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スタートライン 始まりをめぐる19の物語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー65件

みんなの評価2.9

評価内訳

65 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

「おわり」は新たな「はじまり」――それがスタートライン。

2010/10/17 15:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

アンソロジーブーム(わたしの中の)で調子づいて手に取った作品。ブームの去った今、「読んでみるか」と本書とハジメマシテの対面を果たしたとしても、たぶんわたしは手を伸ばさないと思う。

たかが本。人のように自分の意志で移動するわけはないけれど、本との出会いもタイミングだなぁ…と思う。

本書に収められているのは、一話8ページで構成された19編の掌編。そのテーマは、タイトルにもある通り『スタートライン』。

どの作品も「これ」といった衝撃はない(宮木さん除く)。描かれているのはそこらへんにある――誰にでも起こり得る――些細な日常(宮木さん除く)。だけどどのお話も、「終わりは始まり」といった雰囲気で、前向きな気持ちになれる。アンソロジーとして良くまとまっているのではないだろうか。

ハジメマシテは光原百合、三羽省吾、伊藤たかみ、津村記久子、中島たい子、藤谷治、中島桃果子の7名。中でも三羽省吾の『1620』と中島桃果子『はじまりのものがたり』がとても良かった。

『1620』は離婚して3年が経った「私」(女性)のお話。離婚した夫が望んだ1.6×2.0メートルのゆったり浴槽付きのマンションで6歳のアツシとの二人暮らし。ちなみに最愛のアツシの最大の関心はマジレンジャー。

この母子が浴室で交わす会話がとてつもなく可愛い。
「あのね、実はお母さん、マジブルーなんだ」
注:マジブルーはマジレンジャーの青色担当のこと。
(略)
「本当にマジブルー?」
「うん、かなり重度のマジブルー」
「どんな敵と戦ってるの?」
「冥獣ダジャレカチョーとかセクハラブチョーとか」
「変な名前。強い?」
(後略)



『はじまりのものがたり』の語り部は、お母さんのお腹にいる赤ちゃん。
 とても不思議だわ。へんな感じ。私は思うのです。自分の娘の、孫として生まれてくるなんて。まだ、正確には「生まれて」ないのですけれど。




唯一といっていいほど異彩を放っていたのは、宮木あや子の『会心幕張』。
これは、ロックバンドのメンバーのお話。学生時代モテた「私」(男性)も30を過ぎ、バンド仲間の中で唯一の独身。そんな「私」にヨシオは言う。
「いまどきカスミ草柄のワンピースと麦藁帽子が似合って、海辺で追いかけっこをしてくれる女子などいない。そもそも麦藁帽子が似合う女って、冬はどうするんだ」
「冬は、ウサギの耳のついた白い帽子をかぶるんだ。そして少し大きめのピンクのコートから、赤くなった指先だけが出ているのが理想だ」

その数日後、「私」は「理想の彼女」と運命的な出会いを果たす…のだが、そこから物語は読者の想像の遥か上を行って、衝撃のラストを迎える。このラストにはホント、驚いたーっ!!やっぱ宮木さん、侮れない。



今まで読んだアンソロジー(ミステリ以外)の中ではかなり好きなほうかもしれない。たぶんわたしは、アンソロジーの中でも一作品の分量が少ないものが好みなのだろう。



『スタートライン―始まりをめぐる19の物語』収録作品
・光原 百合『帰省』
・三羽 省吾『1620』
・金原ひとみ『柔らかな女の記憶』
・恒川光太郎『海辺の別荘で』
・三崎 亜記『街の記憶』
・中田 永一『恋する交差点』
・伊藤たかみ『花嫁の悪い癖』
・島本 理生『ココア』
・橋本 紡 『風が持っていった』
・宮木あや子『会心幕張』
・柴崎 友香『終わりと始まりのあいだの木曜日』
・津村記久子『バンドTシャツと日差しと水分の日』
・中島 たい子『おしるこ』
・朝倉かすみ『とっぴんぱらりのぷう』
・藤谷 治 『その男と私』
・西 加奈子『トロフィー』
・中島桃果子『はじまりのものがたり』
・万城目 学『魔コごろし』
・小川 糸 『パパミルク』


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2010/04/12 23:57

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