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保守とは、右翼とは、を考えさせられる本。
一般の人にはどうでもいいことでもありますが、
それでもとても大事だと思う点がひとつ。
保守とは「懐疑」するもだ、ということです。
「主知主義」の対極だといっていい。
その根底にあるのは
「人間の英知などたいしたことはない、人間は必ず間違う」
という考えです。
この考えがしっかり持てていたなら「想定外」という言葉が頻発されることはないと思います。
なぜなら、人間が把握できることに限界がある以上、想定外なことは常に起こり得る、と考えるのが
保守主義者、というものだからです。
「想定外」が流行語大賞を取りそうな今、読んでみて損はない本です。
宮台真司との対談も秀逸(僕は立場的には宮台さんに近いです)
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前半はほとんど西部邁と同じだが、日本主義への眼差しが社会科学系統の保守知性とは違う点。だが、矢張り橋川文三を下敷きにした思想を概念的に語る性癖が露わ。
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元々私は窪塚洋介が好きで、彼の著作を探している時に、この本の目次が気になり、会社にあったので読んでみた。
窪塚洋介がどうして今の彼になったのかの「ヒント」を得るために。
(※元々役者の彼が好きになり、著作で更に引き込まれたからってのもある)
読み飛ばした部分も多かったけど、得るものは多くあった。
「昨今自分が感じている感覚は、すでに誰かが感じたものであって、それについて体系的に書かれているものや事象がすでにあるのではないか」っていう感覚を緩和するヒントになったと思う。
その感覚は言語化できないからなんともレビューとして意味があるのかわからないけど^^;
残念ながら「保守」主義への「ヒント」にはならなかったけど、自分がもっと読んでみようと思う本を見つけてくれる「ヒント」にはなった。それともう少し「社会学」系の書籍を読もうとも。ありがたし。
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保守のヒントという題名に興味を引かれて読んでみた。政治的思想の定義があいまいなまま、言葉がニュースであたりまえに流れることに常々違和感を感じていたので、今一度ちゃんと勉強してみたいと思ったのだ。
そしたら想像以上にいわゆる右の人達の思想について、時代背景を書き起こしながら説明がありとてもおもしろかった。宮台さんとの対談については、理系出身の私は完全においてけぼりを食ってしまったけれど。
また近代の日本の思想家に、これだけ真剣に考えた人がこれだけいたことに、というか今まで知らないまま素通りしてきた自分になんとも言い難い思いを持った。
特にどの思想家に肩入れするかという問題ではなく、いったい彼らがどんなことを考えていたのか興味が湧いた。そしてそれぞれの文献にもあたってみたくなった。
ただこういった本は、さまざまな視点の著者の本にあたるべきだと考えてるので、違う考え方をもった他の人のにも挑戦してみたいと思う。