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紙の本

米原万里という愛すべき女

2010/10/24 07:00

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カフェイン中毒 - この投稿者のレビュー一覧を見る

イタリア語の会議通訳の世界から、文筆業へ足を踏み入れた著者が、
イタリアで出会った幾人かの印象的な人物を描いています。
魅惑的な人から、イタリアっぽくない人、さまざまな男女の話は、文句なくおもしろい。
彼ら彼女らとの蜜月期間や人生の転落期を、少し毒を含みながら語っているせいか、
それとも著者の経歴のせいか、脳裏に米原万里の姿が浮かびました。

その米原万里との友情、そして別れが、最後の章で丁寧に綴られています。
ここで私の涙腺は、脆くも決壊。
米原万里の姿が、親友の目を通して、とても魅力的に再現されていました。
そして彼女との早すぎる別れ。
残された著者。

長い年月、作品を読んで、なんとなく知っているつもりになっていた米原万里は、
想像以上にタフで毒舌で愛らしい女性だったようです。
著者が具体例をあげているぶん、かなり感情移入してしまいます。
その彼女の最後に、何もできなかったと悔やむ著者。
受け取った有形無形のものを、大切にしていくであろうことを窺わせる著者の姿に、また涙です。

じつはこの最後の章だけでも読みたいと、手に取った本なのですが、
いやいやどうして、他の章も魅力たっぷりでした。
人生の帳尻合わせのおかしみや悲しさも伝わってきます。
そんな著者の傍で、魅力を振りまき、精力的に仕事をした米原万里。
ふたりの羨ましいほどの友情を、さほど長くない文章で、たっぷり味わうことができました。

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紙の本

人生を大いに楽しむべし

2010/10/01 21:05

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

不覚でした。

本書は、イタリア通訳のシモネッタこと
田丸公美子による、大切な友や忘れられぬ人の
思い出を綴ったエッセイ。

その男女は、いずれもイタリアに関係し、
仕事にも恋にも邁進する、人生を楽しむ達人。
美しく、気高く、才能にも恵まれ、
己の信じる道をまっすぐに生きています。

ギリシャ彫刻のような肢体に優しいまなざし、
しかし中身は計算高い策略家のエルコレ。

ローマでいちばん古いランジェリーショップを経営する
イングリッド・バーグマン似の弱気なクララ。

イタリア美女二人を手玉に取り
流血騒ぎを起こさせた謎の日本人男性ウタマロ。

イタリアエステ界の女王で、
歯に衣きせぬ性格だが、努力家のカルラ。

貧しい家庭から一代で富を築いた、
独裁者でマッチョのジョヴァンニ。

70~80年代の話なので
世界経済、とりわけイタリアファッション華やかな頃。
日本との貿易が始まり、その蜜月期でもあります。
ですから90年代以降の凋落は見るも無残。

その筆致は優しく、時には辛らつ。
それぞれの恋や仕事は努力した分だけ報われ
人に冷たくした分だけ、貶められます。

ここまで大いに笑って楽しんで、最終章。
田丸公美子が忘れられない人といえば、米原万里。
最終章は、彼女の章です。
あっという間に、悲しみのなかに埋没させられました。

その20年に及ぶ交友関係のなかで培われた信頼が綴られ
米原万里の才能、美貌、世話好きに関する絶大な賛辞へと続きます。
それは大げさではなく、本を読む人なら納得するでしょう。
米原万里の文才は、言葉では言い尽くせない。

その最期に、ただただ涙。
彼女がもういないことに涙なみだ。

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