紙の本
磨けよ、しからば開かれん
2011/11/07 14:48
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本を読む時にはいつも付箋を持ち歩いています。
本に線を引いたり書き込みをしたりする人も多いそうですが、私はどうも本を傷める感じがして、それができません。だから、気になった言葉や箇所があれば、付箋を使うようにしています。
読み終わったあと、その付箋がたくさんついている本もあれば、まったく使われない本もあります。
伊藤忠商事の元社長・会長で現在中国大使を務める丹羽宇一郎さんのこの本にはたくさんの付箋がつきました。私はもう若者ではありませんが、それでも教えられること、あらためて反省しなければいけないことがいっぱいつまった一冊です。
著者の信条は「人は仕事で磨かれ、読書で磨かれ、人で磨かれる」というものだそうです。それで、本書の構成はこの三つ、仕事、読書、人、をテーマに構成されています。どの章も等分に面白かったといえます。
例えば、仕事の章でいえば「社会人には、年齢によってやるべきことがあります」というくだりに付箋をつけました。この文章の後段は「キャリアや立場によって学ぶものも異なってくる」とあります。
それはこの本の読み方にもいえます。若者だけでなく色々な立場の人が、この本から吸収できるものがあるはずです。
読書の章では「自分を磨くのは自分次第。読書は私たちを未知の世界へと誘う「扉」なのです」の文章に付箋があります。
人の章では徳川家康の言葉の引用、「不自由を常と思えば不足なし」に付箋をつけました。この引用の前に「贅沢をしたらキリがありません」と、大会社の社長でありながら、さすがです。
そんな丹羽さんのとっておきの言葉は、「何のために働くか」という問いの答えではないかと思います。
丹羽さんはこう書いています。「自分を磨くためです。そして皆と喜びを分かち合うためです」
給料でも仕事の実現でもありません。自分を磨けば、仕事も実現するでしょうし、そうなれば給料もあがってきます。この順番をまちがってはいけません。
若者だけでなく、たくさんの働く人たちに読んでもらえたら、この国だっていい方向にむかうような気がします。
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著者は元伊藤忠商事社長。こんど中国へ大使として赴任している。
目新しいことは書いていないが、実業の人の云うことは筋がとおっていて、説得力がある。それに「清く正しく美しく」なんて普通の経営者が言っても、誰にも相手にされない。実力をそなえ、実績を残しているから、現実味のある理想になる。
この本は若者こそ読むべきだ。すぐ実践しなくてもよい。経験を積んで悩んだり自信を失った時に思い出せばよい。
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▼気になったところ▼
●「@良く悪くも青臭さ、無鉄砲さが若者の特権」
●「@職場で誰も評価してくれないのなら、それを周りの理解不足のせいにするのではなく、自分の力不足だと考えて努力を始めればいい。自らを省みるところに成長のチャンスはある」
●「@自分と向き合うことを恐れないで欲しい。今、何かに苦労しているなら、それは天が与えたチャンス。その中でこそ人は磨かれる」
●「@新人時代に習うことは仕事人としての土台であり、それを欠くと、その後の仕事は砂上の楼閣になりかねません。給料が低いの安いのぼやく前に、まずは「給料をもらって勉強させてもらっている」という気持ちで何でも興味を持ってやる」
●「@私がどういう部下を評価するかというと、任せた仕事を私以上に心配りをして仕上げてくる部下」
●「@人間というのは理屈の天才です。出来ない理由、やらない理由を述べればいくらだって出てくる。しかし、謙虚に振り返ってみると、何よりも自分自身に思い当たる節があるはず。全ては「自分に負けている」ことの言い訳でしかないのです。」
●「@新入社員にとって大事なのは「正直であれ」ということ。等身大の自分、ありのままの自分を磨くしかない」
●「@エリート=人の喜びを自分の喜びに出来るひと」
●「@やりがいのある仕事になるかどうかは、自分の仕事の取り組み方次第」
●「@がむしゃらに、それこそアリのように働いていると、その経験が自分の血となり肉となる。すると「俺は絶対負けないぞ」という自負心が生まれてくる。この自負心が仕事における人間の「底力」となる」
●「@人と同じことをやっていても、人と同じにしかなれません。広報をしているなら「日本一の広報マン」を目指し、広報という名のつく本を片っ端から読んでもいいでしょう」
●「@自分の評価は他人が決めるもの」
▼読んでみて▼
丹羽さんを知ったのは去年のプレジデントを読んだときのこと。
「@20代はアリのように働き、30代はトンボのように複眼的な視点を持ち、40代はマネージメントの原点、人の本質を知る」
「@世界一になるつもりで徹底的に勉強する」
という言葉に感銘を受けた覚えがある。
具体的な方法論というよりも精神論のほうが色強い。
変に形式ばってテクニックに走るのでなく、
愚直に地道に徹底的に繰り返してみること、それが結局プロフェッショナルに近づく道なのだろう。
個人的に何をやるにしても同世代に負けたくないって気持ちが強い。
サッカーでも自分より年下のメッシがあれだけ凄いことをしている。
同世代の岡崎が日本代表のエースとして君臨している。
負けたくないよね、戦うフィールドが違っても。
上記の言葉を胸に秘めつつ、何かある度に振り返りたい。
負けてたまるか精神を大切にしたい。
丹羽さんや稲盛さんの考えや信念は大好きです。
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2010/4/22
自分の経験談に則した内容だったので、話に勢いがありとても読みやすかった。
また、仕事に対する情熱が伝わってきて、読みながら元気になる本。
アリ、トンボ、人間になれ。
DNAのランプが点灯するまで努力せよ。
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伊藤忠の丹羽会長の熱いメッセージが込められたビジネス本です。
まあ、なんやかんやで、ここ3~4年はくすぶっている上辻ですが、入社したての頃はやる気まんまんで、いい表現ではないかもしれませんが、ガツガツしていました。とにかくやる仕事やる仕事が楽しくてしょ
うがない、まわりの先輩がどんな仕事をしているのか気になってしょうがない。よくも悪くも、がむしゃらに働けていた時期があったわけです。
しかし、思わぬ矢先のうつ病。僕の勢いは急速に萎んでしまい、今に至っています。本音を言えば、あの頃のがむしゃらさを取り戻したいです。エネルギッシュに働きたいです。仕事に対して貪欲であることが、僕の持ち味だったわけですから。
仕事は人生の喜びを深くする。努力せよ、若者たち!負けん気を出せ、若者たち!そんな丹羽会長の言葉に励まされる思いがした上辻でした。僕と同世代の若手サラリーマンの皆さんにおすすめの1冊です。
そんな丹羽会長のメッセージの中から特に響いた言葉を紹介します。
☆人は皆、何事でもできる能力を備えているのです。ただ、気分がのらないとか、その気になるかならないかの違いだけです。
☆一流を知ることは、心の肥やしになることと思います。内にこもって隣の人や自分の身近なことばかり気にしていたら、人間も小さくなってしまうのです。
☆人間というのは理屈の天才です。できない理由、やらない理屈を述べれば、いくらだって出てくる。私だって100ぐらいの理屈をすぐに並べ立てることができます。しかし謙虚に振り返ってみると、何よりも
自分自身に思い当たる節があるはずです。すべては「自分に負けている」ことの言い訳でしかないのです。
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丹羽さんの本は、心にしみてきます。
私の、ビジネスのメンターは丹羽宇一郎さんです。
私は、今年から新社会人としてデビューします。
その準備として、就職先が決まってから
様々なビジネス書にチャレンジしてきました。
その中で、丹羽さんの言葉
「人は仕事で磨かれる」というのを聞き
やっと、腑に落ちる言葉に出会えたと喜びを
感じました。
私は仕事を通じて、成長したいと考えています。
その成長が、昇進や金銭に繋がるか否かは、問題ではありません。
ただ、社会になんらあの形で還元はしたいとは思っています。
きれいごとだけでは社会を渡っていけないことは充分承知しているつもりです。しかし、今のこの気持ちを忘れずに、今後社会で活躍して行きたいと考えています。
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言っていることは非常にシンプル、人は仕事によって磨かれ、読書によって磨かれ、人によって磨かれるということのみ。
このわずか3つのことを伝えるために、一冊の本を書けてしまうのは、著者の豊富な経験のなせる技か?
題名に若者のためのとあるが、若者へ向けたメッセージの伝え方を学ぶという目的のための読むのも有効。
印象に残ったのは以下のフレーズ
・アリになれ、トンボになれ、人になれ
・論理的な話し方は、読書でしか身につかない。
・相手の立場に立って物事を考える力こそが教養。
・部下に好き勝手なことを言わせる度量が、上司には必要
・優秀な人ほど隠しごとをする
・エリート=人の喜びを自分の喜びにできる人
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人は仕事で磨かれる。
「クリーン、オネスト、ビューティフル」
仕事に嘘はつかない。
人は読書で磨かれる。
読書が習慣になれば、数年後自分が成長する。
人は人で磨かれる。
良い人と会う、付き合い続ける。
この本を20代に読んで、実践していたら
今よりもっと可能性は大きかっただろうな。
でもまだ遅くない。
まだまだこの先の人生楽しみだ。
この本の印税は全て寄付される。
カッコ良い生き方だ。
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前から気になっていた経営者の1人、丹羽さんの本。
最近色んな書評で取り上げられていたので読んでみました。
すーっと入ってきました。さすがだなと思いました。
共感するところ多数!
アツいんだけど、アツすぎず客観的。
「人は仕事・読書・人で磨かれる」
「銀行・保険は(商社に比べて)のんびり働いてる」的なくだり以外は文句なしで5つ星。
仕事の行き帰りに気軽に読めたのも良かったです。
また、時々読み返したいな。
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丹羽さんの本にはいつも勇気と元気をもらう。
これだけの地位にある人が、目先の名誉や金に汲々とせず、社会の為に自ら汗を流しているのだから、若い自分もしっかりしなくては。
現在の出版業界においては、仕事や人間関係を上手に処理する為の、所謂「how to本」が溢れ返り、エコノミストや経済学者といった人々が幅を利かせている。
しかし、本当に悩んだ時や壁にぶち当たった時、人生の教訓を示してくれるのは、著者のように「どういう目的をもって働くか」「1人の人間としてどう生きるべきか」というテーマに対し真摯に向き合ってきたリーダーだと思う。
また挫けそうになったらこの本を開けよう。そして前に進もう。
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本書で述べられている仕事論や価値観によって、思わずハッとさせられる場面があり、自分の日々の仕事に対する行動や考えを改めさせてくれる。
新米のうちはあれこれ考えず一生懸命に働く。
これでもかと言えるくらい働く。
あれこれ言うのはそれからだ。
少し社会人生活に慣れてきた方にもおすすめ。
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2時間弱で一気読みできた。
戦後の猛烈に仕事に打ち込む世代の人の熱い考え方。
2〜3年で芽が出ないくらいでデカイ口たたくな!と言う事。
アリのように泥まみれになって働け!これだけは自信があるというものができるまで必死に勉強して働きまくれ!
簡単に真似出来るものではないが、頭ではなんとなくわかる。自分の甘さにも気づく。劇的に感銘をうける訳ではないが、仕事に対する熱心さは勉強になる。ぜったいに嘘はついてはいけないという事も今後肝に銘じようと思った。
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氏の人生哲学が簡潔にまとめられており、非常に読みやすいが学ぶところは多い。
折に触れて読み返したい本。
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2010年7月、管政権で中国大使に起用された丹羽宇一郎氏。株主総会では、報酬が1億1,500万円だったことも明らかになった。
丹羽氏は名古屋大学卒で、学部は違うが僕の大先輩になる。就職活動で大手総合商社を受けていた時、「伊藤忠は(丹羽氏が出身の)名古屋大を他の商社よりは重要視していると思うよ」と誰かが言っていたが、僕はあっさりと筆記試験で不合格。ま、僕の筆記試験が問題外のレベルだったということか。
前置きが長くなってしまったが、今話題で大学の先輩でもある丹羽氏の著書を読んだ。本屋でも売れ筋ランキングの上位にあり、丹羽氏はビジネス界で有名な方であり、僕も新入社員として仕事に対する考え方を学びたかったので、この本を手に取った。
やはり、伊藤忠の社長にまで登りつめ、しかもV字回復を成し遂げて、その後も官民で活躍している方の言うことには説得力がある。一方で、「そうは言ったって、丹羽氏は社長になれたから良かったけど、僕はまだまだそんな…」という斜に構えた感情も持たないことはなかった。
勉強になる話はたくさんあった。
新入社員には是非とも読んでほしい本で、バイブルとして近くに置いておいた方が良い本だと思う。少なくとも、同期にはこの本は読んでほしいと思った。
丹羽氏の有名な持論として「人は仕事で磨かれ、読書で磨かれ、人で磨かれる」という言葉がある。その仕事、読書、人がそれぞれの章になっている。
「入社して10年間は、まずはアリのように泥にまみれて働け」
新入社員は将来や仕事に対して何かと不安を抱くものである。少し慣れてくれば、今度は会社や仕事に対する不満が出てくるものである。そんな余計なことを考えている暇があれば、身を粉にして働け!というのが丹羽氏の考え。僕も「他人のせい、ではなく自分の言動次第」という考え方を強く意識しているが、やっぱり会社や仕事で考えてしまうことがある。まずはごちゃごちゃ考えずに、アリのように働こう。
「ありのままの自分」でいるしかない
嘘は必ずバレるから、絶対につくな!
言いたいことは言えばいい。自分の正義や筋を通せ。
自分の評価は他人が決める!
等身大の自分で働け、というのが丹羽氏のひとつのメッセージだった。嘘をついていると明るく働けないし、「おかしい」と思うことはきちんと声を上げる。そしてアリのように働いていると、自負心や自身が芽生えてくるが、それは天狗になることではなく、自分の評価は他人が決める、という謙虚さを忘れてはならない。
僕の場合、嘘はつかないほうで、割と異を唱えるほうだが、自負心や自身が間違った方向に作用する可能性があると思う。自負心や自身は持つべきなのだが、他人に誇示したり、過剰になってはいけない。あくまでも自分の中で静かに燃える炎でなければならないのだと思う。
「人は読書で磨かれる」
丹羽氏の読書に関するメッセージ(P131)
「騙されたと思って読書を続けていきなさい。読書は、あなたの人生を豊かにする。人は読書で磨かれる。読書を続けた人と���うでない人、その差は数十年後に歴然と表れてくるのです。」
ベトナムにいたとき、同じことをベトナムでビジネスをする日本人経営者に言われたことがある。
読書によって、論理的思考、想像力、理性、知識が身につく。僕はまったく本は読まない方だったが、ベトナムでこの言葉に触れてから、がむしゃらに本を読むようになった。滞在したベトナムとアフリカの本をたくさん読むと、なるほど、モノの見方が多面的で深く、豊かになったように思う。
どんなに仕事が忙しくても、読書だけは絶えず続けていきたい。
他にも勉強になる考えはたくさんあったが、僕が強く共感したのは上記の話である。
今の自分を見つめなおす手段として、この本を毎年読むとよいかもしれない。少なくとも、もう少し経験を積んだとき、迷いや悩みが生じたときは、この本を読み直して「仕事」と「人生」について考え直したい。
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なんて懐の深い人なんだ。
ボクもこんな上司の下で働きたい・・・
アッ!?これはここだけの話で。。