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茶道は「不完全さ」というものを尊びます。何かをなし遂げようとする試みが茶道です。17
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仏教徒の中でも南方の禅僧が道教を取り入れ、茶の作法を詳細にうちたてました。禅僧たちは菩提達磨の像の前に集まり、神聖な儀式の荘厳さのなか、ひとつの茶碗から茶を飲み回したという。この禅の儀式こそが、15世紀の日本の茶道へと発展していったのである。47
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道教と儒教が対立したように、禅は正統仏教の教義と対立しました。それは禅は道教と同様、自身の心の働きに関係する個人主義を信奉し、物事の内にある本性と直接交流することを目指したからです。そして自己の内にこそ仏性があると信じ、偶像破壊主義になった者もいます。66
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人々は自分の感情にかまわず世間一般がいいとするものにとびつき騒ぎたてる。彼らが欲しがるものは「高価」なものであって「高雅」なものではない。「流行」のものを欲しがるのであって「美しい」ものではない…。84
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わざと何かを欠き、想像力の働きでそれを完全にする「不完全崇拝」を旨とする。133
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明治期に英語で書かれた代表作ですが、懐古主義ではなく、人としてとても大切な原理原則に触れられる内容です。茶道に関わる経験はありませんでしたが楽しめます。伝統芸能で言われる「守破離」についてもなるほど!感があります。
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改めて日本文化を学び直したいなと思いました。
茶道に流れているかつての日本の精神・文化をコンパクトにまとまってあります。
本の通り、日本人が日本のことを一番知らないのではないかと気付かされました。
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東洋の思想を西洋に伝えるために書かれたそうだが、日本文化を知らない我ら日本人にも、その基礎基本を易しく説いてくれている。
英語堪能、16歳で東大入学とあり、茶道を通してのこれ程の文化論を論じることができるとは、やはり天才肌であったのだろう。
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岡倉天心「茶の本」に描かれた茶の歴史、精神、岡倉天心のことなどを解説。日本人として知っておきたい。
・・・と思いつつも、なかなか読めないので、せめて漫画で手軽に知ろうと。
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まんがで読破を読破するシリーズ。岡倉天心はフェノロサのボストン美術館日本美術コレクションの蒐集をたすけた人っていう認識だったけど、茶道も伝えていたんですね。知らなかった。The Book of Tea.
我々が普通「お茶」として飲む煎茶と、茶道で使う抹茶は違うと思っていたけど、唐代の団茶も含め、宋代、明代の時代の流れと、日本の鎖国による文化醸成のせいだっていうところは目から鱗。
利休七則は現代の社会人の心得にも通じるところがあるので、肝に銘じておこうとおもう。
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読みやすい。
利休の最後の茶会の去り際、印象的でした。
茶室が季節と調和するために、あまり物を置かなかってたり、置く時の位置のバランス。完全を目指すけど、不完全。もっと知りたくなった。