの言語だ！」お二人の漢字に対する熱い想いがびしばし伝わります。対談の様子の写真もいい感じでした。

すべて英訳つき。外国人の方々にも手に取ってもらい、漢字の素晴らしさをこの本から感じ取ってもらいたいですね。もちろん日本人にも…。あとがきで双雲さんはこう言ってました。「あれ？日本人にもまだまだ伝わってないことがあるぞ。ということで日本人に向けても制作したつもりです。」と。