紙の本
深読みもまた楽し!ディーヴァーの「ロードサイド・クロス」。
2011/01/25 18:37
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーベスト10の常連ジェフリー・ディーヴァーの最新作「ロー
ドサイド・クロス」を読んだ。人間ウソ発見器とも呼ばれるキャサリン・
ダンスを主人公にしたシリーズ2作目だ。ディーヴァーは「ソウル・コ
レクター」などでもネット社会の危うさをテーマにして来たが、この小
説もまたブログやオンラインゲームなどが登場し、現実世界と仮想世界
との境界がどんどん曖昧になっている現状を僕らに突きつけて来る。
交通事故の犯人として有名ブログでやり玉にあがった高校生トラヴィ
ス、次々寄せられるコメントはエスカレートし、それはまさにいじめの
様相を呈して来る。そんな折も折、ネットで彼をチクった少女たちが襲
われ、失踪したトラヴィスが疑われ捜査が始まる。追うキャサリン・ダ
ンス。少年が熱中したオンラインゲームでダンスのアバターと少年のア
バターが出会うあたりから物語は熱を帯びて来る。さらに後半にはその
ゲームの中で少年が作った「ホーム」を訪ねる場面もあり、ここの描写
も魅力的だ。ネット社会の危うさを採り上げた社会性と一級エンターテ
イメントとしてのおもしろさを融合させたディーヴァー。終盤は彼お得
意のどんでん返し!そうなることがわかってるので読む側は「あのいい
人はもしかしたら悪い人じゃないかしらん??」などと深読みしてしま
う。「深読みさせるおもしろさ」っていうのもこの人の物語にはあるの
だ。とにもかくにもディーヴァーのパワーはまだまだ衰えそうにない。
読み終えた途端に次を期待してるのは僕だけだろうか。
ブログ「声が聞こえたら、きっと探しに行くから」より
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エンプティ・チェアーを少し思い出した。
バタバタと終わった印象。
でもバタバタと読み進んだ。
楽しかった。
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キャサリンダンスシリーズ第2弾。 やっと本箱から出して読み終わりました。伏線が、ちょっと凝りすぎ。 でも最後がちょっとあっけない。ウオッチメーカーのような大どんでん返しは無かった。スリーピングドールも結構どんでん返しが有ったけど、こちらは話の内容としてどんでん返し理由がちょっとあまりに世俗的でした。ので、3つ星。
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いつもながらのどんでん返しが見事ですが、今回は犯人の心理に納得できない面もあり。主人公が恋に迷うサイドストーリーも蛇足気味。それでも、ネット中毒の人間たちの姿は興味深く、そこが読みどころ。次作も楽しみ。
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キャサリン・ダンスシリーズの2作目。
ネット上で交通事故を犯した少年を批判した人達が襲われる。犯人は失踪した少年なのか…
今作も素晴らしいどんでん返しぶりで、後半は一気に読んでしまいました。
また、本筋の事件以外にも様々な展開があって盛り沢山な内容でした。
ただ、個人的にはキネシクスの活躍する場面が少ないように感じました。
前作がまさにキネシクスを全面に押し出していただけに余計気になったのかもしれません。
贅沢な不満ですが(笑)
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前作スリーピングドールに続くキャサリンダンスシリーズ第2弾。話が前作から一部繋がっているので先に前作を読むのがお勧め。テーマはソウルコレクターから繋がっている感じのする、ネットと個人情報。人気ブログで取り上げられたことから誹謗中傷の嵐に巻き込まれる少年。正しかろうが間違っていようが一度書き込まれたコメントは永久に残り続けると思うとちょっと怖い。今回はキネシクスは控えめで事件そのものに焦点が当たっている。どんでん返しも健在で、まだこんなにページ残ってるのに解決しちゃうの?と分かっていても楽しい。
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オタク少年トラヴィスの気高くも情けない姿に心打たれる。
前作『ソウルコレクター』はディーヴァーにしてはさほどの読み応えではなかったけど、しっかりどんでん返しの連続があって今回は楽しめた。犯行動機の設定も秀逸だと思う。
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待ちに待った、キャサリン・ダンスシリーズ。
表紙のデザインにまずはハート打ち抜かれました。十字架と薔薇、なんて不気味だけれど綺麗なのでしょう・・・
(私の個人的な意見だけですけれど、リンカーンライムよりも、キャサリンの方が感情移入できます。)
あんまり書くとネタばれになってしまうので、書けませんがまた今回も「ヤラレタ!」
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キャサリン・ダンスシリーズの第2弾。相変わらずの圧倒的なスピード感とドンデン返しの連続に大満足。細かい伏線の貼り方も素晴らしい。主人公周辺の人間関係が丁寧に描写されるのも、このシリーズの特徴かな。
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2011年読了1冊目です。
「青い虚空」「ソウル・コレクター」に続くネット関連の犯罪をテーマにしたもので、キャサリン・ダンスシリーズになります。
とはいうものの「青い虚空」をはじめて読んだときの衝撃にはかなわないかなぁ。
ただリアルと仮想世界を行き来する人たちの描写はちゃんと調べてるなーって思います。
ディーヴァっぽいジェットコースター的などんでん返しはダンスシリーズにはないので、そういうドキドキ感を味わいたい方はやはりライムシリーズがいいのかも。
キネクシスという技能(しぐさを分析して、相手がうそを言ってたり、表現したいものを読み取る)はあまり関係ないかなぁ。
大事なところで読み取れないわけですし、サスペンスのひとつの道具でしかない感じがしてこのあたりは残念。
ダンスの技能の場合は「話す」ということがないとあまり発揮されている感じが出ないので、今回そういう意味で対話というシーンが少ない気がします。
とはいえ、やはり中盤過ぎくらいからやめられない感じでむさぼり読んじゃいますがw
親子関係や、恋愛模様などもあってもいいんだけど、あまりそれは描かなくていいんじゃないかなーっていうことも思ったりなんかして。
ただ、彼女のお母さんが、ある事件の容疑者になるんですが、それでダンスが一瞬疑ってしまい非常に苦しみます。
そして母親もなんか冷たいんだけど。
というくだりで、母親の心情を最後に聞かされるシーンは印象的ですね。
態度では人の思考の細かな点というのはやはり読み解けないです。
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もはや「毎年年末の恒例行事」となった感のあるディーヴァーの新作はダンス・シリーズ。あいかわらずの面白さで500ページ一気読みです。お約束の大どんでん返しもやはり健在。あ、「年末恒例」で思い出したんですけど、スカーペッタはどこ行っちゃったの?(笑
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キネシクス技術を駆使する尋問のエキスパート、キャサリン・ダンスシリーズの第2弾。相変わらず読ませます。
「ソウル・コレクター」同様、インターネットの闇を描いています。犯人が分かったのに、まだずいぶんな量のページが…。お得意のどんでん返しは健在です。そうなるともう先が気になって、他の事などそっちのけで、必死になって読みきりました。
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人間嘘発見器キャサリン・ダンスシリーズ第二弾。ネットの悪意との対決。親子愛にもほろっと。今回も面白いです。
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キャサリン・ダンスシリーズ第二作。前作のダニエル・ペル事件がかなり関わってもいるので、順番に読むことをお薦めします。
ロードサイドクロスキラー事件に、キャサリンの母が告訴されちゃったり。なんだかいろいろと大変なことになっていて、盛り上げは抜群。あらすじ読んだだけでトラヴィスは犯人じゃないだろうなあって思いましたが(笑)。次々先の読めない展開に巻き込まれ、最後の最後まで気を抜けませんでした。うわー、この真相は読めない!
ネット依存がかなり取り上げられています。たしかに由々しき問題。ネットは便利だし楽しいけれど、飲み込まれてしまうと恐ろしいことになるのですね。現代のネット社会に警鐘を鳴らす作品でもあります。
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ブログの簡単にアップ出来るが自分だけの考えで掲載された記事が、思ってみたい方向にいくこともある怖さ。そして一度発信されたものはコピーされて発信者が誤ってと思って消せない怖さ。そんな危険に警鐘を鳴らす作品にもなっていると思う。 ナイス!