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外国人投資家が何を持って日本株を買うか書かれているが、
結論として日本株を買うメリットはなくなってきており
日本株の存在感の弱まりを描いている。
日本のメガバンクの時価総額の低さ、
サムソンとくらべえ、ソニー、パナソニックの時価総額も合計してもかなわない。
様々なデーターを用いられており、
そのデータを知るだけでも価値のある本であると思う。
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メリルリンチのストラテジストの著者が、外国人投資家が日本株をどのように見ているかを解説した一冊です。
全体として語られているのは、世界の中での日本株の相対的なプレゼンスが年々低下していっている現実、また、日本の問題とともに、外国人投資家からの率直な意見や冷淡ともとれる日本への見方です。
本書は、間接的に外国人投資家の声を反映し、日本への提言や警告等も含まれているような気がします。
手軽な新書でもあり、内容的には、概ね、新聞等で断続的に伝えられる類の話の通りで特別に目新しい議論はないですが、業務上外国人投資家の生の声に触れる立場の著者からの一次情報としての価値、また、普段の新聞等では部分的な情報になってしまうものがまとまった情報として確認できるという価値はあると思います。
日本経済については厳しい状況であることは十分に認識される中、著者は、時に悲観を煽るようなメディアとは一線を画し、客観的な記述をされているように見えます。
冷静な文脈でありながらも、著者として日本経済を何とか良くしたいと思っている気持が伝わってきます。(このまま外国人投資家からの日本株の売買やプライオリティが低下をしていくと職を失うリスクが高くなっていく危機感もゼロではないのかもしれませんが)
まとまった表現で接続詞をあまり使わない文章展開もあり、P168からP249までが外資系運用会社の紹介(公表データのみ引用)であることを差し引いても、新書としては、文字数以上には内容は濃いかと思います。
ブログでの紹介文:
http://money-learn.seesaa.net/article/182467447.html
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資産運用の参考になりました。
日本株の売買シェアはいまや外国人投資家が70%も占めている。
外国人が買わなけりゃ株価は上がらない。
では外国人はどのような銘柄を選ぶのか・・・・
セクター別に記載してあり、私が保有している金融株についても載っていました。出遅れているけど、この今の上昇傾向に乗って保有株、上昇してくれるといいな。
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日本株売買シェアの50~60%を占めるのは外国人投資家なので、題名に惹かれて読みました。
既に売買代金で上海に抜かれてアジア2位の規模になっている日本市場が低迷している理由は様々だと思いますが、上場している企業の問題というよりは、国の制度や政治が市場の声とはかけ離れたところにあるということが大きい、と思いました。
国内に空港を約100個も作っておきながらアジアのハブ空港といえば韓国の仁川空港やシンガポールのチャンギ空港です。税制も所得税や法人税など、改善の余地はまだまだあるように思えます。
政治家は選挙屋になったと言われますが、「外国人投資家に選挙権はなくても、政治家に外国人投資家や株式市場関係者の意見を、少しは取り入れてほしい。」という当たり前の指摘をもっと真剣に考えなければいけないと思いました。
企業にも問題はあり、第5章「コーポレート・ガバナンスとM&A」では、アクティビスト・ファンドが資本効率の改善や株式持ち合い解消を求めて日本企業に対して行った株主提案について書いてありますが、企業は保守的姿勢を崩さず、2010年の株主総会で外国ファンドによる株主提案がゼロになったという現実は、海外上場も当然という世の中において日本市場の地盤沈下は避けられないな、という危機感を覚えました。
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H23.2.15読了
・投資家というスタンスからではあるけど、日本経済の姿を客観的な視点で分析している。
・日本が想像している以上に日本の立場は低下していて、アジアの一部に組み込まれてしまっている。
・今の政策はとても日和見で、根本を立て直す痛みを伴う政治が一国も早く実施されることが必要。
・会社は株主のものという至極まっとうな感覚が日本に根付いて欲しい。
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外国人投資家は、日本株を景気敏感株と考えている。景気が良くなる見通しが出て来た時に循環的に買えばいいと考えている。
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外国人投資家が、どんな着眼点で日本を見ているかが分かります。
着眼点を羅列するスタイルです。(書籍全体として流れをもってひとつのことを主張するといった類の本ではありません。)
最後の章で、海外の主要機関投資家が紹介されています。
これだけでも価値があると思います。
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菊地ストラテジストの書籍はどれも分かりやすいです。こちらは最新版で、世界市場・アジア市場の中で日本の株式市場へのアロケーションがどう捉えられているか、日本への投資が減少傾向にある理由、外国人投資家が日本の企業に求めること、など、日々、ストラテジストとして外国人投資家に直接接している立場から大変分かりやすく書かれています。また、ひとくちに「外国人投資家」と言っても、欧州、英国、米国、その他でどう違うかという記述もあり、巻末には前回よりも多くアップデートされた外国人投資家のプロフィールとその日本株市場へのカバーの説明もあり、最新版でとても良いです。
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ただ単なる株を知る情報として本を読むつもりであった。最初は少し読んでよく理解できなかったか、読むのをやめた。しばらくして途中から読み始めただの株のはなしだけでなく、外国人が日本の現状をどのように把握しかかっているか、現状の日本が外国からみればどんなものなのかが少し理解できてきて、非常に参考になる良い本だと思いました。一度読んで再度読み直して、今ままで知っていた内容を再度改めて注意していく必要があると、今後の情報は一方的に考えず、新しい違った情報も集めるべきだと考えなおしました。
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後の投資家の説明は参考になる。欧州投資家は米国投資家よりは投資判断をする際に政治やマクロ経済動向重視する。歴史的なトレンドに対する造詣が深く、国の隆盛に対する関心が高い。
欧州投資家から将来日本はポルトガルのようになるのではないかとの指摘を受けたことがある。
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2011年の本ですが、外国人投資家の基本的な投資行動がわかる内容です。日本株における外国人投資の売買代金シェアは2011年時点でも6割だったものが最近では7割という状況です。もちろん、日本企業独自の株の持ち合いなどで、市場売買の対象にさえならない株が多くあるのが実態ですが、日々の株の動きは外国人投資家の動向が大きな比率を占めていることは間違いありません。
日本の状況は10年前とほとんど変わらず、長期デフレ、国際競争力の低下、巨額の財政赤字、人口減少などの問題を抱えています。
では、外国人投資家から評価される株指標はといえば、時価総額、ROE、営業利益率、海外売上高比率が重視されている傾向があるようです。また、海外投資家の関心を引くようにか、日本企業の社内公用語を英語とする楽天やファーストリテイリングなどという企業も現れました。
第6章では、2011年時点での代表的な27社の外国運用機関の詳細も掲載されていますので、10年後の現在との比較もできそうです。