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近代日本の戦争 これだけは知っておきたい 台湾出兵から太平洋戦争まで みんなのレビュー

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紙の本

いま日本がしなければならないこと、それは過去に真摯に向き合うこと

2011/01/09 06:13

14人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

明治維新以降、近代日本はいったいどれだけ他国と「戦争」をしてきたか。こう問われたら、あなたならどれだけの戦争を答えにあげるだろう。
日清、日露、第一次世界大戦、日中戦争、第二次世界大戦、多くの人の回答はこのくらいか。もしかしたら満州事変を加えるひともあるかもしれない。
著者が本書で列挙し解析する近代日本の戦争は次のとおり。
  台湾出兵(1874年)
  江華島事件(1875年)
  日清戦争(1894~5年)
  義和団戦争(1900年)
  日露戦争(1904~5年)
  第一次世界大戦(1914~18年)
  シベリア出兵(1918~22年)
  満州事変(1931年)
  日中全面戦争(1937~45年)
  太平洋戦争(1941~45年)
10回の戦争と聞いて驚くが、この回答を見ているとさらに考えたくなる。頭をかしげたくなる。
 日清・日露って、確かに時間的には10年のブランクがあり相手も異なるが、本当に別の戦争と言えるのか?
 朝鮮や満州の資源が欲しくって仕方なかった日本が、その侵略の過程で引き起こした戦争と考えると一連の戦争と考えるのが本当ではないか。
日中戦争と第二次世界大戦って、時間的にも連続しているし区切って考えることができるのか?
 日本の大陸への侵略と、そもそも日本の進出を苦々しく思っていた欧米諸国とが、当然のごとくぶつかってしまったものであり、連続した戦争と考える方がしっくりくるのではないか。満州事変しかり。
 そんなことを考えていると、日本が初めて台湾に出兵して以来、第二次世界対戦の敗戦国となるまでの間の日本国及び日本軍の思想と行動は、まったく連続していることに気付く。きれいに一連の侵略戦争の流れとして整理される。
 近代日本が、急速に力をつけ、当時の植民地国家たちに負けてはならじと対外進出を進めていった課程のどこをとっても、良いところなどない。
 日本は、開国以来、ずっと他国の人的物的資源を付け狙う“どろぼう国家”だったのだ。あの敗戦で正気に戻るまでは。
 そこでは、もちろん、司馬遼太郎的な、元気な明治・道を誤った昭和、などと言った“仕分け”などもできるわけない。
田母神俊雄元航空自衛隊航空幕僚長は、「日本は侵略国家であったのか」でこう述べた。
「日本は十九世紀の後半以降、朝鮮半島や中国大陸に軍を進めることになるが相手国の了承を得ないで、一方的に軍を進めたことはない」
「我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者なのである」
「我が国は満州も朝鮮半島も台湾も日本本土と同じように開発しようとした。・・・我が国は他国との比較で言えば極めて穏健な植民地統治をしたのである」
「日本はルーズベルトの仕掛けた罠にはまり真珠湾攻撃を決行することに」なった。
「大東亜戦争の後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放されることになった。・・・もし日本があの時大東亜戦争を戦わなければ、現在のような人種平等の世界が来るのがあと百年、二百年遅れていたかもしれない」
 この田母神論文の論点ひとつひとつに対し、先にあげた10区分の戦争ひとつひとつを検証し反論したのが本書である。
 本当にくだらない、議論するにも値しない論考であるが、著者の尽力により、その「くだらなさ」が科学的に論証された。二度とこのような根拠のない自己弁護的論考が出てくることが無いことを祈る。
 日本がまだまだ他国、特に隣人であるアジア諸国に本当に信頼される国となっていないのは、過去の過ちに向き合う現在の姿勢にある。日本が引き起こした他国への膨大な侵害を、反省するどころか、ごまかし美化するような考え方が、あいもかわらず国内から出てくる。しかもそれが政治家などの責任ある立場の人の口から公の場で堂々と出てくる。さらにはそれが一般国民にも、一定の理解をもって受け入れられる。こんな“恥知らず”で“破廉恥”な国から早く脱却しなければならない。

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