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渋いエンターテインメント小説。
長野の山奥で、女性が行方不明になって行く。
エグいシーンもあり、迫力満点で物語が進む。
女性が行方不明になった原因が、なかなかわからず、
読者にもやもやした不安を抱かせる技術はさすが。
ラストに自然への畏敬の念を思い起こさせるのも、
ジブリのようで楽しい。とてもおもしろかった!
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全く前知識がないまま読んだ本ですが、一気に読んでしまうような、ぐいぐい引き込まれるスピード感あふれる作品でした。
前知識がないのに読むきっかけとなったのは、帯に「宮部みゆき氏絶賛」とあったのと、「山には、一体何が潜んでいるのか!?稀有の才能が遺した、超一級のパニック・エンタテイメント」と説明があったためです。
稀有の才能が遺した??
そう、この作者は、もともと映画宣伝会社のプロデューサーを経て執筆活動を始め、2005年にこの作品が松本清張賞の最終候補になり、その翌年に癌で若くして亡くなっているのです。この本も友人の手でなくなった翌年に出版にこぎつけたとの事です。
解説で黒沢清さんが、北林さんは70年代のアメリカ映画を好きだったというようなことが書かれており、なるほど、この作品は映画によく合いそうと言うか、小説が映画そのもののように感じたことにも納得でした。映画化を強く希望したいなあ。
それにしても、次作品を読めないのは何とも残念なこと。
PS
70年代と言えば、私は中学・高校・大学時代(大阪万博が中1、1980年に就職したのだから)。ポセイドンアドベンチャーをはじめとするパニック映画(本当によく見た「タワーリングインフェルノ」「ジョーズ」「大地震」「エアポートパニック」など)、「明日に向かって撃て」や「スティング」「ディアハンター」、「未知との遭遇」や「スターウォーズ」「ゴッドファーザー」、、、なんてすばらしい映画が多かった時期でしょう。
感性の豊かな時期に見たから映画がよく思えたのか、本当に映画がよかったのか、どっぷり浸かっていた私にはわからないけど、そんな時代の映画になりそうな小説でした。
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どんなジャンルの本なのかも知らずに読み始めました。
怖くて怖くて一気に読み終わりました。
「人間よ、奢るなかれ」
この言葉の重たさをわたしたちは忘れてはいけないと思う―。
再読はしないと思うので★三つにしましたが、★五つ分の重たさを持った作品。
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この作家の文章、好きだな〜。変に余計な部分がなく、かといって味気がないというわけではない。シャープという表現があう文章だ。これが唯一の作品となってしまった事は本当に残念。
読んでいてこの系統( 「ある日、森の中、、」) の作品は苦手だと思ったが、この文体と巧みなストーリーの展開でスゥーと読めた。
一種のジャンル・ミックス・タイプ作品。
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解説の通り描写の一つ一つが丹念に書きこまれているのに大げさでなく淡々としたにおいもあり、それが独特の緊迫感を醸し出していて、この小説は上等だと思った。一気に読み終えた。が、人が襲われている部分の描写はとても具体的にリアルに書いてあり、自分としては魘されそうである。しばらく肉への食欲が失せている…。映像化したら陳腐になるような襲撃シーンも小説ならではの臨場感だった。書店で何気なく手にとったので、事件がどういった方向に動いていくのか(ファンタジー的なものなのか、リアリティを追求したものなのか、人を描いたものなのか、心情をえがいたものなのか)を全く予測できずに読み進めた。最後の結末は…思い余韻を残した。途中から、原因(犯人?)が過度にモンスターチックに描かれすぎていたかと、読み終えてから思った。
手放しに面白かったとは思わないが、丹念に描かれた小説だった。
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自分が読み落としてただけかも知れないけど、一度目と二度目ではちょっと違った印象があったりして再評価。
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「宮部みゆき氏絶賛!」の帯にホイホイつられて購入。
しかし、ちょいと期待はずれだったー、残念!
文庫裏のあらすじでは、たいそう”未知”のものが山に潜んでいるという書き方だったので、これは恐らく最後に到達するまで明らかにならないのだろう、とわくわくして読み進めたのが間違いだったのかも知れん。
序盤で分かる仕組みになっていて、それからはwikiにて三○別事件データベースを追っているような感覚しか生まれなかった。
けれど、凄惨なシーンではその突き放したいっそ淡々と語られる描写が、惨さを後押しし、功を奏していたように思う。
さすがに”それ”との対峙シーンではハラハラしたけれど、印象に残ったものはそれだけだったなあ。
避難命令の無線を黙殺して橋手前で留まるシーンでは、周平の気持ちも分かるのだけれど、その行動がまるで話を進ませるためだけに設置された、無謀を通り越したただの愚か者の行動に思えて、折角の最後の敵討ちシーンくるか!? のシーンも冷めた気持ちで読了。
それから、エンタテインメントと言うわりに、自然対人間の熱い議論が多くて、それも冷めた気持ちになった原因の一つだった。
勝手にB級映画っぽいパニックさを求めていたのが良くなかった。
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話を要約してしまうとすごく単純なんだけど、面白い。
"映画仕込み"の臨場感にグイグイ引き込まれる。
新井英樹の『ザ・ワールド・イズ・マイン』を彷彿とさせるが、
こちらの「彼」は神でも化け物でも審判者でもなく、
運命を人間に翻弄されたひとつの生命だった。
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書店のPOPであおられていたほどではなかったなあ。フツーに読めますがね。ミステリーではなく、あくまでパニック小説です。
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結構おもしろくて一気に読んでしまいました、直球で読ませるなかなかの佳作です。緊張をしいる描写とカタストロフィ、映画に通ずる作品だと思います。まさにパニックエンターテーメント。
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ホラーかな?ミステリーかな?と、ドキドキしながら読みました。
映画になったら面白そうな動物パニック。迫力ありますなー
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帯に「宮部みゆき氏絶賛」とあったので期待して読んだけれど、大失敗。先が読めちゃうし、終わり方は中途半端だし、「で?」と言いたくなる内容でした。つまんなかった。
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怖おもしろかったー
長野の山奥の温泉に行った時、同んなじような被害者が近くででたと聞いたのを、思い出してぞくぞくした!!
山ガール流行ってるけど、だいじょうぶか?!
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吉村昭の「羆嵐」、映画で言えば、「ジョーズ」「グリズリー」を彷彿とさせるストーリー展開で、最後まで手に汗握りながら、読んだ。
私より若いのに、著者はすでにこの世にいないと知って、大変残念だ。
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どんな謎なんかなと思いながら読んでいたら動物物だった。ちょっとがっかりしたけど展開は面白くて一気読みした。熊って怖いのかな?