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そもそも税収と同じだけ借金して生活してる国の在り方に疑問を持つんだが。
国債の仕組みがどんなのか分かってなかったので目からうろこだった。
でもこの本に書いてあるあとおり、日本ではインフレは本当に起こらないの?
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国の借金を国民の借金と思いこませた「財務省」のことを鵜呑みにしないことが大事ですね。
日本国の借金って、債権者が日本国民ですから、要は(国債がほぼ国内で消化できている限りでは)国民から税金から取り立てないで、借りるだけのこと。
と言い切る著者の主張には、今のところ同意しますが、それ(国民の余剰)がいつまで続くか…
さらに詳しいことはブログにて
http://ssasachan2.seesaa.net/article/153847151.html
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日本の政治家は皆さん、日本が栄えることを願って政策を実行してきたと信じたいのですが、昨年後半頃からよく読むようになった三橋氏は、日本経済を凋落させたとして7人を挙げています。その中に昨年後半に政権を奪取した鳩山氏が入っているのが大変気がかりです。
現在行っている政策が正しかったかどうかは、5年も経過すれば明らかになるとは思いますが、その間も会社員生活を続けて、お金のかかる時期に差し掛かった子供を持つ身にとっては気掛りです。何からの自衛を本格的に考えなければならない時期に来たと痛感するこの頃です。
以下は気になったポイントです。
・1995年から2008年にかけて名目GDPは500兆円程度、デフレに陥って経済成長しなくなったことが日本経済最大の問題(p5)
・橋本内閣は、財政健全化が必要、日本はデフレを脱却した、という2つの誤解にもとづいて無理な緊縮財政をした結果、デフレが続いた(p8)
・日本国家のバランスシート(表5)によれば、負債合計は5245兆円(政府:979、金融機関:2738、家計:374)であり、対外純資産244兆円=純資産となる、純資産額としては世界最大(p12)
・民間がお金を使わなかったので、その代わりに政府がお金と借りて(国債を発行して)支出を拡大してGDPを維持して削減するのを防いだ(p16)
・日本の輸出対GDP比率は10%程度で高くない、中国:33、ドイツ:40、韓国45%であり日本が最高になったのは15%@2007である(p18)
・日本の輸出の主力は、資本財や工業用原料(合計7割)であり、耐久消費財(テレビ、車等)よりも大きい、トヨタ、ソニー等の売上が低迷したことは輸出額減少に与える影響は小さい(p20)
・民間企業の投資を増やすには、呼び水となる公共投資がどうしても必要、定額給付金や子供手当は、減税と同じ概念で所得移転となりGDPは増えない(p25)
・銀行に公的資金を投入しなければならないのは、銀行がもたらす信用創造の機能を継続させるため、そうしないと資本主義は崩壊する(p35)
・1996年頃の大蔵省は、政府の負債を「財政赤字」と呼んでいた、ストックである政府の負債を、フローである財政赤字と呼んで危機を煽った(p38)
・日本政府の資産は474兆円であり、アメリカ政府(地方政府分含む)の2倍もある規模、日本政府は資産を持ちすぎている(p41)
・日本政府が発行する国債の94%は日本人が保有していることに加えて、円建て国債であり、問題にするほうがおかしい、返却しても日本国内のお金の流れが変わるだけ(p42)
・GDPというフローと、政府負債というストックを比較しても、財務的な健全性は測定できない、企業の利益(フロー)と負債残高(ストック)を比較するようなもの(p45)
・2.3億%というインフレ率を記録したジンバブエもデフォルトしなかった、理由はジンバブエ政府の負債が海外から借りたものでなかったから、ハイパーインフレにはなるが(p49)
・日本は銀行の預金超過額の8割が国債に向けられたのでサブプライムショックは少なかった、それをしなかった欧州銀行は深刻である(p64)
・小泉政権下の「実感なき景気拡大」は、給与所得数がわずかに増加したにも拘わらず、日本の給与総額が1998年をピークに落ち込んでいたため(p66)
・エストニア等の経済が深刻になっているのは、政府借金が増えたからでなく、リーマンショックにより西欧から流入していた資金が引き上げられたから(p76)
・日本の問題は、負債が増えている割にはGDPが増加していないこと(p77)
・日本の長期金利が上がらないのは、民間への貸出が減っているから、過剰超過分を民間の代わりに政府が借りても金利は上がらない(p80)
・日本の金融資産(2009年6月)において1500兆円、アメリカが3800兆円において、現金預金が800兆円程度とアメリカ(500兆円強)よりも多い(p81)
・アメリカでは、2009年での銀行破綻は100件を突破、それでも金融資本主義を続けようとしている(p98)
・通貨暴落で困るのは国民がモノを買うとき、アメリカはエネルギー資源、食料、防衛も国民にとって大事なものは国内でまかなえる仕組みを作り上げている、ドル安になっても本当は困らない(p100)
・アメリカが政策金利を上げない限り、ドルに対する円高基調は変わらない(p102)
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10年以上前の本なので、逆にそれまでの政権における細かい財政政策の違いがわかりました。
そして、それらがマスコミにどのように報じられ、国民がどのような反応を示したのかも興味深いところです。
なんせ、当時はそんなことにまったく関心がなかったもので。