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コナン・ドイルの五十年後が読みたくて購入。でも予想以上に引き込まれたのは、山本周五郎さんの山椿でした。普段こういうものは読まないので、正直、意味を読み取るのに凄く時間がかかりましたが、それでも面白いものは面白いんだと思わせてくれた作品です。
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海音寺潮五郎、コナン•ドイル、山本周五郎を一編ずつ。
人と人が思い合うこと、
信じ合うことの美しさに
改めて胸打たれる。
万事が便利で手軽な現代においては
たしかな絆を育むことは
ひょっとしたら難しいのかもしれないけど
悲観もせず、頑なにもならず
誰かをきちんと愛してみたくなる。
なかなか手にとりにくい作家の作を気軽に読める、
こういうオムニバスいいですね♥
こころ洗われた。
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110419読了
て、展開読めるなあ!
コナンドイルはとくに安かった印象かも
あとは文章がしっかりしてるけどきれいで(和風だなあとおもった よくわかんないけど)そこはよかったなあ
最後のがいちばんすきです
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海音寺潮五郎さんと山本周五郎さんは、初めて読んだ。けど、すごく面白かった。
どの話も、悪く言えば単純だけど、だからこそ王道。王道大好き。感動しっぱなしで、一気読み。
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3つの短編を納めた『絆』。じいんと胸に染入る作品のなかでコナン・ドイルの『五十年後』が好き。本を閉じたときにホッとできる終わり方は好きです。
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『絆』をテーマに、海音寺潮五郎は「善助と万助」、コナン・ドイルは「五十年後」、山本周五郎は「山椿」を収録。
コナン・ドイルの短編は読んだことがなかったので楽しみにしていたのだが、予想に反して周五郎氏の「山椿」が一番胸に響くものがあって泣かされてしまった。
合理的なものをよしとして生きてきた主人公が、段々と日々のさりげない幸せを受け入れていく過程にじんわりする。
こういうガチガチに堅苦しい人物が、肩の力を抜くことを憶えていく話は素敵だ。
他の2篇も、忍耐強く人を信じ、受け入れる人々の姿が希望をもって描かれている。
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百年文庫の装丁に惹かれての2巻。
1巻は短編1話ごとに感想つけようとしたけれど、
『善助と万助』が表題で出版されていないようなので。
コナン・ドイル以外は、私は初めて名前を聞く作者の作品だった。
(ファンの方、すみません)
けれど2人ともとても面白い、というか、本当に表題どおり、『絆』を感じる文章、作品で、とても好ましかった。
『善助と万助』海音寺潮五郎
「いやでござる! いやでござる!」
と叫ぶ万助。言葉で諭していたはずの善助が万助をなぐり、激昂して己があり方を説くと、
はらはらと涙を流し「昔と同じ折檻に、変わらぬ友情を見いだせたことがうれしい」と口にする。
万助の、「自分の信念を絶対に曲げない」気概と、
見かねた善助が「お家のため一身を捨てる覚悟を持つならお家の意地を捨てるくらいなんだ」と説く場面。
万助は同じことを善助以外に言われたところで信念を曲げなかっただろうし、
いい年をした老人でありながら、善助以外には万助を殴り、説得することなどできなかっただろう。
ともに前の主君の下で兄弟の契りを交わし絆を結んだ二人だからこそできたのだ。
少年時代に結んだ絆が、年を経て成年となるに従って他人に近くなっていくことに
さみしさを覚えた万助。そういうわけではないとわかっていても、君主が何と言っても自分の意見を変えなかったのは、
実は昔のように善助から折檻や訓言を呈されるのを待っていたような気がする。そういう目線で見てしまうと、
たまらなく万助がいじらしい弟のように愛おしく感じてしまった。
『五十年後』コナン・ドイル
この話はどこかで聞いたことがあるような話だった。昔、どこかで読んだのかも。
冒頭の、些細な変化が大きな変化をもたらす、という出だしからまさか記憶喪失の話に飛ぶとは思わなかった。
何年たっても、いつになっても、どこにいっても、変わらず一人を思い続ける。
記憶を失っても、視力を失っても、運命によってそれを取り戻し、あるいは昔の記憶をたよりに相手の姿を描き、
そしてやっと結ばれる。たった一人の男の思いつきによってもたらされた変化が二人を引き裂いたが、
それさえもマクロでみれば男の成功と凱旋、再会といったハッピーエンドでおわって本当によかったと思えた。
『山椿』山本周五郎
主人公は作事奉行の主馬だけれど、私の中ではきぬとみち、
ふたりの女性が主人公よりもっと意義のあるキーパーソンに思えた。
みちの朗らかな雰囲気が当たり前のものとして、むしろ軽薄だと好ましく思えなかった主馬は
きぬを妻として迎え、みちのいなくなった家でそのシンとした空気に重苦しさを感じ得なくなる。
きぬはきぬで自分を愛そうという気は全くなく、喪中という言い訳で自分と触れ合うのを拒む次第であった。
きぬの自害後、家臣として迎え入れた良三郎は、きぬの遺書によって、また主馬との約束によって
ひとかどの人間になることを決意して後を追うのを先延ばしにする。
ふたりの女性によって、不作法や無礼講もまたいいところがあると気付く主馬、
自分を最後まで慕い、操を守ったきぬによって、心を入れ替えた良三郎。
愛の絆、師弟の絆、家族の絆を感じた。
女性の魅力はもちろん、人物皆のやさしさ、いたわりがここに見出せた気がした。
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装丁が気に入ったので購入。いろんなテーマで、3人の東西著名作家の短編が読めます。名前は知っているけど、読んだことない作家の本を読むにはいいかも。
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「善助と万助」
50代になっても変わらぬ繋がりを持つ2人。
読んでいて呆れるほどに我を通す万助でも、
嬉しくて泣き出してしまうほど、
善助との繋がりは大切なんだなとなんだかほっこり。
「50年」
メアリーの健気さが・・・・。
愛って素敵だな、と。しみじみ。
こんなにも信じて愛せる人ができたらいいなぁと羨ましくなった。
「山椿」
3つの中で1番好き。
好きなダメ男に操を立て、旦那との間で苦しむ女。
それを知り、恨むこともなく、妻の為に一芝居うつ旦那。
なんとか期待に答えたダメ男。
結局、嫌いだったはずの女の良さにしみじみ気づいて結婚。
なんて素敵。みんなが幸せって大切よね。
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海音寺潮五郎『善助と万助』、コナン・ドイル/延原謙『五十年後』、山本周五郎『山椿』の3編。3編を通じて存在するのは、長い時間をかけても色あせない愛情や信頼。どれもしみじみ、いい。コナン・ドイルも素晴らしいんだけれども、やはり固い約束を守る武士同士っていうのは泣かせる。山本周五郎の作品はどんでん返しもあって、本当に『やられたー!』と膝を打ってしまう。短編はかくありたし。痛快にして胸に沁みる作品たち。ごちそうさまでした。
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百年文庫14冊目は「絆」
収録は
海音寺潮五郎「善助と万助」
コナン・ドイル「五十年後」
山本周五郎「山椿」
どれも初めて読む。人情話が好きなのでどれもよかった。
海音寺潮五郎は作品を読むこと自体も初だったけど「時代小説の元祖みたいな人?」というイメージはなんとなくあった。こういうのに入ってないと読むことなかったかもしれないな。ちなみに「善助と万助」は黒田如水擁する黒田家家臣の話。次の次の大河あたりは「黒田官兵衛」と噂に聞いたけどはてさて。官兵衛賢いので好きなのだけれど。
ドイルの「五十年後」は初めて読むんだと思うが、何となく知っているようなストーリー… 翻案した話があってそれを読んでいるのかなぁ… それともドラマかなんかか?
「山椿」もいい話。単発の時代劇ドラマとかでやったらいいと思う。
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五十年後や山椿は恋愛ものがすきな人は読むべき。あと、幸せな気分を増やしたい人、におすすめします。
海音寺潮五郎「善助と万助」
特になし。
コナン・ドイル「五十年後」
幸せにまとまるので、ほんわかする。作者がホームズ作品以外のものを書くのだと知った。
山本周五郎「山椿」
実写してほしい!!ラストの風景が目に浮かぶ浮かぶ。幸せになるなぁ。
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『善助と万助』海音寺潮五郎
歴史小説。好きじゃないなあ。
『五十年後』コナン•ドイル
分かりやすいストーリー。コナンくんはじめて読んだ。
山本周五郎
ゆみこがいってたとおり。起承転結。分かりやすく気持ちよいストーリー展開。
おもしろくそして深みはない。二度読む必要はない。
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海音寺潮五郎 『善助と万助』
コナン・ドイル 『五十年後』
山本周五郎 『山椿』
どれも絆というタイトルにふさわしい、思わず目頭が熱くなってしまうような結末を
迎える話ばかりです。
『善助と万助』 じっくりと登場人物の人となりを読者の頭に想像させる文章がラスト手前まで続きます。主と部下の関係、同じ老中同士の関係、仲の悪い者同士の関係……。
それまで特に起伏のある展開があるわけでもないので、ラストまでなんとな~くな流れで
読んで把握していく人間関係の繋がりですが、ラストで急に「ああ、そうだったんだ」と
しみじみ心に訴え掛ける動きを見せます。
登場人物は血を持ち、肉体を持って、しっかりと芯の通った考えを持って生きてきた
ひとりの人間なのだと思わされます。
実在した人物を描いた歴史小説。きっとそれがこういうことなのだと感じました。
『五十年後』 最後は王道な終わり方なのに、王道がゆえに涙しました。
百年文庫はやはりいい。
この文庫を手に取らなければ、私はおそらくコナン・ドイルを、多くの人がそうで
あるように(と、私は自分の瑣末な自尊心のために信じたいが)、
コナン・ドイル=ホームズの作者としてしか知らないまま、この一生を
勿体無く終えていたに違いない。
大げさかもしれないが、多分実際そうなっていたのだから仕方がない。
とにかく、こんなものも書いてたんだ!という驚きを与えてくれたことで高評価。
『山椿』 一番内容が光っています。
結末はやはり予想がつくけど、ラストの人物たちの書き表し方が絶妙に胸にくる。
映像として完全に頭の中で物語が流れます。
爽快感?とでも言ったらいいのでしょうか。何一つ取りこぼしもなく、登場人物たちの上に
あまねく幸せを予感させてくれる結末でした。
どれだけ時間が経った昔の話でも、よいものは良い。それがこの物語。
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・海音寺潮五郎「善助と万助」○
筑前黒田家の家臣、善助と万助。万助は怒ると手がつけられず乱暴もの、頑固もの。善助は分別があるからといって、このふたりを抱き合わせた。
そうして月日がたちふたりともお偉いさんになって、しかし万助は相変わらず自分の意見を曲げようとせず主人の意向にも首を縦に振らない。これにはさすがの善助も憤り拳をふりかざす。
万助の言葉にほろり。大団円。
・コナン・ドイル「五十年後」○
じきに手紙を出すと言いイギリスに婚約者を残し、カナダの工場へと向かったジョン。しかしカナダで記憶喪失となり、それから時を隔てて五十年後。あらすじだとなんてことないのだが、やはりちょっとぐっとくる。
・山本周五郎「山椿」△
結婚即初夜というむかしの習慣ていうのは、なんかけっこうおっそろしーのでは。と思った。
もらった妻には実は契りを交わした男がいて、その男はほんとうに甲斐性無だから、妻には死んでもらったことにして二年後、いっちょうまえになった男とのご対面。