紙の本
不思議な読後感
2016/06/11 20:49
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投稿者:honyomi - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまり他では見ないタッチの絵です。
タイトルにもある「古井戸に落ちたロバ」をどうするか?
が核になっているお話なのですが、
なかなか賢いロバでして、脱出方法を見つけます。
最後の「一度も振り返ることはなかった」という一文は、
人々の元から去っていったという意味なのでしょうか?
紙の本
いろいろと考えさせられる。
2016/02/05 20:57
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほんわかした絵と色使いの絵本ですが内容はとても哲学的に感じました。
老ロバの苦しみを短くしてやろうと苦渋の決断をする老人。
死を感じて嫌がる老ロバ。
何が正解だったのか?民意と個人の意思はどちらを尊重すべきか?考えさせられます。
結論が出ないけど。
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どんなティーチングストーリーなのか気になる。インディアンのストーリーには『生きることとは何か?』を教えてくれるものが多いので、読んでおけばよかった本にあげてみました。
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この話は古くからネイティブ・アメリカンの伝承として伝わっているらしいのですが、僕はまったく知りませんでした。読んでいて「なるほどなぁ」とは思いますが。
僕は「修羅の刻」という漫画でネイティブ・アメリカンと「陸奥」がかかわりを持った章を読んで以来、いくつかネイティブ・アメリカンの教えにかかわる本を読んできたのですが、ここに記されている物語は単純といえば単純で、おじいさんとロバが歩いていて、途中ロバが古い井戸に落ちて途方にくれたおじいさんはせめてほかの人がこの井戸に落ちることのないように古井戸を土で埋めるのです…。というものです。
簡単に言ってしまうとそういう話です。彼らの残してある寓話の中にはの中には、必ず人生についての深い教えが内包されているのですが、解説が書かれていないので後は自分で考えろということなのでしょうね。救出されたロバがゆっくりと歩き出し、最後の一文である
「一度も振り返ることはなかった」
という箇所に、あまりつらい過去を振り返ってはいないで、前向きに人生を歩みなさいということなのかなと勝手にそう考えています。
しかし、ここでもっともらしいことをいっていますが、果たしてそれは正しいのでしょうか?そんなことを考えています。
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生きること、生き延びることを教える本。
絵が素朴でいい。
途中思わず涙が出そうになったけど、最後は鳥肌が立った。
ロバは何を思い、何を考え、そして何を伝えて去ったのか…
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ティーチングストーリーとは生きることを教える話。
シンプルでかわいらしい絵なのだが、
最後のシーンは
とんでもないものを突き付けられたような気にさせられる。
普段は忘れたふりをしていること。
自分が生きるために人を傷つけてきた。
他人も生きるために私を傷つけてきた。
生きることは大変なことなのだ。
読み終わり、中表紙に戻ってみる。
古井戸を下から見上げる絵に、絵本を読む前とは違う感情を持つ。
かつて自分も穴に落ちたことがあった。
実際古井戸に落ちたことはないが、
人生の暗い穴に落ちたことはある。
その時、自分を救ってくれたのは何か。
古井戸に落ちたロバは、もうすぐ働けなくなるだろう年寄りロバ。
穴に落ちた時、本当に困った時に、
真実が見えるものである。
ロバを生き埋めにしようとした老人。
理由があるにしろ、正しいとは思えない。
しかし、老人を責める気持ちにもなれない。
それはこの話が、
誰かに期待をし、裏切られたと悲しむよりも
前に向いて歩くことが重要だと言っているような気がするからだろう。
生きることは厳しい。
人のせいにしたところで悲しいだけ、
生きている自分に笑えるようになりたい。
このロバのように。
自分を救うのは自分だった。
正しい道とは何か。いろいろ考えさせられる絵本。
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解説文がありませんので、このお話から教えられる意味を自分なりに考えるしかありません。
年老いたロバが、最後に古井戸から助け出されても、インディアンたちから離れて歩き出し、「一度も振り返ることがなかった」、という終わり方には、なんだか物悲しいものを感じてしまいました。
年老いたロバは、一度は自分のことを見捨てられて、古井戸に埋められてしまうと感じたので、たとえ助け出されたとしても、もう人間とは一緒にはやっていけないと感じて一人で歩き出したのか、とか。
人間と動物との関係だけではなくて、人間同士でもよくありえるお話なのかな、とも思いました。