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【11.7.25 追記】精緻に分析された研究論文なのではなく、「フランス人ジャーナリストによって投影された日本のエロティスムのファンタジー」(訳者あとがき より)ということ。「なるほどな」と思うこともあれば、「ええっ??」と違和感を覚えることもある。また、欧州人が日本を本当にこうやって評価きてるとしたら…と恐ろしく感じることも。
だけど結局は、この、ときに誇張されゆがんでるファンタジーも、ニュートラルにとらえ、自らの客観視を助ける'知識'として蓄えられれば上々。避けて通れない自国のサブカルを、逆輸入により知ることができていい経験となった。
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【11.7.21 追記】読み始めから笑える--著者であるアニエス・ジアール、フランス人ジャーナリストの描写が正確で苦笑なのです。
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学生時代から気になっていた。「秘める」と「性」、さらには「美」が横並びになる日本風俗を。「秘める」日本人ではなくヨーロッパ人による出版物という点にひどく納得する。
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これ以外にないタイトル。日本人はエロい。自他共に認める(?)日本のエロティック・カルチャーを、「こんなところまで?」と思うほどにかき集めたようなもの。制服とJKの価値をひしひしと感じます。エロに貪欲な日本人が築いた文化はこんなにもエネルギーで溢れているのだ!しかし時代は規制の方向へと走りつつある。今だからこそ、原点回帰してみては。これも立派な文化なのだから。著者が仏人であるせいか、たまに「うーん…」と言いたくなることもあるかもしれないけど、大体あってる。彼女の知識量に驚くべし。
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表紙の時点で買いですよね。
いや。すいません・・。
中身は知らなかった事で沢山でした。
こんな事が日本で普通にあったの?と外人目線で見てました。
外人からの日本とはと言う感じで読むと面白いです。
日常ではあまり役に立たないと思いますが・・。
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なんだか、独断的で、悪意に満ちてるかんじ。一部と全部を証拠もなくすりかえ。筒井康隆の「色眼鏡のラプソディー」だと思って読むと、面白い。僕は途中で時間切れ。
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【感想もれてた】
「かなまら祭」にオカマが参加してるのって、陰茎礼賛だと思ってたんだけど、元々あの祭りって梅毒から身を守るためのお祭りだったんですね。で、それが、「エイズから身を守る」に変化してった説。面白い。あと、日本で刺青が発展したのは裸がデフォの文化だったから---といったヨーロッパ人ならではのナイスな解釈もあり。大体フランス人が書く日本像って、「日本は元来フリーキーな民族」ってものが多く、これは非常に勇気づけられます(大正以降、キリスト教的道徳により過度に抑圧的になってったのは間違いない)。日本が生気残ってく道ってこれが一番なんじゃないかなあ。
あ、あと訳文が素晴らしいです。とても読みやすい。原文を想像するに、相当、調整した感あり。GJ。
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フランス女性の手になる、フーゾクに関するありとあらゆる事物を網羅した事典。この一冊で歴史を含む一通りのエロ事についてはいっぱしの口をきけるようになるだろうし、フランス政府もお墨付きを与えた日本文化の底辺を知る手がかりにもなる。実際世界に「冠たる」日本文化はアニメだけではないことがよくわかり、現代社会でうごめく魑魅魍魎もグローバルな視点で見直される可能性があることをも教えてくれる。
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フランス人研究家から見た日本の性文化について、といった感じ。一々古典に結びつけられたりと違和感があるものの、濃すぎる部分を煮詰めたようなエネルギーを持っています。外から見た日本を垣間見る事ができるかも。
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読んでて、「普通のエロってなんだっけ?」と混乱してくる良書。援交やコスプレ、触手ポルノなどはまだ軽いほうで、ラブドール・デリバリーってどんな需要がこれ? など、日本人でも知らないディープな性志向まで突いてきて独自の解釈を加えているので、わりと自分はエロいと自認している人に読んでほしい。そして感想が聞きたい。
〈西洋的なコギトという問いかけではなく、日本人は「どうしたら私は私以外のものになれるのか」という思想の延長で変身モノの文化を型作ってきた〉という解釈がとてもおもしろかった。〈コスプレを使った風俗は性を越境しているのではなく、現実をも越境しているのです〉というのも印象的なフレーズ。山本タカトの表紙画もいい感じ。
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フランス人女性ジャーナリストによる現代日本のエロ文化を総覧するルポルタージュ。現状の報告のみならず、エロ文化の文学的起源を平安朝にまで遡って論じる点に驚愕。最先端の現場と伝統文化を行き来する手腕に驚き。正味、読んで面白ィ
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日本の様々な性現象について、フランス人の視点から考察する本。
例として挙げられている人名や作品を全部知っていたら、
日本人としても相当な好き者だろう。
現代の現象を、日本の歴史的な背景とつなげて分析するその視点は、
日本の外で育った人ならでは、と言えると思う。
この本を読んで、谷崎潤一郎や三島由紀夫が何故国際的に最も認知された日本の作家であるか、
なんとなく想像がつくような気がした。
ただし、この本の邦訳初版にはいくつか事実誤認もあるようで、図書館から借りた時に傍線が引いてあったので、それに気づいた。
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[ 内容 ]
“日本のエロティック・カルチャー”は世界からどう見られているのか?
気鋭のフランス人女性ジャーナリストが論じる、あまりに奇妙で、あまりに豊饒な日本のエロス的イメージ。
現代アートや浮世絵、風俗雑誌など、約300点にのぼる図版を収録。
[ 目次 ]
第1章 パンティ愛
第2章 恥の文化
第3章 水と蛸
第4章 おばけたちの物語
第5章 暴力
第6章 お人形
第7章 異性装と変身
第8章 男らしさの危機
第9章 女の子革命
第10章 セックス産業
第11章 大人の玩具
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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フランス人から見た日本のエロ文化に関する本です。
かなり濃いです。
拾っているネタが、風俗、アニメ、コスプレ、ギャル、やおい、田亀源五郎などなど、大体のカテゴリを網羅しています。
MALICE MIZERのmanaの話が出てきたり、会田誠のエロ絵や、駕籠真太郎のイラスト、鳥肌実にエロゲやエロアニメまで出てきたかと思えば、平安時代や神代の話まで結びつけたり。
オナホやディルドも出てくるし、ラブドールにも言及しているし、更にはOLの膝枕クッションまで紹介しているのもすごいです。
視点が違うのもあってなかなかおもしろかったです。
が、結構間違いもあったりして、ほんとに知ってるのかなっていう疑問が幾つか。
ゴジラは鼻から放射能光線を出す(口から出します)、快楽天は12~17歳の青少年のための本(一応成年コミックです。)、セーラームーンは月から来たプリンセス(確か転生だったはず)という文章上の間違いや、エロビデオの広告として表示されていた画像がエロゲの画像だったり(侍ジュピターや刃鳴散らすの広告が掲載されてた)する画像とキャプションの間違いもそこそこありましたね。
翻訳ミスなのか本人が勘違いしているのかはわかりませんが。
あとがきによれば、キャプテンハーロックやドラゴンボールをフランスに紹介した人なんだとか。
そしてキャプテンハーロックが初恋の人っていう、本物のオタクの模様です。
更にアニメから切り替わってエロにシフトして、SMスナイパーに連載を持っていたというのも面白い。
突っ込みどころは結構あるけど(あとがきにもそんなコトが書いてある)、新しい発見のある書籍でした。
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著者はフランス人だって言うのによくここまで調べたなと思わずにはいられない力作。細かい部分は色々と突っ込みがあるが、それでもこの人の努力には素直に感心せずにはいられない。すごいの一言であるw
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フランスで出版された本の翻訳本だ。フランス人が日本のエロ文化をどのように理解しているかがよくわかる。
翻訳に際して割愛・修正した部分も多いと訳者あとがきで書いてある。割愛した部分も後編として翻訳して欲しいものだ。