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25周年改訂版だが、昔の(正しいのかよく分からない)記述よりも、章ごとに加筆された現在のコメントの方がいい。
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単行本を19年前(娘が生まれた年)に読んだ。
何度も何度も読んだ。
私の育児バイブル!
その後を加筆した完全版も買ってしまった。
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おもしろかった!!
この人の妊娠・出産体験記のようなものなんだけど、
へぇーーーってことばっかりで、
産んでいないわたしからすると、目からうろこな話ばかり。
なんか妊婦さんはほんと神秘的なのね!
妊娠したらまた読みたい!!
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『おなか ほっぺ おしり (完全版)』と対になった装丁が素敵で、思わず買ってしまいました。シンプルなラインで「おっぱい」と「おしり」を表して、色はクリスマスカラーというか、『ノルウェイの森』カラーというか、きれいな緑と赤。内容に関しては……えーと、妊娠・出産・育児はまったく人それぞれ、十人十色なわけで。「そうそう」と共感するところもあれば、「え~っ?」と言いたくなるところもあり。ともかく装丁が粋で。いやいや。
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題名はあまり関係なくて、筆者の妊娠出産子育てについて、
ストレートでちゃんと現実的にとらえて、それで文章も面白く書いてあってとても笑いながら読めた。
「ずぼら」の感じもとても共感が持てて、こうやって私も子育てしたいとも思う。
妊娠や子育てについて「こうするべき」みたく理想論を声高に叫んで、不安をあおることってとても多いけど、そういう偏った人種があおってるんだ、ってことがこの本を読んでとてもよく分かった。
20年以上前なのに、こうやって現実的に現実をとらえられて
考えられる人もいたんだと思うと安心した。
彼女のように噂や感情論の考えにまどわされず、自己責任で判断していこうと改めて思った。
他の本も読んでみたい。
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80年代の育児エッセイを、子育てをほぼ終えた20数年後に改訂した作品。イラストも含め、10年代でもみずみずしい魅力があります。
「おっぱいファシズム」とか、独創的な表現でテンポよく文章が進んでいきます。章末の育児書ミニレビューや現在からのコメントも、分かりやすくて面白い。
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セックスをして、子どもができて、生まれて、それから、という本です。
25年前の作者を現在の作者が突っ込むという特典もございますが、それはさておき。
「伊藤比呂美という詩人を知らない人が読める」というところが値打ちで、鷗外なら「鴎外だ」、林芙美子なら「林芙美子だ!」って身構えてしまうところを、伊藤比呂美に際してはそういう気持ちの垣根をドカーンととっぱらって向こうからやってくる。
だから読む側もあんまり詩人が書いてんだ、ということを意識しないで、出産シーンの写真でオナニーしまくっただの、可能な限りはらんでいただのという文言をするする読むことが出来る。
ここが、すごいところです。
あたくし、昔から、ほとんどの自称詩人は役に立たぬと思っていますが、こうやって読む側に身構えさせない立ち居振る舞いというのは、ああまっこと伊藤比呂美は詩人ぜよ、と思うのです。思ってしまう。
なおかつ、25年も古びないのも、すげいのです。
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ズバッとストレートなタイトルがいい。
内容は30年も前なので、現在の出産とはだいぶ異なるであろうが、包み隠さない素直な意見が面白かった。
出産も育児も、気張らず楽しむものなのね。
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おぉ、これが、ここから育児エッセイが始まった!と言われる(#^.^#)「良いおっぱい 悪いおっぱい」なんですね。今、25年後の比呂美さんの加筆を入れての復刻です。.
このオリジナル版、当時、巷で話題になっているのはもちろん知っていたし、自分の気が楽になるための育児書は読み漁っていた記憶もあるのだけど、
(当時の愛読書は松田道雄「私は二歳」、懐かしいなぁ、お世話になった!! あとは「スポック博士の育児書」かな。これはいいとこ取りでその都度、ヘルプになりそうなところだけ読んでたような)
たぶん、比呂美さんのエネルギーになぎ倒されちゃうじゃないかな、みたいな気がして手に取れなかった気がします。
なにしろ、あのころは毎日がジェットコースター。二人の娘を無事に大きくするために、もういっぱいいっぱいだった・・・。なんであんなに余裕がなかったんだろう、と今になってみれば思えるけど、でも、あれはあれで私の精一杯だったんだよね。
で、「良いおっぱい 悪いおっぱい」なのだけど、そっか、こういう展開のエッセイだったのね、と、うんうん、これはかなり世の新米ママの救いになっていたと思うよ!と納得。
図解入りの(#^.^#)産後の体や、授乳やおむつ替えなどのハウツーものから、あたふたする母親の心持ちなど、一冊で二度美味しいみたいな構成に加えて、日々の「がさつ、ぐうたら、ずぼら」を提唱するというありがたさ。(#^.^#)
我が子をもちろん可愛がってはいるのだけど、母性を無条件に備わったもととはみなさず、育児を面白がったり、時にイラつく自分をも見せてくれたり。
そして、あのころ、何がなんでも母乳、みたいな風潮があった中、そして、比呂美さんも豊富におっぱいが出る体質でありながら、
母乳の悪い点 として
「母親のおっぱいファシズム」を挙げておられるところが、なんていうか男前(#^.^#)で気持ちいい。
自分がおっぱいをやる育児を実践するだけではなく、あれこれの事情でおっぱい育児ができない人を育児失格者のようにみなすことがある・・・??という話には、これってあらゆることに通じる話だよね、と。
そして、加筆されているのは、そんなご自分を25年後の比呂美さんが見て、なんて言葉が足りなかったんだろう、とか、思いやりがなかった、とかの思い。
育児期間中の母親は、ご自分でも言われているようにかなり高揚してしまうものですから、それはいわゆる“若気のいたり”ということなんだけど、その加筆がある、ということで安心して手にとれた私のような遅れてきた読者もいたわけです。
うん、面白かった。(#^.^#)
渦中の私には案外楽しめなかったエッセイかもしれないなぁ、と感じつつ、(なんでだろ、あらゆる刺激物がダメ、という時代だったのかも)娘たちが就職や進学で家を離れた今、あはは・・とこの
エッセイを読める幸せ(汗)が嬉しいです。
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リズミカルで歯切れの良い文章がとても心地よく、伊藤比呂美さんのファンになった。よくもまあ、ここまで客観的に、自分と自分の身の回りの事象を観察/分析/文章に起こせるな…と感動した。それはもう自虐に近いくらい。が、このバランス感覚は同じ女性として素晴らしいと思う。見習いたい。
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妊娠本その2。赤裸々なヒロミ先生節に、またまた一気読み。ヒロミ先生じゃなければちょっとハンドル切ってしまいそうな表現も、御構いなしに突っ走ってくれることが、「母性愛」という突き抜けたものの正体を垣間見せてくれる感じでした。あーこっから「カノコ殺し」が生まれるんだー、って妙に納得した。そしてこのとんでもない世界に片足突っ込んでる自分が恐ろしくもあり、誇らしくもあり。ぜひ改訂前のも読みたい。
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妊娠中に手に取ったときは、
なんだか積読しちゃったんですが、
生後5ヶ月の今一気に読了。
エッセイってやっぱり共感できるかどうかが、
面白いと感じるかどうかのポイントなんだと改めて実感。
出産前後で、女性は明らかに違う生き物に進化すると思う。
*授乳中期の新興宗教の教祖的高揚感
*育児のやり方は時代によって猫の目の様にくるくる変わる
*大事なのは「がさつ、ぐうたら、ずぼら」
変に理想をいうわけでもなく、
私はこうでしたよーっていうのを包み隠さず書き、
そしてすでに子供は立派に成人済みという安心感。
妊娠中に買って、産後読むと救われるよっていう、
そういう本としてお勧めしたいです。
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妊娠してから、文筆家の妊娠・出産にまつわるエッセイや体験談の本を何冊か読んだが、この本が飛び抜けて秀逸で素晴らしいと思った。
自分がした体験を、ただつらつらと説明するのではなく、自分のことばで解釈を交えて表現する。ことばを生み出すってこういうことか!と納得しきりで、爽快で天晴の連続だった。
若い、生きた生々しいことばで気取らずそのまま勢いよく飛び出してきたことばたちを、25年の時を経て、その後二回の妊娠出産産後を経験した著者が改めて振り返るパートも素晴らしい。
「胎児はウンコである」という秀逸な表現は、ただ奇を衒っているのではなく実感と本気がにじみ出るが、それをさらに25年後の伊藤さんが追記する。
誰もがSNSなどで自分のことを発信できる今、いろいろな人の分娩体験を擬似体験することはいくらでも可能になったが、文筆家が文筆家たる由縁はここにあり。こういう、自分にしかできない体験の記録を表現していきたいと心から思って感動した。この方の本をもっと読みたい。
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分娩とは、数年にいっぺんくらいのとびっきりのオーガズムに数年にいっぺんくらいのとびっきりの排便を足して二乗か三乗したようなものである、と。オーガズムよりも、排便よりも、もっとずっと強くて、積極的で、痛くて、そして究極の「非日常」です。(92)
よく妊娠は病気じゃないんだから、と言われますが、今は妊婦はほとんど病気なのです。―――しかし、病気、この甘美な体験を楽しむべきです。癌やなにかとはちがって、確実に治る病気です。しかも一人一人の経緯がたいてい同じような経緯であり、つまり誰もがだんだん腹が膨れて、だれもが太ってきて、そのうちに十何時間かの激痛があって、腹の中身が出てしまえば、激痛はけろりと収まり、腹のふくれも一応なくなります。それでこの病気はおしまい。後に後遺症としての乳房の腫れが残りますが、さいわいそれを吸ってらくにしてくれるイキモノが自分のものになります。そして病人だから家事一切夫の助けが大っぴらに必要だし、他人も親切に扱ってくれるし、まるで幼児だったころの蝶よ花よがふたたび自分の手に戻ってきたみたいです。(199)
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独特な感性と言葉遣いで、これまで読んだ妊娠・出産エッセイよりも人間を産み育てるということを生々しく感じました。お産のシーンは何故だかやっぱり涙が出てしまいました。恐怖や不安とはまた違って、産むという行為に対する畏怖、謎の高揚感が胸いっぱいに迫り上がってきて自然に涙が出てしまう。自分の時もそうなんだろうか。いずれにせよ、私もエッセイまでいかずとも振り返り用の日記は書けるくらい、アカンボという生き物を楽しみたい!合言葉!「がさつ、ぐうたら、ずぼら」これをきちっと押さえる。最終目標は「コドモを生かしておくこと」
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広く育児の共感をよぶ内容かと思いきや、かの子語の考察など、存分にヒロミワールドだった。これは並大抵の母では書けない内容だと思った。